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ベトナム

2016年4月8日

海外情報プラス

 

2016年3月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

ベトナム強制保険料納付回避・遅延に対する利息の計算方法
(2016年03月1日、KMCニュースより)

2016年2月3日付けで財務省は以下の通り社会・健康・失業保険に関する管理費用及び金融管理を実行する通達・第20/2016/TT-BTC号を公布した:

企業は規定に従う保険料の不当な納付回避により強制加入の人数が不足しており、実際の強制加入納付額より少なく納付し、或いは社会・健康・失業保険料を企業が横預し、且つ社会保険管轄機関がこの不当納付を2016年1月1日以降発見した場合、規定に従って未納付保険料に対し徴収するだけではなく、延納・回避期間に応じての利息を徴収する。

延納利息率は2016年1月1日以前の回避期間に対しては2016年度の適用延納利息率により計算され、2016年1月1日以降の回避期間に対しては個々の年の適用延納利息率により計算されることになる。

注)因みに2015年度の適用延納利息率はベトナム国営銀行の借入期間9ヶ月物の年率5.4%の2倍)

更に、2014年末以前の雇用者の失業保険延納に対しては失業保険法の規定による追加納付しなければならい。

但し、この場合国庫からの失業保険基金への国庫負担分1%の追加支援はされない。

更に、省レベルの社会保険は公的機関を通じての毎月の年金・社会保険手当・失業保険の支払方式が未だ更新されていない場合、現行の支払方式を継続しても構わない。但し、遅くとも2016年末までに、この新方式に切り替えなくてはならない。

本通達は2016年3月20日から発効する。

ベトナム強制保険料納付削減策に対する企業リスク
(2016年03月17日、SAIGON TIMES新聞より)

2016年1月1日から2017年12月31日まで、社会・健康・失業保険料を計算・納付するための月給額は労働法による労働契約書に記載される給与及び手当である。それによると、企業は給与だけではなく保険加入対象手当の18%を追加に納付しなければならない。

保険加入額を削減するために、多くの企業は以下の方法を採用している:

 

*現行の手当を賞与に変更する方法

労働法の103条に基づき、賞与は保険加入対象外金額となるので企業は労働者との合意で月次手当を月次賞与に変更するために労働契約書を修正する傾向がある。然し、賞与は企業の年間の生産乃至は経営の成果及び労働者の業務達成度をベースに支払われる金額であるため、企業は次年度の生産乃至は経営の成果が未だ分からないのに翌年の月次賞与を支払うことになる。特に、或る企業は月給より月次賞与を多く支払うことになる。

それと共に、労働法に基づき賞与は企業が事業所の労働組合代表部の意見を参考にして決定し、職場で公表・公開し労働協約や労働契約に詳しく記載する必要がある。企業はこれらの規定に準じない場合、当該支給額が保険対象外である賞与として認められないし、法人税の課税所得を確定する際に損金費用に算入されないことになる。

 

*労働契約書上での現行の給与を低減し、残業代として当該差額を相殺する方法

殆どの製造企業は残業代と給与としての賃金を細かく分割するために、通達・第23/2015/TT-BLDTBXH号の3.2条及び政令・第05/2015/ND-CP号の21条を適用し、労働者の合意の上、新規労働契約書或いは労働契約書の付録を以前より低い給与で規定し、給与差額を残業代として支払う。従い、企業は全ての給与ではなく地域最低賃金に相当する給与額或いは多少高い給与額をベースに保険料を納付することとなる。但し、特に、多くの労働者を擁する製造業はこの方法を採用する際に下記の問題に直面している。

 

+上記の方法を採用するために、企業は社内給与規定・社内人事管理台帳・会計帳簿を再作成しなければならない。

+個人所得税法に基づき、残業および夜間勤務手当の通常勤務給超過分の金額は課税対象外所得なので、分割後の残業代となる賃金差額は課税対象外所得として計上するが、当該賃金分割行為は税務局で発見される場合、脱税・税詐欺行為として見なされる可能性がある。

+それより、企業は1 年で残業200 時間(政府が認められる特別な場合は1 年で残業300 時間)を超えることにより労働法の106.2条に違反するため、労働時間超過が発覚すると100億ドン(5,000ドル)以上の罰金が科される可能性がある。

 

*上記の二つ方法を組み合わせする

上記の問題を解決するために、ある企業は当月に残業代を支給し、翌月に先月の業務達成度による賞与を支給することを繰り返す方法も採用しているが、当該企業は完璧な給与規定・人事制度・会計システムを持たなければならない。

企業は上記のいずれの方法を採用しながら、労働法・個人所得税法の規定に触れるおそれがある。

 

注)サイゴンタイムス紙はベトナム商工省傘下のベトナム最大の日刊紙の1社だが、共産国の国営新聞がベトナム強制保険付保の回避方法の実態を報道していることになるが、一方違法な方法を教示しているようで興味のある報道と思われる。

 

企業の営業許可税が3倍に引き上げられる見込み
(2017年3月12日、VIETNAM EXPRESS 新聞より)

財務省は営業許可税(営業許可手数料に改正される予定)についての政令草案を作成している。営業許可手数料は企業の投資証明書に登録している資本金額の多寡に応じて課せられる手数料である。

本草案によると、2017年以降の企業の営業許可手数料は下記の通りである。

登記資本金

営業許可手数料

1,000億ドン以上(約500万ドル)

1,000万ドン(約500ドル)

100億ドン〜1000億ドン未満(約50万ドル〜500万ドル)

500万ドン(約250ドル)

100億ドン未満(約50万ドル)

300万ドン(約150ドル)

因みに、現行の営業許可税額は下記の通りである。

登記資本金

営業許可税額

100億ドン以上(約50万ドル)

300万ドン(約150ドル)

50億ドン〜100億ドン(約25万ドル〜50万ドル)

200万ドン(約100ドル)

20億ドン〜50億ドン未満(約10万ドル〜25万ドル)

150万ドン(約75ドル)

20億ドン未満(約10万ドル)

100万ドン(約50ドル)

営業許可手数料を計算する際の幾つかの留意点としては:

*上半期6ヶ月の期間に設立される企業は1年間としての手数料を納付することとなる。

*下半期6ヶ月(7月1日以降)の期間に設立される企業は半年間の手数料を納付することとなる。

登録資本金は以下の通り具体的に確定される:

*国営企業の場合は営業許可手数料の計算対象資本金は法定資本額である。

*外資企業の場合は営業許可手数料の計算対象資本金は投資資本額である。

*有限会社・株式会社・協同組合は営業許可手数料の計算対象資本金は法定資本である。

*民間企業の場合は営業許可手数料の計算対象資本金は投資資本額である。

 

自営業者に対する営業許可手数料は年間売上高が1億ドン以上〜3億ドン未満(約5,000〜15,000ドル)の場合で30万ドン(約15ドル)、3億ドン以上(約15,000ドル)の場合で100万ドン(約50ドル)となる。

 

2016年の法人税の損金費用に算入される証憑
(2016年3月18日、VIETNAMLAWの情報より)

2014 年6月 18 日付け公布された通達78号第6条1項によると、レッドインボイスが法人税の課税所得を確定する際に損金費用に算入されるためには、下記の通り条件を満たさなければならない:

*企業の製造及び事業活動に関連して発生した実際の費用 *適法なインボイス及び根拠証憑が保管されている費用

*毎回の商品・サービスのインボイス上の金額が2千万ドン以上(VATを含めた)の場合は現金払いでなく銀行振込などの支払を証明する証憑書類が求められる。

*控除限度額がある費用に対して、当該費用は限度額までは損金とされる。

 

従業員への出張旅費と電話代の費用
(2016年3月23日、VIETNAMLAWの情報より)

2016年3月21日付け、税務総局は下記の通り出張旅費・電話代に対する個人所得税について通達する書簡・第1166/TCT-TNCN号を公布した:

出張旅費(出張者の食事代・タクシー代・宿泊費・渡航費など)は個人所得税(PIT)と法人税(CIT)を確定する際に、控除される費用として算入することができる。

企業は労働者へ電話代を支払う場合、この電話代は労働契約書・労働協約書・賞与規則・企業の財務規定の書類のいずれかに記載されていれば、法人所得税と個人所得税を確定する際に、控除される費用に導入できることになる。また、これらの書類の中に電話代が企業から受けられる要件・支給額を具体的に規定する必要がある。

 

以上

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