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ベトナム

作成年月:2018年9月

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2018年8月度 ベトナム報告書

作成者:浅野 栄治

(1)ベトナムにおける小売りの状況

ベトナムの2018年1月から7月の小売り売上高は前年同月比+11.1%増(物価調後の前年同月比+8.4%増)と、平均10%を超える大幅な成長がここ5年間継続している。ベトナム商工省によれば、ベトナムの小売市場は2020年までに1,790億米ドルに達するものと見込まれている(2016年比52%の成長)。食品や日用品だけでなく、アパレル製品や家電などでも消費が拡大している。

こうした小売市場の成長は、急激に増加する中間所得層が支えている。2014年に1,200万人程度であった中間所得層は2020年には3,300万人にまで増加するものとみられている。また、所得水準も上昇しており、2015年に3,687米ドルであった年間可処分所得は2020年には4,430米ドルにまで拡大するとみられている。

国産車の1月から7月の販売台数は12万4千台と11.9%の成長となっている。しかし、CBU輸入車への輸入関税が30%から0%となったものの、非関税障壁となる輸出国政府が発行する有効な車両登録証明書、原産国メーカーが発行する車両ごとの品質管理証明書、リコールに関する委任状、輸出国政府が発行する品質保証証明書の提出が必要となり、2018年1月から7月の輸入車の販売台数は2万4千台と、前年比45.3%の大幅な減少となっている。

(2)ベトナムにおける小売市場の形態

ベトナムの小売市場には伝統的な小売形態と近代的な小売形態が混在している。現在、とりわけコンビニエンスストアおよびミニマートの成長が著しい。

ベトナムのWTOへの加盟により、2015年1月以降、外資100%で小売業の展開が認められるようになったことも、コンビニエンスストアを中心に外資の小売業の進出が盛んになってきた要因である。 加えて、従来型の店舗による小売りに加えて、小売り各社はインターネットやモバイルへの投資を行っており、若年層を中心に利用が増加しており、市場成長の要因の一つになっている。

 

ベトナムの小売市場は大きく分けて以下の5つの形態に分けることができる。

@ ハイパーマーケット  比較的面積が広く、日用品・非日用品の両方を取り扱う。

ベトナム全土に約9,000店。主なプレーヤー:Central Group、Saigon Coop

A スーパーマーケット ハイパーマーケットよりも売り場面積が狭く、価格帯が若干高めの市場。ベトナム全土に約800店。主なプレーヤー:Central Group、Vin Group、Citimart、Fivimart、Saigon Coop

B ショッピングモール 映画館や専門店なども取り込んだショッピングモール、百貨店などの形態。ベトナム全土に約150店。主なプレーヤー:Aeon、Lotte

C コンビニエンスストア 路面に面しており、24時間年中無休の営業。主なプレーヤー:Family Mart、Mini Stop、Seven Eleven、TCC Group、Shop & Go

D ミニマート 小型スーパーとコンビニエンスストアを合わせた業態(規模はスーパーマーケットよりも小さいものの、少量の食品や日用雑貨も販売)。コンビニエンスストアとミニマートの合計で約1,000店。主なプレーヤー:Vin Group、Satra、Saigon Coop

 

 

(3) 家電量販店への外資の出資

 家電量販店もいくつかのグループがあり、ベトナム国内の家電量販店運営企業への外資への出資も見られる。  ベトナム最大の家電量販店グループであるNguyen Kimへは、タイのCentral Groupが49%出資をしており、Central GroupはスーパーマーケットのBig CやLan Chi Martなどを含め小売りにおいて影響力を強めている。  また、日本のノジマはTran Anh Digital Worldへ10%程度の出資を行っている。

 

以 上


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