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ベトナム

2013年10月9日

海外情報プラス

 

2013年 9月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

就業シフトの合間の食事代に関する個人所得税(PIT) (2013年9月1日付、KMCニュースより)

 2013 年8 月6 日付、税務総局のオフィシャルレター・第2503/TCT-TNCN 号によると、以下のように規定される。  就業シフトの合間の食事代の項目で組織から支払われた昼食代・夜食代は、労働傷病兵社会福祉省が規定した固定額を超過しなければPIT 課税所得にならない。もし、その食事代が労働傷病兵社会福祉省の規定した固定額より高くなる場合、超過分に対しては労働者の課税所得に計算される。 新規定による法人税(CIT) 優遇(2013年8月1日、KMCニュースより)

個人所得税(PIT) 法の実施ガイドライン(2013年9月1日付、KMCニュースより)

 2013 年8 月15 日、財務省はPIT 法のいくつかの項目の訂正・追加に関する政令・第65/2013/N?-CP 号の実施ガイドラインに関する通達・第111/2013/TT-BTC 号を公布した。いくつかの留意すべき事項は以下の通り。

1)次のいずれかの条件を満たす場合ベトナム居住者と見做される。

*太陽暦年の1年間もしくはベトナムに入国した最初の日から連続した12ヶ月間で、183日以上ベトナムに滞在する。

*税計算期において、合計183日(以前は90日)以上の賃貸契約があり、住宅に関する法律に基づいてベトナムでの居住住所がある。

*183日以上の賃貸契約があるが、実際に183日未満しかベトナムに滞在していない個人でも、他の国での居住を証明できない場合は、その個人はベトナムでの居住者となる。 他の国の居住を証明する根拠文書は居住証明書である。ベトナムと租税協定を締結している国、または領地の場合で、居住証明書が発給されない個人は、在留期間を証明するためにパスポートのコピーを提出する必要がある。

2)税引後所得(NET)から税引前所得(GROSS)への計算の仕方 グロスアップ計算用の所得 = NET +会社負担項目 −控除項目 その中で

*NET(手取り)は税金を含まない月給の給与・報酬である。

*会社負担項目は、雇用主が労働者に支給した現金もしくは現金でない住居賃貸料、生命保険、ゴルフの会費などである。会社負担項目で家賃がある場合、グロスアップ計算用の所得に合算される家賃は、実際の家賃と家賃を含まない課税所得の15%と比べて、少ないほうの額である。 *控除項目には、本人/扶養家族控除・保険料・自発的な厚生年金基金・慈善・人道・教育奨励費が含まれる。

3)予定の申告、及び確定申告について *所得を支払う組織・個人は、1ヶ月に少なくとも一つの申告書のPITがVND 50,000,000以上課税される場合、四半期ごとにVATの申告をする組織・個人を除き、月ごとにPIT申告を行うことになる。

*月ごとにPIT申告をしない組織・個人は、四半期ごとに申告を行うことになる。

*税金控除が発生するか否かに関わらずPIT課税対象になる組織・個人は、委任行為がある個人の代わりにPITを確定申告し、その責任を負うことになる。

*居住者は外国での組織・個人から給与・報酬がある場合、四半期ごとに税務当局へ直接申告を行うことになる(内外合算)。

4)その他の場合に対する税務申告:  労働契約書を締結しない、或いは3ヶ月未満の労働契約書を締結する居住者へ、報酬・手数料・その他の支給をVND2,000,000以上/回に行う組織・個人は、支払う前に所得の10%を源泉徴収する必要がある。 個人は、上記の比率を控除される対象になる所得のみで、扶養家族を差引いた後の総課税所得の予測が未だ納税額に満たない場合、宣誓書(税務管理に関する案内文書に添付されているフォーム)を用意し、PITを一時的に控除せずに、所得を支払う組織へ送付しなければならない。  本通達は、2013 年10 月1 日より効力を発する。

 

個人所得申告をせず多額の追徴課税(2013年8月13日、VNエクスプレスより)

 8月8日に企業とホーチミン市の税務局・国家銀行間の会合が行われた。 この会合では、ホーチミン市在住日本人駐在員が税務局により個人所得税を合計25億ドン(約11万9千ドル)追徴課税された事に対して不満を表明した。

この駐在員は2007年からベトナムに滞在しているが、ベトナム国内で収入がある時点は2009年10月以降のことで、それ以前の給与は日本で支払われており、これに対する個人所得税の申告・納付は日本で実施していた。2009年以降ベトナムで所得が発生した時は、ホーチミン市で申告・納税を行っていたという。

しかし、同市税務局は、この駐在員が2007年から2009年まで個人所得税を脱税したと認定した上で、同駐在員に無申告加算税14億ドン(約6万6千ドル)、罰金1億2400万ドン(約5,900ドル)、金利0,05%/日としての滞納期間分(2007年〜3月2010年)の利息9億5000万ドン(約4万5千ドル)を追徴課税した。

この駐在員はベトナムの租税法と日越租税協定を知らずにこの状況に至ったと述べた。同駐在員は本人が脱税だと認識していなかったため、当局による追徴課税の決定に納得しなかった。

これに対し、同市税務局のガ-副局長は、「個人所得税法に基づくと、課税対象者は居住地の税務当局に個人所得の申告及び納税を行うと定められており、2007年から2009年までの間に発生した所得は仮に日本国内で発生したものであっても居住地であるベトナムで手続きを行わなければならない。それで以前の罰金と無申告加算税は正しいと強調した。

 

ベトナムは5年間にストライキが3000件以上発生 (2013年9月7日付、TIEN PHONG新聞より)

2013年9月6日、ダナン市にて2008年6月5日に開催された指定22-CT/TW(企業の安定成長・調和のとれた労使関係の構築ためのリーダーシップ強化活動)の実施状況と労働団体協定書の質的向上プログラムに関する会議を行った。当会議でベトナム労働総同盟はストライキ事情を下記の如く報告した。

*2008年〜2012年までの5年間に全国主要29省でのストライキ発生件数は3061件であった。その内、国営企業が0.27%、民間企業が20.45%、外資系企業が2391件の79.28%占めた。

*2011年のストライキは981件発生し、最近5年間のストライキ発生の最多件数となった。南部のストライキの殆どはホーチミン市・ビンズン省・ドンナイ省など、労働者が集中する地域で発生した。

*ドンナイ省労働組合同盟のダイ副委員長によると、6ヵ月に1回定期的に同省の人民委員会は企業の問題を解決するために企業との対話フォーラムを開催している。係る活動により、最近5年間に全省のストライキは589件となり、同前期比約20%減少した。

又、ビンズン省労働組合同盟のナン副委員長によると、

*定期的な企業との対話の他に、同省は労働争議解決指導委員会を設立した。

*ストライキが発生する際に、この委員会はストライキの原因と解決方法を検討して調停した。その結果、最近5年間で同省のストライキ発生件数は583件となり30%減少した。

ドンナイ省ビエンホア工業団地の労働組合同盟のタン委員長によると、

*労使関係を安定させることは組合のみでは無く各政府管理機関の責任でもあり、労働争議解決のための組合と各政府管理機関の役割と責任を明確にしなかればならないという。

*ストライキの原因は給与・賞与・手当の未払いのほかに長時間労働の削減、職場環境の改善、社員食堂の食事改善などが挙げられている。 *その他に雇用者が労働者と労働契約書を交わさなかったこと、使用者の労働者に対する厳しすぎる管理と粗暴な対応への抗議などもあったようである。

 

一般労働者の最低賃金は最高36%引き上げ(2013年9月9日付、DAN TRI新聞より)

ベトナム労働総同盟は、ハノイ市における2013年工業団地・企業に働く労働者の最低生活水準についてセミナーを行った。当セミナーにベトナム労働総同盟は2014年最低賃金の引上げに関する提案の2案を提出した。提案によると2014年の最低賃金は2013年より21%〜36%引き上げるという。

この提案は、2013年の給与について全国の68企業に働く約2000人の労働者を対象として、ベトナム労働総同盟の労働者・労働組合研究院にて行った調査結果(アンケート)に基づいて提出された。 *4分の3の地域で労働者の平均給与は400万ドン以下であった。

*平均給料は366万7千ドン/人/月、特に200万ドン/月と言うケースもあった。

*労働者の最低生活水準は192万8千ドン/月で子供の養育費を含むと月327万8千ドン。 給与は殆ど生活のためで、貯金ができない水準と認定された。

又、調査結果によると同研究院は地域による2014年の最低生活水準が243万5千ドン〜411万3千ドンまでと認定した。この認定に基づいて労働総同盟は国家給与委員会に以下の通り最低賃金についての2案を提出した。

*第一案:2014年の最低賃金は2013年より40万〜85万ドンアップ(相当24〜36%)で労働者の最低生活水準の77〜84%に相当する。

*第二案:2014年の最低賃金は2013年より35万〜75万ドンアップ(相当21〜32%)で労働者の最低生活水準の75〜82%に相当する。

労働者・労働組合研究院のチョ社長によると、企業が不景気で多くの財務上の困難に直面しているため、協同組合同盟・ベトナム商工会議所は最低賃金アップの提案をしている。そのため、労働傷病兵社会福祉省は協同組合同盟・商工会議所と検討して妥当な給与案を政府に提出するという。

 

ベトナムで働く外国人労働者についての新規定(2013年9月9日付、NETNAM新聞より)

 2013年9月5日付で政府は、ベトナムで働く外国人労働者に関する労働法の施行細則の政令102号/2013/ND-CPを公布した。

本政令はベトナムで働く外国人労働者の労働許可書交付に係る手順、手続き及び労働許可書のない外国人労働者に対する国外退去について規定するもので、2013年11月1日に施行される。

本政令の対象は具体的には次の通りである。

(1)ベトナムで働く外国人で次の様な労働・活動を行う者

a)  労働契約の履行

b)  ベトナムに業務上の拠点のある企業内に於ける異動

c)  経済・商業・金融・銀行・保険・科学技術・文化・体育・教育・医療に関する各種契約の履行 d)  契約によるサービス提供者

?) サービスの提供

e)  ベトナムの法規定に従い活動が許可された外国の非政府組織に於ける外国人代表者

f)ボランティア

g)駐在事務開設の責任を負う者

h)管理者・経営幹部・専門家・技術的労働者

i) ベトナムにおけるプロジェクト参加者

(2)外国人を雇用している企業・機関とは次の通りである。

a)  企業法・投資法に従い運営している企業

b) ベトナムで業務を行う外国の請負業者(元請、下請)

c) 経済・商業・金融・銀行・保険・科学技術・文化・体育・教育・医療諸機関の代表事務所及び支店

d) 各政治・社会組織、政治社会・職業組織、社会組織、社会・職業組織、非政府組織

?) 国営の事業機関

e)  権限のある機関により設立を許可された医療・文化・教育・体育機関

g)  ベトナムに於ける外国もしくは国際事業事務所

h)  ベトナムに於ける経営協力契約に基づく外国共同経営者の事業所

i)  ベトナムの法規定に基づくベトナムに於ける弁護士協会

k)  協同組合法に基づき設立・活動している協同組合・協同組合連合会。  

本政令によると、11月1日から労働許可申請書類に省・市の人民委員会の委員長に認可される外国人労働者採用の許可書を追加しなければならない。 一方、労働許可免除対象者には、労働許可取得の対象外の確認書を受け取るように手続きを行わなければならないと本細則は定めている。

 

以 上

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