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ベトナム

2011年11月5日

海外情報プラス

ベトナムレポート
2011年 10月度、AABCベトナム政治・経済情報

地域における最低賃金の実施案内
(2011年10月1日付、KMCニュースより)

 2011 年9 月16 日、労働・傷病兵・社会福祉省は、企業で就労している労働者に対する地域の最低賃金に関する通達・第 23/2011/TT-BLDTBXH号を下記の通り公布した。
  * 本通達の対象は、労働契約書による労働者及び企業での給与所得者である。
  * 政府が規定した地域の最低賃金は、労働法の規定に則って、企業における就労している労働者の給与の調整をするための基礎となる。
 これは、トレーニングなどをまだ受けず、普通労働の条件下で単純労働をする労働者と企業とが、給与について合意をする際に基礎となる最低賃金である。
  * 本通達の規定を適用する際に、労働法の規定に則って、企業は、残業代、夜勤手当、障害を受けるか、あるいは過酷な労働条件で働くための給与、手当て、もしくは過酷な労働条件で働く職務に対する現物手当て、及び、その他の制度を削除や減少してはいけない。
  本通達は、2011 年 10 月 31 日より効力を発し、労働・傷病兵・社会福祉省の2010 年11 月18 日付の通達・第 36/2010/TT-BLDTBXH号は削除された。

社会保険の納付を前提とする給与についての規定
(2011年10月1日付、KMCニュースより)

 2011 年9 月14 日、労働・傷病兵・社会福祉省のオフィシャルレター・第 3052/LDTBXH-LDTL 号によると、以下の通りに回答される。
  * 社会保険法の第 94 条 2 項に則って、雇用主が決定した給与制度により社会保険を納付する労働者に対する月給は、労働契約書上での給与・賃金になる。
 * 労働契約書上での給与は、2003 年 9 月 22 日付の通達・第21/2003/TT-BLDTBXH 号で添付された労働契約書の雛形の第 3 条 1 項(8)点で記された基本給もしくは賃金になる。

日系企業向けの工業団地建設
(2011年10月13日付、Sai Gon Giai Phong新聞より)

 10月12日、ホーチミン市人民委員会のレ・タイン・ハイ党書記とホーチミン代表団が大阪訪問を終了して、東京に向けて出発した。
  ハイ党書記は日本政府藤村修官房長官と面会した。同書記は、ベトナムの安定と発展への貢献のために、重要な案件を尚一層推進願うとともに、引き続き日本政府の協力を仰ぎたい旨明らかにした。
  ハイ党書記は経済産業省の松下忠洋次官との面会にて、東西ハイウェイ案件を初めとしたホーチミン市インフラ整備のための対ベトナム政府開発援助(ODA)を高く評価した。その上で、同氏は日系企業向けの工業団地を建設すると発表し、日系企業を初め外資企業が効率よく投資を行えるよう、投資環境の改善に努力することを明言した。  一方、松下次官は、日系企業はエネルギー・電子電力産業の案件と小売流通システムの開発に関心を持っており、日越政府が協力して両国の投資を拡大しようと語った。
  同日、ハイ党書記は外務省の加藤敏幸次官と面会し、両国外務省が協力して両国の業界の関係を強化し、ビジネスパートナー関係を構築しようと語った。 同日の午後は在東京ベトナム大使館を訪問した。

裾野産業用工業団地建設のための政府への提案
(2011年10月09日付、ドンナイ省新聞より)

 ドンナイ省では30工業団地を建設する計画になっているが、ディン・コク・タイ人民委員会委員長は更に裾野産業のための工業団地を建設する案を政府に提出した。
  この計画案によると、対越投資を誘致して部品・設備・冶具などを輸入に頼らないようにする。それと共に生産コスト削減も出来、工業製品の競争力を高め、貿易赤字の削減にも繋がると期待されている。
 ドンナイ省は過去35カ国・地域の200億米ドルの資本投資を誘致しており、機械産業、電気・電子産業、繊維・縫製・履物産業を中心に裾野産業の発展を促進する計画である。

事業登録したが、活動していない企業は47,000社に上る
(2011年10月26日付、Tuoi Tre新聞より)

 投資計画省の統計によると、2011年1月から10ヶ月間で63,920企業に総額397兆ドン(約200億ドル)の投資証明書を発行した。
  「同年の9ヶ月間で57,000企業は投資証明書を取得したが、その内に10,000社だけが具体的操業を開始し、残り47,000社は企業活動を開始していない」と投資計画省のグエン・バン・チュン次官は語った。
  一方、小売産業の売上高が、10月は167兆ドン(約80億ドル)に達し、前月比1.55%増となった。年初からの10ヶ月間は、この数字が1,561兆ドン(約780億ドル)に達し、前年同期比23.1%増となった。
  年初10ヶ月の工業指数が前年同期比7%増となったが、その内製造業が10.2%増で、電気・ガス・水道供給事業が9.4%増となった。
  ホーチミン市統計局の2011年度企業調査によると、2010年12月31日までの企業数が前年同期比23.3%増となった。その内、活動中企業が96,206社で、18,138社の増加となっている。商社とホテル・レストラン業が42,247社で7,940社増えており、2010年度で増えた企業数の内の43.8%を占めている。

社会・健康保険概要について (労働・傷病兵・社会福祉省政令より、2008年ジェトロ翻訳版を最新政令により更新)

 国会は健康保険に関する法律25/2008/QH12を可決し、2008年7月1日から施行した。また、同法のガイドラインとなる政令62-2009/ND-CPにより、現在の社会保険料に対して、社会保険基金への雇用主負担が契約給与の16%となり、従業員負担は6%となる。そして、現在の健康保険料に対して、健康保険基金への雇用主負担が契約給与の3%となり、従業員負担は1.5%となる。健康保険料の計算根拠となる月給上限は一般最低賃金の20倍(およそ1460万ドン)である。

医療保険制度(健康保険基金からの給付)

 医療保険基金の運用制度については、2009年7月27日付政令62-2009/ND-CP に定められえている。強制医療保険カードの所有者は、外来および入院での診療・治療を受ける際に医療保険制度による給付を受けることができる。医療保険制度による給付を受けることができる医療サービスは、以下の通りである。

  • 診療、診断および治療
  • 検査、レントゲン撮影、機能診断
  • 保険省が定める薬品リストにある薬品
  • 輪血
  • 手術
  • 医療素材、医療器具、および医療ベッドの使用

 診察・治療にかかった費用については、病院の費用に基づいて80%を医療保険基金が負担し、20%は本人が病院へ支払う。本人が支払う20%分の金額が1年間で最低賃金の6ヶ月分を超過する場合は、当該年の超過分を医療保険基金が負担する。医療保険制度の適用を受けるのは、下記の場合に限られる。

  • 医療保険カードに記載された病院にて診療・治療を受ける場合
  • 保険省の定めに基づく専門分野に適した異なる病院への紹介による場合
  • 救急時に適切な国営病院にて診察・治療を受ける場合

 医者、病室、病院、その他医療サービスを自分で選択した場合、専門分野の範囲を超えた診察・治療を受けた場合、医療保険基金との契約関係を持たない病院での診察・治療を受けた場合については、保険省が定める専門分野の病院費に従った金額のみを医療保険基金が負担し、差額については本人が支払うことになる。

 下記の場合についての医療保険制度は適用されない。

  • ハンセン病の治療。結核、マラリア、精神分裂、てんかん、家族計画サービスの治療に使用する国家予算にて賄われる薬。(別途国家予算にて賄われ、国家指定の薬を各地人民委員会に申請して支給される)
  • 狂牛病の予防および治療。HIVエイズ、淋病、梅毒の予防・検査・診断および治療。
  • 予防接種、療養、保養、不妊の診察および治療。
  • 美容整形。義手・義足、義眼、入れ歯、メガネ、補聴器、人口水晶体、人口関節、人口弁。
  • 先天性の病気、先天性の奇形。
  • 職業病、労働災害、交通事故、戦争、天災。
  • 自殺、故意の負傷、麻薬中毒、法令違反。

注)次回のAABC経済情報にて社会保険に関する詳細を掲載予定。

以 上

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