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ベトナム

2013年5月5日

海外情報プラス

 

2013年 6月度、AABCベトナム経済情報

労災事故による損害賠償の費用
(2013年5月2日、KMCニュースより)

2013年4月11日付、ビンズォン省税務局のオフィシャルレター・第 3566/CT-TT&HT号によると、労動法の規定に基づき労災事故の被災者に対して賠償をした会社は合法的な領収書・インボイスがあれば、法人税の課税所得を確定する際の損金費用に計上することができる。

 

外国人従業員の子供の学費に対する 個人所得税(PIT)
(2013年5月2日、KMCニュースより)

2013 年 4 月 24 日付、ホーチミン市税務局のオフィシャルレター・第 2194/CT-TTHT 号によると、労働契約書の取り決め内容通りにベトナム居住外国人の従業員の子供の学費を負担する会社は、税務局へ登録している会社名・住所・税コードが記載されている領収書があれば、法人税の課税所得を確定する際にこの費用は損金費用に計上することができる。

また、この費用は PIT を確定する際の従業員の課税所得に計算されない。バス代等の通学費は法人税を確定する際の損金費用に計上できないが、PIT 確定時に規定に従って従業員の課税所得に計算される。学費の領収書が外国語であれば、会社はベトナム語に翻訳し、署名捺印し、翻訳の内容に責任を負われなければならない。

 

固定資産の減価償却と管理システムの案内
(2013年5月2日、KMCニュースより)

2013 年 4 月 25 日付、通達・第 45/2013/TT-BTC 号が発行され、この通達によって 2009 年 10 月 20 日付税務総局のオフシャルレターの固定資産の減価償却と管理システムの案内の通達・第 203/2009/TT- BTC 号は効力を失う。通達・第 203/2009/TT-BTC 号と比較して、通達・第 45/2013/TT-BTC は以下のような改訂がある。

*固定資産と認定される条件の変更は固定資産の価値のみで、現行の1千万ドン(約500ドル)から3千万ドン以降(約1,500ドル)の価値に変わった。

*無形固定資産として承認されないものは、技術材料の費用・特許・技術移転のライセンス・トレードマーク・ ビジネスの価値が追加された。

*通達・第 203/2009/TT-BTC 号で適用されたが、今後、通達・第 45/2013/TT-BTC で適用される固定資産 について、 通達・第 203/2009/TT-BTC により減価償却、管理をされている固定資産が通達・第 45/2013/TT-BTC の第 2 条に従い、固定資産価値の条件を満たしていない場合、この固定資産の価値は会社の生産経費として計算することができる。期間は本通達の効力日から 3 年以内だ。

*固定資産の減価償却期間枠につき、短期と長期により違いがあるが、主な変更は旧規定より長期のケースが増えている。本通達は 2013 年 6 月 10 日から効力を発し、 2013 年度から適用される。

海外から携行して持ち込んだ商品に対する税務対 策
(2013年5月2日、KMCニュースより)

2013 年 4 月 22 日付、ビンズォン省税務局のオフィシャルレター・第 4088/CT-TT&HT 号によると、個人的な荷物として海外から持ち込まれた商品がある会社で、この商品がベトナム国境において、入国者の免税対象となる手荷物許容範囲であって、商品の出所を証明する書類・証憑がある場合、会社は顧客へ上記の商品を販売するために 、VAT 領収書を発行することができ、そして規定の通りに VAT・CIT を申告し納税することになる。

ベトナムにおける外資企業(FDI)の商品売買活動 についての詳細規定
(2013年5月2日、KMCニュースより)

2013 年 4 月 22 日付、商工省がベトナムにおける FDI の商品売買活動、及び商品売買に直接関係する活動についての詳細規定に関する通達・第 08/2013/TT-BCT 号を以下の通りに公布した。輸出権を許可された FDI は海外へ輸出するための商品をベトナムで購入することができる。 輸出権を許可された FDI は経営登記書がある、もしくは輸出のために商品を輸入、販売する権利があるベトナム商人の商品のみを直接に購入することができる。ベトナムの法律或いはベトナムがメンバーである国際条約で、その他の規定がある場合を除き、輸出する商品を集めるための場所を含め、輸出のためのベトナムでの商品購買ネットワークを作ってはいけない。輸出権、輸入権を与えられた FDIは、以下のような条件に従い輸出・輸入することができる。

*輸出入禁止商品名目、輸出入停止商品名目、国際条約の通りに輸出入権がない商品名目に属しない輸出入品;

*条件がある輸出入品目に属する輸出入品に対しては、企業は法律の規定に則った条件を満たさなければならない;

*国際条約でのルート通りに輸出入品名目に属する輸出入品に対しては、企業はその条約のルートに従い実施しなければならない 。

* 輸出入品は法人ライセンスに許可された輸出権、輸入権の内容に適応する。

輸入権を許可されたが、流通権を許可されていない FDI は経営登記書、もしくは輸出権、流通権があるベトナム商人へ輸入品を直接に販売することができる。ベトナム法律、或いはベトナムがメンバーである国際条約で、その他の規定がある場合を除き、ベトナムでの購買ネットワークを行って、参加してはならない。 輸出入権を許可された FDI は、直接税関当局で輸出入手続きをすることができる。 本通達は、2013 年 6 月 7 日より効力を発し、商業省 (現在、商工省という)の 2007 年 7 月 17 日付の通達・第 09/2007/TT-BTM 号と差し替わることとなる。

ベトナムの労働者は豊富だが、問題は労働者の質
(2013年5月3日、TUOI TRE新聞より)

ベトナムは人口増加率が2002年の1.16%から2012年には1.03%に低下し、減少傾向であると言う。一方、労働力人口は年平均2.6%(約120万人)のペースで継続的に増加し、若い労働者が豊富な人口供給期にあるとされる。ただし、労働社会科学研究所のフオン所長によると、ベトナムは労働者の技能や専門レベルが低いので、係る低レベルの労働者が雇用を確保できないという問題に直面している。

同所長によると、政府はこれまで数多くの職業訓練支援・促進策を実施してきたが、労働の質の改善は進んでいないという。2012年時点,労働人口は約5,300万人以上に登るが、このうち、何の職業訓練も受けていない人材の割合が83.54%を占めている。また、短期訓練・職業訓練・専門学校で訓練を受ける労働者は、夫々2,56%、1,61%、3,61%を占めているという。

ベトナム商工会議所 (VCCI) のユン副会長は、数多くの労働者は専門知識不足だが、ベトナム中小企業は訓練経費があまりないので、労働者の職業訓練をあまり気に掛けないと指摘した。今後、VCCIは労働省と協力し、企業の職業訓練への支援のための政策を政府に提案するという。また、国際労働機関 (ILO) の高級専門家カルメラ・トレス氏によると、労働者の質を高めるために、現行の職業訓練法を早急に改正し、特に民間や外資の職業訓練センターに関する規定を明確にすべきだという。

外資の出店について新規則を公布
(2013年5月6日、SAIGONTIMESより)

商工省は2013年4月末、外資系の小売業の出店規制について通達第08/2013/TT-BCT号を公布した。この通達は商工省の通達第09/2007/TT-BTM号に代わり2013年6月7日に有効となる。この通達によると、2店舗目以上を出店する時に義務付けられるエコノミック・ニーズ・テスト(ENT)について、これまでの市または省ごとではなく、区・郡ごとの人口密度に基づいて実施されるという。

ただし、地方政府の了解を受けた出店計画でインフラ整備が進んだ地区に、面積500u以下で出店する場合はENTの実施は不要となるという。この規定は規格変更と、この条件が存在しない場合には当てはめないという。

各省市は2店舗目以上の出店の是非を審査するためのENT評議会を設立する。各評議会は人民委員会・投資計画局・商工局などのメンバーで構成されるという。なお、新通達によると外資系企業は1店舗目を含め、店舗を出店する際に市・区の計画の条件に満たすべきだという。(以前は2店舗出展以降、市、区の規格の条件を満たすべきだと規定された。)

ENTの義務は以前と比べると具体的規定がされたが、一部分は内外各弁護士の期待に応じていないと言われた。(ENTについての定義・基準・運用範囲・規定・手続きなどがあいまいで、2店舗出店の審査の際に地方政府によって恣意的に運用されていると指摘された。従って、以前、ベトナム政府はENTについての規定を明確にすべきという意見があった。)

JICAがベトナム農業分野への支援を強化
(2013年5月10日、TTXVNニュースより)

5月10日、ハノイ市でベトナムの農業農村開発省とJICAベトナム事務所は農業分野について、協力状況を評価するシンポジウムを開催した。このシンポジウムでJICAベトナム事務所の築野所長は、今後国際市場におけるベトナム農業の競争力向上のために、インフラ整備や政策・制度の改善、公務員の管理能力の向上、都市と農村間の格差の縮小などについてベトナムを支援するという。

JICAのエキスパートによると、日本政府は無償資金協力・有償資金協力・技術援助の協力方法を通じて、気候変動に対処するための解決策・林業協力・防災の活動と組み合わせてベトナムを支援するという。

今回の協力プログラムは、食糧用樹木の製造技術・農業灌漑用水の管理技術の向上、新農村建設プログラムの案内資料・マニュアルの完成、地方でのインフラ整備、国際基準に準じる品質と安全性の確保、支援者と農業?農村開発省との間での政策対話の促進などの成果を達成する上に、農村地域の人々の生活水準の向上を主目的にするものと期待される。

又、JICAは双方の協力を成功させる上で、ベトナム政府は中央から地方までの各省・各局の連携を強化し、政策を改善することが必要だと言う。

農業農村開発省のトゥー次官は、今まで日本政府は、ベトナムの農業農村開発分野に関する30件以上の1.5億ドルの技術協力プロジェクト・無償援助・緊急支援及び水利・林業に関するプロジェクトの5億ドルの有償援助を実施し、ベトナムのインフラ整備と農業・農村の持続的な発展に貢献したと言う。

同氏も、日本政府がJICAベトナム事務所を通じて、引き続き双方の協力を促進し、ベトナムの近代的な農業構築・食糧安全保障・気候変動の適応確保のためにベトナムを支援するとの意向を示した。

同時にベトナムはJICAの支援を必要とする重点分野を具体的に提出するように日本へ専門家を派遣するという。

工業化と近代化の基本的な資源としての労働者階級を構築する
(共産党機関紙より、「ベトナム共産党の労働組合及び労働環境の考え方の考察のために」)

労働者は、国の工業化と近代化の先駆的原動力である。しかし、労働者は様々な困難に直面している。したがって、労働者の生活向上は緊急で長期的な要件だと見られて、労働者階級の成長に貢献してきたという。

現在、ベトナムの製造業のワーカー人口は950万人で、全人口の11%、全労働者数の21%を占めている。刷新政策(ドイモイ)から20年以上経過したが、労働者は質的・量的にも急速に増加し、経済・文化・社会の数多くの分野を活性化し、加速度的に工業化と近代化の時代における国家構築に重要な役割を果たす。金融危機と世界的な景気後退の圧力で、景気後退阻止・合理的な経済成長の維持・インフレの抑制・マクロ経済の安定についての共産党の方針と政府の施策を実施するため、労働者階級は引き続き専門的なスキル、科学研究能力を向上し、生産の品質と効率化における新技術を応用する必要がある。

しかし、現在、労働者の生活は今だ多くの困難がある。例えば、所得が低いし、教育レベルが余り高くないし、住宅は不足し、精神生活がまだ貧しい。労働者が歴史的な使命を果たすため、我々は労働者階級の質を向上するように引き続き支援すべきだ。実際に企業で労働者の生活の質を向上するために、強力な党組織が重要な役割を果たすと言われる。

今まで、ベトナムにおける企業に労働組合はあるが、殆どの企業の組合幹部は業務も兼任し、専従の組合幹部がおらず、組合の活動に余り集中していない状況だ。また、企業も組合に余り関心を持たないので、企業内での組合の影響力は弱いという。

ベトナム製造業の労働者は約1千万人いるが、労働組合に参加している人数は700万人しかいない。労働組合法の条件を満たし、労働組合設立対象になる企業の30%以上は、企業での労働組合を設立していない。今後、労働組合の役割を高めるため、企業の労働組合組織の体制と活動内容の充実を図る必要がある。

尚、世界労働市場のニーズを満たすため、多数の職業訓練の充実と大学での実践的教育も展開する。 引き続き労働者への待遇制度を改善する必要がある。際立った問題は下記の通りである:

第一に、労働者の収入を向上させるべきだ。ベトナムの労働総同盟の調査によると、収入が低いと答える労働者は44%を占める。政府は最低賃金を規定したが、最低賃金以上の場合、雇用主と労働者間の交渉によって給料が決められることになる。そして、福利厚生の抜本的な改善も必要である。従って、労働者が安定的に働き、労働者の質が高められて初めて企業は堅実な成長を維持できる。

第二は、従業員の知識を向上させることを奨励し、職業訓練の種類を多様化すること。

第三は、労働者の住宅建設を促進する政府の政策を通じて、労働者の住宅が2015年までに50%確保できること。

第四は、労働者の精神生活を向上するためのクラブやサービスなどの開発事業を促すことである。

以 上

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