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ベトナム

2015年5月5日

海外情報プラス

 

2015年5月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

3 ヶ月の契約を締結する際の失業保険料の納付が可能
(2015年4月1日、KMCニュースより)

政府の2015年3月12日付の政令・第 28/2015/ND- CP 号は失業保険について職業法のいくつかの条項 を実施することを詳細規定している。内容は以下の通りである。

雇用者は労働者への労働契約の効力が発してから30日以内に失業保険加入の書類を作成し、保険料を納付しなければならない。

労働者は2015年1月1日以前に、満3ヶ月から12ヶ月未満の季節労働若しくは一定作業による労働契約を締結し実施している場合、労働契約が終了する期限までに少なくとも3ヶ月以上残っていれば、雇用者はその労働者への失業保険に加入、納付をしなければならない。

産休若しくは病気で14日以上休暇を取り、給与を受領せず社会保険手当てのみを受領し労働契約を延期中である労働者の場合、この期間内は失業保険に加入する必要はない。

労働者への業務技術向上のためのトレーニング・養成を援助する経費に対し、以下のような条件を満たせば、雇用者は最大100万VND/人/月(但し、6 ヶ月を超えない)の手当てが援助されること になる

*失業保険料を連続 12 ヶ月以上納付しなければならな い

*経済低迷で困難に陥る、若しくは不可抗力の事態が原因で設備又は生産技術、経営戦略を変更 する必要がある場合

*労働者への業務技術向上のためのトレーニング、養成経費が不足している場合

*管轄機関によって許可された労働者への業務技術向上のためのトレーニング、養成の提案があ った場合; 本政令は2015年5月1日から効力を発する。

インターネットを通じた社会保険登録の試験運用開始

(2015年4月1日、KMCニュースより)

政府首相の2015年3月9日付の決定・第08/2015/QD-TTg号に従い、2015年5月1日より、インターネットを通じた社会保険の登録を試験運用することになる。それに従って、インターネットを通じて社会保険に加入する労働者の雇用者は以下のような条件を十分に満たさなければならない

*供給サービス組織の規定に従って発行されたと認証され、効力を発しているネットキ ーがある

*インターネットにアクセスでき、使用が可能

*ベトナム社会保険に登録済で、安定に連絡することができるEメールアドレスがある

雇用者はベトナム社会保険の電子窓口、若しくはI-VAN 組織の窓口を通じて取引きを選択することが出来る。

ポウユエン社 (Pouyuen) 、9万人のワーカーがストライキ
(2015年4月2日、LAO DONGニュースより)

現行社会保険法によると、男性60歳・女性55歳で20年以上社会保険料を納付している労働者は年金を受けられる。それに加え、納付期間が20年未満の場合も一括給付金を受けられることになっていた。

但し、2014年の改正社会保険法・第60条には(2016年1月1日以降施行される)納付期間が20年未満の場合は一括給付金を受けられないことになる。  

本改正法が公布されたため、3月26日から4月1日までの6日間、ベトナム・ポウユエン社(ホーチミン市ビンタン区)の9万人近くのワーカーは改正社会保険法の新たな制度に反対するためのストライキを行っていた。

本件の情報を受けて同社取締役会及び組合は労働者からの意見を取りまとめてビンタン区人民委員会へ報告し、同区人民委員会はホーチミン市人民委員会へ報告書を発出した。

グエン・タン・ズン首相はホーチミン市労働局からの新社会保険法修正の要請書を入手した後、2015年3月31日に政府と国会に社会保険料納付期間20年未満の場合も一括給付金を受けられるよう労働者の意見を承認すると約束した。この結果、4月2日の午前、ほとんどのワーカーが職場に復帰した。

4月1日より日本からの輸入3,000品目以上関税撤廃
(2015年4月3日、DAN TRIニュースより)

財務省は4月1日より、2015年から2019年までにベトナム・日本経済連携協定(VJEPA)を実施するため、日本から輸入する全品目の33.8%に相当する3,234品目の関税を撤廃する。それとともに減税ための未協約である354品目は税率が現行の特恵関税(MFN)の税率の通り適用される。

関税撤廃対象となる品目はプラスチック材料・化成品・機械設備・工具・コンピューター・電気製品・縫製・織物製品・革靴・医薬品などである。

財務省によると輸入関税撤廃の適用を受けるためには、日本からの直輸入品であること、商工省規定の通り原産地証明書が提出できることなどの規定条件をクリアする必要がある。

ベトナム・日本経済連携協定(VJEPA)は2008年12月25日に調印され、2009年4月16日に首相の決定書・第57/2009/QD-TTg号で承認された。

2019年、ベトナムのワーカー賃金は時間当たり3.16USDに上昇
(2015年4月6日、TUOI TREニュースより)

Bloomberg Marketsの経済専門紙(エコノミスト雑誌)の調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(Economist Intelligence Unit = EIU)の報告によると、2019年にベトナムにおける労働者の平均時給は3.16USD(約379円)、フィリピンが3.15USD(約378円)、中国が4.79USD (約575円)まで上昇する見通しで、米国では12%上昇に当たる42.82USD(約5,138円)に達すると見られている。

EIUの報告書では今後インドネシアの労働者賃金が48%引き上げられ、2019年には米国労働者賃金との格差が現状の76倍から58倍に縮小される。 また、インドネシア・フィリピン・ベトナムの人件費の低さと若年層人口の多さが海外からの投資家を誘致する好要素となっている。

同時に、中国の競争力は同国の人件費の上昇や人民元高の傾向で周辺諸国と比べて大幅に減少しているゆえ、中国から東南アジア諸国(特にベトナム)への生産地シフトが進んでいる。

京セラグループの情報機器である京セラ・ドキュメント・ソリューションズ( Kyocera Document Solutions ) は2018年3月までにベトナムでの同社製品の生産能力は4倍(約200万台)に増強するため、中国工場の生産の―部をベトナムに移転する計画を立てている。これにより、ベトナム工場は同社最大の製造拠点となる。

休日の賃金の計算方法についての書簡
(2015年4月15日、VIETNAM LAWニュースより)

2015年1月12日付労働法政令・第05/2015/ND-CP号に基づいて、2015年4月13日付、政府は休日の賃金の計算方法を規定する書簡・第1287/LDTBXH-LDTL号を公布した。

本書簡において休日の賃金の計算方法は以下の通りである:

*労働法政令・第05/2015/ND-CP号・第25条4項によると、祭日・年次有給休日・特別有給休暇などの休日に残業する労働者は、通常の時給の 300%相当額が支給される。

*本政令・第26条4項によると、労働者が労働法下の退職により年次有給休暇の未使用の場合は、離職直前6ヶ月分の平均給与の100%相当額が支給される。

*試用期間の年次有給休暇について、試用期間後労働契約書を結んでも結ばなくても、試用期間の1カ月勤務につき1日の割合で年次有給休暇日数が計算・支給される。

法定代表者(代表社長)

2014年公布の企業法・第13条2項と3項によると、企業は一人或いは複数人の法定代表者を有することができる。但し、企業が一人の法定代表者のみを有する場合、当該代表者はベトナムに居住しなければならず、ベトナムから出国するときは書面にて他人に代表者権限を委任しなければならない。即ち出国期間に関わらず、法定代表者がベトナムから出国するときは他人に代表者権限を委任しなければならない。

2005年公布の旧企業法によると、30日以上出国する場合のみ法定代表者が他人に委任しなければならなかった。本規定について新企業法の適用に注意が必要である。

以 上


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