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ベトナム

作成年月:2019年4月

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2019年3月度 ベトナム報告書

作成者:浅野 栄治

(1)航空網の整備

ベトナムと日本を結ぶ航空路線は年々拡大し、日本の主要都市とベトナムの主要都市を結ぶ路線はLCCも含めて年々拡大している。ベトナム国内ではハノイ市やホーチミン市、ダナン市などの主要としただけでなく、北部のハイフォン市や南部のカムラン(ニャチャン)、フーコック島、中部高原のダラット、メコンデルタのカントーなどを結ぶ国際航空路が近年爆発的に拡大してきている。ビジネス客が中心の大都市路線に加えて、観光客がこれらの地方路線の主な乗客であり、急速に拡大するベトナムへの観光客の拡大の一役をいなっている。これらの路線はLCCが中心であり、ベトナムだけでなく、東南アジアや韓国、中国のLCCも地方都市に積極的に乗り入れをするようになった。北部のハイフォンや南部のカムランやフーコックなど、近年、地方空港の整備も急速に進んでいる。

ホーチミン市郊外ドンナイ省にロンタン新空港の建設計画があり、将来的に現在のホーチミン市内のタンソンニャット空港を発着する便は新しいロンタン新空港に移転する予定であるが、いまだ建設は開始されておらず、開港のめどはたっていない。ホーチミン市のタンソンニャット空港では日に日に混雑が悪化している。タンソンニャット空港も現在のターミナルとは滑走路を挟んで反対側に拡張をする予定や新たな第三ターミナルを建設する計画があるものの、拡張した分をはるかに超える需要・顧客が増加している状況であり、抜本的な解決は新空港の開設が待たれる。

ベトナムの最大のLCCベトジェット航空は、ボーイングやエアバス社に大量の航空機を購入しており、また、新たに設立されたバンブーエアも新型機の購入を進めており、新たな航空路開設が進められることにより利便性は大幅に改善される一方で、混雑緩和も必須となる。

 

ベトジェット航空のエアバスA320-200

 

 

バンブーエアのA321neo初号機

(2)資金調達に関わる規制変更

ベトナムでは、投資ライセンス上の総投資額から資本金を差し引いた額が1年を超える借入枠となる。資本金以外の借り入れに関しては、海外、とりわけ日本の親会社からの親子ローンやベトナム国内の金融機関からの借り入れにより行われる。

ベトナム国内の金融機関からの借り入れの場合、国外への輸出やベトナム国内の輸出加工企業(EPE)への販売の場合、その額までのベトナムドン以外の外貨での借り入れが認められてきた。しかし、ベトナム国外への輸出の場合は、これまで通り外貨での借り入れが認められているが、ベトナム国内の輸出加工企業(EPE)への販売の場合、外貨での借り入れができなくなり、ベトナムドン建てでの借り入れが求められることとなる。

この場合、外貨よりもベトナムドンの方が金利水準が高いことから、見た目の金利負担が大きくなるように見えるが、外貨・米ドルとベトナムドンとの金利差の分だけ為替が変動(ドン安)するため、輸出加工により外貨収入がある場合、実質的に金利負担に変動はない。しかし、心理的な負担となることとなるであろう。

(3)不動産価格状況

ハノイ市やホーチミン市などの大都市では、マンションなどの住宅を中心に供給過剰の状況にあり、大通りやランドマークから遠い物件に関しては売れ残りが出ており、価格も低下する傾向にある。こうした状況下、新たな不動産建設への許可が抑制される傾向にあり、この状況は当面続くものと思われる。

他方で、地方エリアではリゾート開発を中心に海外からの投資が流入しており、地方都市での不動産価格は依然として上昇する傾向にある。LCCの積極的な路線開発により、地方での観光客が急激に増加しており、その受けざるとなるホテルやビラなどの開発は依然として活発であることが不動産価格の上昇につながっている。

 

以 上


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