各国・地域情報

ベトナム

2017年9月8日

海外情報プラス

 

2017年8月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

財務省が外資系企業・組織の抜き打ち検査を実施
(2017年8月2日、BAO MOI新聞より)

 財務省傘下の企業財政局及び調査機関は協力して、毎年10月に翌年の定期検査計画案を策定する。定期検査のほか外資系企業・組織に対する権限のある機関の要求に応じて抜き打ち検査も実施する。  検査内容では、土地使用権や有形・無形資産など、出資者が提供した資産の価値を評価し、免税対象にあたる固定資産を形成する輸入品の使用する目的、また、銀行からの借金・社債発行の状況・諸引当金の積立・固定資産の減価償却・為替評価損益の計上・利益配当・フランチャイズ案件・出資持分の譲渡などを検査する。  財務省の代表者は、検査の原則が検査の対象・時間・内容の重複のないことを担保しなければならないことを強調した。さらに、もう一つの原則は、経済組織・案件の運営に悪影響を及ぼさないように、公開し透明性も以って実施されるという。

 

非居住者の外国人も新通達草案により国内銀行で定期預金が可能に
(2017年8月2日、TUOI TRE新聞より)

ベトナム国家銀行(中央銀行)は、海外銀行支店・金融機関における海外の組織・個人の定期預金について規定する通達草案の意見聴取を行っている。それによると、外国人が居住していないが、ベトナムで生活・就労している場合、国内銀行でのベトナム・ドンと外貨建て定期預金が可能となる。  通達草案では海外法人の支店・駐在員事務所・在外公館は事業目的に沿ってベトナム国内の金融機関でのベトナム・ドン建てと外貨建て定期預金が認められることになる。  また、非居住者とは12か月未満の期間でベトナムに滞在する外国人、滞在期間を問わず学習や治療・観光目的で滞在する外国人、滞在期間を問わず海外法人の支店・駐在員事務所・在外公館で就労する外国人であり、ベトナム・ドン建ておよび外貨建ての定期預金が可能となる。

なお、海外支店やベトナムでの居住資格を有さない外国人が定期預金に回すことが出来るのは、自身の普通預金口座に預け入れている資金に限定される。
国家銀行によると、この規則は非現金決済の開発の方針および外国為替管理の目標の遵守を確保し、管理機関の管理・監督を容易にすることを目的としている。

 

個人所得税法の改正案
(2017年8月16日、TUOI TRE新聞より)

財務省は累進課税を現行の7段階から5段階に変更すると共に、課税率の低い第1・第2段階に該当する所得の幅を拡大する改正案を提出する予定である。
財務省税務政策局長グエン・ディン・ティ氏によると、現行規定で累進課税の段階数が多いので、覚え難く且つ計算し難いと云う欠陥がある。さらに、納税者の給与所得が少し増加する場合、個人所得税は累進課税率の高い段階に該当するという。
税関総局の統計によると、給与所得納税者の70%が第1・第2段階に該当することから、今回の改正により多くの対象者の所得税は軽減されるという。例えば、低得者の月額課税所得が1,000万ドン(約440ドル)の場合、税金が現行規定の75万ドン(約33ドル)から同案の50万ドン(約23ドル)に引き下げられる。詳細は以下の通りである:

現行規定

改正案

月額課税所得

税金

月額課税所得

税金

500万ドン(約220ドル)以下

5%

1,000万ドン(約440ドルル)以下

5%

500万ドン(約220ドル)超〜1,000万ドン(約440ドル)以下

10%

1,000万ドン(約440ドル)超〜3,000万ドン(約1,320ドル)以下

10%

1,000万ドン超(約440ドル)〜1,800万ドン(約790ドル)以下

15%

3,000万ドン(約1,320ドル)超〜5,000万ドン(約2,200ドル)以下

20%

1,800万ドン(約790ドル)超〜3,200万ドン(約1,400ドル)以下

20%

5,000万ドン(約2200ドル)超〜8,000万ドン(約3,525ドル)以下

28%

3,200万ドン(約1,400ドル)超〜5,200万ドン(2,290ドル)以下

25%

8,000万ドン(約3,525ドル)超

35%

5,200万ドン(約2,290ドル)超〜8,000万ドン(約3,525ドル)以下

30%

 

 

8,000万ドン(約3,525ドル)超

35%

 

 

但し、税率と段階に該当する所得の幅をもっと拡大する必要があるとの意見も出されており、特に提案の8,000万ドンから1,200万ドンに引き上げる案も出ている。

 

外国人労働者の強制社会保険加入に関する政令案の審査要望
(2017年8月18日、JBAHより)

2017年5月26日付けでベトナム日本商工会(JBAV)とホーチミン日本商工会(JBAH)は外国人労働者の強制社会保険加入に関する政令案の審査要望についての意見書・第18/2017JBAV-JBAH号を以下提出した。

本意見書により、現在労働傷病兵社会福祉省は外国人労働者の強制社会保険加入に関する政令案を作成中であり、関係機関からの意見聴取後に司法省審査を経て閣僚審議に入る。本政令案では外国人労働者は強制社会保険への加入対象であるが、現行の社会保険法・第58/2014/QH13号2条2項による外国人労働者の強制社会保険への加入は任意である。

もし、この政令案が公布されれば、法規範文書発行法(法律・第80/2015/QH13号)に違反するものになる。

従い、JBAVとJBAHは政令案の審査に「社会保険法の記載上、外国人労働者の強制社会保険加入が任意であること」及び「本政令案の記載事項の適法性」を審査機関である司法省に精査されるように要望した。

 

日系企業が通達・第23/2015号を修正するための意見書を提出
(2017年8月21日、Saigon timesニュースより)

日本商工会は関係各省・局及び科学技術省へ中古機械・設備・技術ラインの輸入について通達・第23/2015/TT-BKHCN号を修正されるべき旨の意見書を提出した。

本意見書には、企業が当該企業の生産活動用機械・設備・技術ラインを輸入する場合、設備の製造年数の規定はすべきでは無いと述べた。

同会長は、日本の企業が製造工場を海外に移転するとき、当該企業が使用している機械による生産は非常に有効であり、製造から10年を超える機械であっても「機械性能には問題が無い」ので、機械の年式に関する輸入制限は実効性がないと説明した。

一方、製造から10年を越える機械輸入は企業が本通達の13条を適用するほか、6条2項を適用しなければならないが、この2条(下記:注を参照)の関係は不明確なので、実施することは難しいという。更に、製造から10年を越える機械を輸入する必要書類・手順及び科学技術省の承認の可否条件も不明確なので、多くの企業は機械を輸入できなかった理由の説明を管轄機関から得られないという。

同時に、同会長は「これは、ベトナムへの新規投資・増資の減少に繋がりかねない」と警告し、科学技術省が上述の意見に「書面にて」回答することを要請した。

通達23号が公布された後、各商工会からの多くの反応があったので、政府は本通達を修正するための2017年決議・第19号を公布した。決議19号では科学技術省は商工省およびその他の各担当省と協議し、「製造から10年を超えない機械に適用する一般的な規定を置き換えるために特定の産業分野により機械の年式に応じる特殊機械の輸入基準を設定する」と修正されている。

注)ジェトロよりの本通達の纏め

 

<安全・省エネ・環境保護の基準適合が条件>

○中古設備の輸入条件(5条、6条1項、4項)

【一般的要求】

現行法令に基づく安全、省エネ、環境保護に関する要求を満たすこと。

 

【具体的要求】

(a)使用期間(製造からベトナムの港に到着するまでの期間)が10年を超えないこと。

(b)ベトナム国家技術基準(QCVN)、ベトナム国家基準(TCVN)または安全、省エネおよび環境保護に関するG7各国の基準に基づき製造されたこと。

なお(a)に関しては、管轄各省の大臣および各省担当機関の最高責任者は必要に応じて、管轄する中古設備に対して10年より短い使用期間を定め、科学技術省に通知することができる(6条1項、4項)。

 

○FDIプロジェクトに属する場合(6条2項)

外国直接投資(FDI)プロジェクト(投資方針決定対象または投資登録証明書発行対象のプロジェクトで、新規・拡張を問わない)に属する中古設備で、投資プロジェクト申請書類に当該中古設備のリストが記載され、投資法の規定に基づいて管轄機関によりプロジェクトが承認された場合には、6条1項で規定された条件は適用されない。

 

<発効日前の契約・船積みの場合は適用外>

○特例措置(13条)

企業が製造・事業を維持するために使用期間が10年を超えた中古設備を使用する必要がある場合、企業の書類および要請に基づき、科学技術省は関係機関と協議の上で決定を行う。

 

以 上


▲ ページトップへ