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ベトナム

作成年月:2018年8月

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2018年7月度 ベトナム報告書

作成者:浅野 栄治

1.ベトナムの農業

ベトナムは農業国であり、南部メコンデルタや北部紅河デルタでは稲作の二期作、カンボジアと国境を接する中部高原ではコーヒーや胡椒、ホーチミン市の東部のドンナイ省や北部のビンズン省ではゴムやカシューナッツの栽培が盛んで、たいていの作物が世界の生産量の上位にランクインします。

ただし、これまでの農林水産業は自然任せが多く、ロットがそろわない、形がそろわない、安全性の問題などがあり、それらの輸出や加工が伸びていないのが現状でした。逆に低品質のものを大量に生産することで国際価格の低下を引き起こし、生産面積の削減に取り組むなどの方向に転じています。

他方で、メコンデルタなどから日本や韓国などに多くの実習生が海外に出ており、また、ホーチミン市周辺部での工業化も進んでいることから、人海戦術の労働集約的な農業から徐々にトラクターやコンバインなどの農機具を使った農業に転換してきています。

こうしたベトナム農業の置かれた状況下、海外から農業への投資を誘致にも積極的です。種子や農業資材などをベトナムで製造販売する日系企業も現れています。

さらに、バイオテクノロジーなどの導入にも積極的であり、ホーチミン市北西部のクチ地区にはハイテク農業団地(Agricultural Hi-Teck Park of Ho Chi Minh City)も整備されています。ここでは主に、花卉(ランなど)、キノコ、野菜などへのバイオテクノロジーの導入が図られています。

 

  

2. 食品の安全性や日本ブランドへの関心の高まり

食品安全性へも関心が高まっており、中部高原のダラット周辺部で栽培されているダラット野菜や日本から輸入される果物を買い求めるベトナムの消費者も所得水準の向上とともに増えてきています。実際に青森県産のリンゴが販売されていますが、国産や中国産と比べて数倍の値段がしますが、販売は順調のようです。

 

 

ただし、日本ブランドだからと言って全てが売れているわけではありません。例えば、牛肉に関して言えば、神戸牛以外のブランドは確立されておらず、他の和牛に対するベトナム人の認知度はそれほど高くありません。リンゴも同様で青森県産リンゴのブランドは確立され始めています。

 

和食店もハノイやホーチミンを中心に多数(全土で1,000店程度)あり、また、すし、焼き肉からお好み焼きなど、その種類も豊富です。しかし、ベトナム人消費者に支持されている和食店はそれほど多くありません。味覚の問題もありますが、「北海道」など、ベトナム人の中でも知名度の高いコンセプトで展開している店やSNSなどを通じて口コミでベトナム人の中で広まっているお店は大きく売り上げを伸ばしています。  

 

ベトナムの富裕層は2%程度とみられており、一部の和食店では、売り上げ単価でベトナム人の方が日本人よりも高くなっている店も出始めており、今後ベトナムで成功するにはベトナム人の顧客をどれだけ獲得できるかがポイントとなってくるでしょう。

 

以 上


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