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作成年月:2019年11月

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2019年10月度 ベトナム報告書

作成者:浅野 英治

(1) オフィス環境の改善

ベトナムでは最低賃金が周辺国に比べて低く、また、労働環境もエアコンがないなど、あまり良い環境とは言えませんでした。しかし、徐々にではありますが、労働者を引き留めるために、サービス業を中心に、休息スペースの確保や、卓球やビリヤードができるスペースの確保、バーカウンターなどの飲食スペースを確保して、労働者に自由に使わすことで、労働者をつなぎとめるような体制の整備をする企業が増えています。  

 

こうした改善の背景には、労働者をつなぎとめる動きもありますが、ベトナム企業の中には欧米人などを積極採用する動きがあり、欧米感覚のオフィスに改善する動きが目立つようになってきています。

 

ただ、ホーチミン市の第1区などの大都市中心部では、オフィス賃料は高止まりしており、中心部で、こうした労働者のためのスペースを確保することは難しい状況のため、大都市部の周辺部にオフィスを移転して、広いスペースを確保できている企業も現れてきています。

 

ホーチミン市中心部の賃料が60米ドル/u前後ですが、周辺部では30米ドル/u前後の水準となっています。労働者を引き留めるために、中心部の外資系オフィスが人気でしたが、賃料が高いことから広いスペースを確保することができず、郊外に出て、広いスペースでこうした福利厚生を改善することで、労働者をつなぎとめる動きが広がってきています。

 

(2) ハノイおよびホーチミンでのホテル事情

ハノイは冬寒くなる時期があり、10月から11月の時期は気温も20度程度で、旅行などにちょうど良い気候になります。この時期、ハノイのホテルの稼働が高まり、予約が取りにくくなる時期になります。また、ビジネス利用の多い4つ星ホテルが少ないこともあり、出張の際に、1泊200米ドル程度の5つ星に宿泊するか、50米ドルから100米ドル程度の3つ星ホテルに宿泊せざるを得ない状況にあります。4つ星や5つ星の新しいホテルの建設も進んでいますが、需要に追い付いていない状況です。  

 

ただ、顧客層には変化もあり、これまでハノイでは韓国からの出張者や旅行者が多くみられましたが、米中貿易摩擦などの影響により、中国から出張者や旅行者が急激に増加しています。  

 

ホーチミン市では、新規の建設が少ない中で、出張者や旅行者が増えている状況にあり、出張者の4つ星クラスの需要が高まっていることから、3つ星や2つ星のホテルを回収してグレードアップする動きもみられるようになってきています。大通りに面したホテルや外国人が多く集まるエリアでこうした動きがみられ、欧米風や和風に内装を改修しているホテルが増加しており、単価も高まっています。  

 

他方、ベトナム中部のダナン市では、ホテルの建設ラッシュのため、稼働率が低下する傾向にあります。海岸沿いのリゾートホテルが増加したこと、ダナン市中心部でのビジネスホテルが増加したことが稼働率を下げる要因であり、新しいホテルの建設も続いていることから、稼働率の改善は見込めない状況です。

 

一部のホテルでは、建設が完了しているにも関わらず開業していないホテルもあります。これらは、オーナーが建設後に高値で売りぬくことを前提として建設を始めているものであり、操業することにより人件費などコストがかかるため、売却するまで操業はしないといったホテルも出始めています。

 

以 上


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