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ベトナム

2011年8月5日

海外情報プラス

ベトナムレポート

ベトナムで働く外国人労働者の採用と管理に関する規定 (2011年6月24日付、ベトナム法律新聞より)
  政府は2011年6月17日付、外国人労働者の採用・管理に関する政令34号/2008/ND−CPを補足する政令46号/2011/ND−CPを下記の如く公布した。本政令は2011年8月1日より有効とする。
  外国人労働者を採用出来る企業、機関、組織に関して、政令34号/2008/ND−CPに定めた各対象以外、政令46号/2011/ND−CPは下記の4つの対象を追加した:
@ 協会    A 社団法人    B 法人企業    C 個人
新政令によると、下記の追加対象者は労働許可書の申請が免除される。
@ 駐在事務所の所長、プロジェクト事務所管理長、在ベトナム非政府組織の代表者
A 経営・情報・建設・流通・教育・環境・財政・医薬・観光・文化演芸・運送の分野に活動している国際企業の社内で異動される従業員である外国人。
B ODA資金で調達される案件・プログラムを実施・管理する専門家・技術者。
C 外務省が新聞情報活動証明書を承認した外国人。
  新政令によると、国内向け案件に入札或いは落札した海外企業は労働者の採用に当たって、ベトナム人労働者で対応できる範囲はベトナム人労働者の雇用を優先すること、専門技術を始めとする高度な技術を持つ外国人の雇用が必要な場合、書面にて採用計画(担当業務、雇用人数、経験、勤務時間)を事前に明確にしたうえ、提出することなどが義務付けられる。
  また、公安省は労働許可証を未取得の外国人労働者、または労働許可証の期限が切れている外国人労働者に対して、ビザを発給しない。当該の違法な就労状態で働いている外国人労働者に対しては一時滞在を許可せず、強制退去処分とする方針だ。

日本への研修生派遣数が増加傾向 (2011年7月1日付、労働局より)
  日本へ派遣される研修生の数が4月以降、急増している。東日本大震災の影響により、減少が予想されていた日本向け研修生派遣だったが、杞憂に終わったようだ。
  日本への研修生派遣は、年初3か月が毎月200人程度だったのに対して、4月は600人、5月は500人まで増加した。
  労働傷病兵社会福祉省傘下の在外労働者管理局によると、海外研修生派遣の申請件数のうち、日本への申請が全体の70%を占めているという。
  大震災以降、中国人を始めとする多くの外国人研修生が中途帰国を選んだのに対して、ベトナム人研修生は日本に残り、残業も厭わず企業の生産活動の復興に尽力した。このことが日本企業のベトナム人研修生に対する評価を高め、日本への研修生派遣の急増に繋がったと見られている。
  在外労働者管理局はダックノン省、ソックチャン省、ジャライ省、チャビン省、コントゥン省の各省が研修生を20名予備選考するように労働傷病兵社会福祉局に指示した。
  AIRSERCO社は自動車部品・金属旋盤・金属鍍金分野の研修生を200名、LOD社は機械・造船・農産生産分野の研修生を300名派遣する予定がある。

日越共同イニシアティブ合意シート:マクロ経済安定化に重点 (2011年7月1日付、サイゴン経済新聞より)
  日越共同イニシアティブ合同委員会はベトナム経営環境改善のために解決が必要とされる重要な要素として、初めに、不安定なマクロ経済について言及する。
  2011年7月1日に協定した第4次日越合意シートでは、マクロ経済の安定化、電力網の整備、人材開発の3つの目標に重点を置く行動計画を原則合意し、2012年まで実現するとしている。
  「最近3年間でドン安になっているが、近隣国の金の価値はドル比で高くなっている」と同シートは報じていた。
  谷崎泰明駐ベトナム日本国大使は「円高・ドン安が進行していることが多くの在ベトナム日系企業の経営に悪影響を及ぼしている。海外直接投資(FDI)を誘致するにはマクロ経済の安定性を図る必要がある」と指摘している。
  2011年第一四半期にベトナムへの海外直接投資額は前年同期の98%に当たる53億ドルだった。
  ボー・ホン・フック計画投資相は上記に合意したとともに、「今回の共同イニシアティブがマクロ経済の安定化に大きく寄与し、2012年上半期までにマクロ経済の安定化が実現できると信じている」と断言している。
  谷崎泰明駐ベトナム日本国大使は、「ベトナムにおける経営環境が2年後には尚一層改善されるよう期待する」と述べた。2015年は中越税関障壁が解除され、2018年は東南アジア諸国連合(ASEAN)においての各国の輸入税金が完全に免除される。そのため、これらに対応する体制を整備するには経営環境が改善される必要がある。
  今回の第4次日越合意シートでは、試験的に導入されている官民連携方式(PPP方式)の問題点を明確にして対策を講じている。
  日越共同イニシアティブは2003年から開始された。過去3フェーズを通して、経営環境における障壁とされていた複数の問題が改善された。

2011年10月1日より最低賃金を引き上げる。 (2011年7月1日付、労働新聞より)
  ベトナム労働傷病兵社会福祉省によると、2011年6月定期会議後、政府は2011年度最低賃金引き上げを早めに施行させる。
  政府は毎年10月に新しい最低賃金を公表し、この最低賃金が翌年1月1日より適用される。但し、2011年の高インフレの状況は国民生活に悪影響を及ぼしているので、2011年度の最低賃金が2012年1月1日の代わりに2011年10月1日より適用される。
  これにより、国内企業と外資企業の最低賃金は同一となり、下記の通り適用される予定だ。
*1種(ハノイ市とホーチミン市の区部):国内と外資とも同一で190万ドン(約92ドル)
*2種(ハノイ市とホーチミン市の一部の町・郡部、北部ハイフォン市の区部・一部郡部、中部ダナン市全域など):国内と外資とも同一で173万ドン(約84ドル)
*3種(省直轄市、ハノイ市・バクニン省・バクザン省などの一部の町・郡部):国内と外資とも同一で155万ドン(約75ドル)
*4種(その他):国内と外資とも同一で144万ドン(約70ドル)

日本市場へのベトナム製品輸出動向(2011年07月19日付、ベトナム貿易情報より)
 日本はベトナムの主な輸出相手国の一つである。統計局のデータによると、2011年5月に日本への輸出額が8億6970万米ドルに達し、去年同月比38.38%増加し、2011年初5ヶ月の輸出額が36億米ドルを上回り、去年同期比27.76%増加した。
  その内、縫製品が日本への主な輸出品であり、2011年5ヶ月の輸出額が5億8110万米ドルとなり、同期比45.06%増加した。

2011年5月度と初5ヶ月における日本への輸出品の統計

単位: USD

 

2011年5月の輸出額

2011年初5ヶ月の輸出額

2010年5月比(%

2010年同期比(%

輸出総額

869,719,753

3,670,732,203

38.38

27.76

縫製

116,139,457

581,119,833

45.43

45.06

原油

235,846,012

491,866,079

793.52

378.94

機械、設備、部品

77,798,746

327,246,705

9.59

0.89

水産

65,703,713

301,339,467

3.02

4.27

野菜、果実

4,142,434

17,220,220

33.42

25.08

カシュー

626,450

2,424,566

9.87

37.50

コーヒー

11,872,201

60,170,873

86.13

43.95

胡椒

720,706

4,736,409

36.02

55.76

キャッサバ、キャッサバ製品

248,693

1,751,668

155.79

47.71

ケーキ、菓子、穀物製品

2,071,903

10,927,397

39.16

29.55

石炭

27,082,748

116,817,376

38.17

22.25

ガソリン

26,422

206,917

 

-98.50

鉱石、鉱物

1,085,847

4,167,086

186.50

-15.07

化学

3,506,185

18,008,816

-7.24

1.11

化学製品

10,380,347

45,505,747

55.26

77.83

プラスチック原料

3,006,143

19,799,598

-20.79

6.21

プラスチック製品

22,518,238

109,827,712

11.01

17.52

ゴム

3,818,960

20,071,858

105.34

96.13

ゴムから製造された製品

5,554,557

24,307,248

25.63

17.41

カバン、バッグ、財布、帽子、傘

10,030,074

57,196,328

27.19

55.69

籐製品、カーペット

2,266,259

11,775,359

1.60

-7.81

木製品

43,146,867

205,781,447

54.73

32.73

紙、紙製品

4,463,718

27,147,591

-43.50

-21.35

15,813,309

105,671,311

81.72

67.66

陶器

3,446,483

19,116,047

11.86

28.36

ガラス、ガラス製品

1,284,468

8,869,345

-80.24

-69.55

宝石、貴金属

3,045,982

14,355,337

-1.49

17.73

鉄鋼

646,861

3,377,384

48.80

45.39

鉄鋼製品

10,434,032

42,646,942

50.35

35.92

コンピュータ、電気製品

28,649,782

144,548,586

2.65

-7.79

電線、電気ケープル

43,563,703

296,328,477

-34.48

-13.38

運送機械、運送設備

29,319,021

203,542,139

-65.51

11.49

日本の対ベトナム投資動向(2011年07月30日付、Tuoi Tre新聞より)
  短期的に、機械・電子・ハイテク産業で活動する日本の中小企業5社に対し新規投資証明書がベトナム南部ドンナイ省から発給された。これを機にしてベトナムへ日本からの投資動向は増加する見込みである。
  新規投資企業の内、BROTHER, TIGER, DAITOH INDUSTRYの3社は大手企業で、ONISHI社はドリルを製造し、DAITOH INDUSTRY社が半導体製造機、液晶モニター・エネルギーパネルを製造する。この産業はベトナム裾野産業の活性化に必要である
  東芝産業機器製造株式会社の子会社である東芝産業機器アジア社は生産能力を3,000製品(馬力)から10,000製品(馬力)に増強し、アメリカからの注文に対応するため今年末には投資額を2400万米ドルから4千万米ドルに増資する予定である。
  (東芝産業機器製造株式会社は、世界的な高効率モーターの需要拡大に対応するためにベトナム・ドンナイ省に100馬力以下の産業用高効率モーターおよび関連部品の製造・販売を行う新拠点「東芝産業機器アジア社」を設立した。新会社は、2009年4月にドンナイ省内のアマタ工業団地(ホーチミン市近郊)で新工場建設に着工し、2010年9月に生産開始した。敷地面積は約8万uで、工場建設と製造設備に関わる投資総額は今後5年間で約7,700万米ドルを計画している。新会社では2015年度に完成品と部品併せて製品ベースで約120万台/年の高効率モーターを生産する予定である。生産開始当初は北米市場向けを中心に、その後中国、東南アジア、日本、欧州などへも輸出を拡大していくことで、2015年度には売上高180億円を目指す。)
  双日株式会社との合弁会社であるロンビン工業団地の風間社長によると、日本からの新規投資動向及び中国からベトナムへの日本企業投資シフトを受け入れるため、ロンビン工業団地の3倍となる240ヘクタール敷地面積の新しい工業団地を開発することになっている。
  また、ドンナイ省だけでは無くハイフォン市はモノクロおよびカラーのプリンター、複合機、広幅複合機、及びサプライ製品の製造・販売する京セラミタ株式会社に1億8700万米ドルの資本金の新規投資証明書を発給した。
  ベトナム・シンガポール工業団地への新規投資企業の内に、日本企業が5割を占めたと言う統計である。
  在ベトナム日本大使館のNORIO HATTORI氏によると、対ベトナム投資の日本企業は中小企業とは言え、ハイテク企業である。少数の従業員を擁する企業だが、世界市場の5割〜7割のシェアを占めているとのこと。
  計画投資省海外投資局によると、対ベトナム投資国としては2011年度初6ヶ月における日本からの累計投資額は5億米ドルで第4位となっている。その内に、生産製造産業は最も主たるもので971案件と184億5千万米ドルの投資額になっている。

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