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インドネシア

作成年月日:2009年11月2日

労働力の送出・受入れについて

5.1 関係法令及び制度の概要

  1. 労働力の受入れ
     外国人労働者の雇用については、外国人労働者雇用に関する2003年の法令第13号第42‐49条にその規定がある。
    【第42条】
     外国人労働者を雇うすべての雇用主は、大臣から書面での許可を取得しなくてはならない。雇用主が個人の場合は、外国人労働者の雇用が禁止されている。ただし、外交官、領事館の職員として外国人労働者を雇用する外国の大使館、領事館は適用が除外される。インドネシアにおける外国人労働者は、特定の職種と、特定の期間に限定して雇用される。その特定の職種と特定の期間については、以下の省令で規定されている。
    • 外国人労働者の雇用計画承認書発行に関する労働移住省令第KEP.228/MEN/2003
    • 外国人労働者の雇用手続きに関する労働移住省令第KEP.20/MEN/III/2004
    • 外国人労働者の雇用許可取得のための簡易手続きに関する労働移住省第PER-07/MEN/III/2006
    • 外国人労働者雇用許可取得の簡易手続きに関する労働移住省第PER-07/MEN/III/2006の決定の変更に係わる、労働移住省規則第PER-15/MEN/IV/2006
    【第43条】
     外国人労働者の雇用主は、承認を受けた外国人労働者雇用計画を整備しなければならない。
    【第44条】
     外国人労働者の雇用主は職務と能力基準に関する現行の規則を遵守しなければならない。この基準については、インドネシア国家労働能力基準策定手続きに関するインドネシア共和国労働移住省決議第KEP.227/MEN/2003に規定されている。
    【第45条】
     外国人労働者を雇う雇用主は、外国人労働者からの技術移転と専門能力移転のため、その外国人との仕事上のパートナーとしてインドネシア人労働者を任命しなければならない。
    【第46条】
     外国人労働者は、人事、又は特定の職種に就くことが認められていない。その特定の職種については、斡旋料を課すことができる職種に関する共和国労働移住省決議第KEP.230/MEN/2003に規定されている。
    【第47条】
     雇用主は雇用する外国人労働者にかかる補償金を支払わなければならない。ただし政府機関、国際機関、社会団体、宗教団体及び教育機関には適用されない。教育機関については、大臣決議で特定の職種が規定されている。報酬の金額とその使用については、政令で規定されている。
    【その他の条項】
    • 外国人労働者活用計画承認手続きに関するインドネシア共和国労働移住省決議第KEP.228/MEN/2003
    • 職業斡旋料を課すことができる特定の分野と職務に関するインドネシア共和国労働移住省決議代KEP.230/MEN/2003

  2. 労働力の送出
     国外でのインドネシア人労働者に関する規定は、人的資源と労働力の国外送出に関する法令2003年第13号、第6章の職業紹介、またインドネシア人の国外労働者の職業紹介と保護に関する法令2004年第39号にそのほとんどが記載されている。そのほか移住に関する1992年の法令第9条、国際関係に関する1999年の法令第37条、地方政府に係わる法令2004年第32号、及び国外インドネシア人労働者の紹介と保護の国家機関に関する大統領令2006年第81号等がある。この大統領令第81号は法令2004年第39条の補足として発表された。
     上記国家機関に関する法令2006年第81号により、同国家機関はインドネシア共和国の大統領の下に置かれ、その代表は大統領により任命されることになった。2004年の法令第39条が発表される前は、インドネシア共和国の労働移住省大臣、すなわち国外インドネシア人職業紹介長官の下で国外労働者に対する職業紹介が行われた。

5.2 労働力移動の規模

  1. 労働力の受入れ
     2008年の労働大臣によるデータによると、外国人労働者の数は、8万3,452人で、アセアンを除くアジアから、3万9,893人、アセアン諸国から1万7,376人、米国から7,134人、EUから6,273人、EU以外のヨーロッパから5,178人、オーストラリアから6,788人、アフリカから810人であった。

  2. 労働力の送出
     2008年の労働省のデータによれば、45万97人(2008年1〜10月)の労働者が海外に送出された。このうち13万5,280人が正規部門で、31万4,817人が非正規部門であった。

    表5‐1 労働力の月別送出労働力数   (単位:人)
    No. 雇用月 正規部門 非正規部門 合 計
    1 1月 17,476 43,231 60,707
    2 2月 12,173 40,969 53,142
    3 3月 10,607 31,058 41,665
    4 4月 13,327 27,980 41,307
    5 5月 12,039 20,642 32,681
    6 6月 14,309 22,541 36,850
    7 7月 19,989 23,955 43,944
    8 8月 13,306 31,361 44,667
    9 9月 11,513 40,716 52,229
    10 10月 10,541 32,364 42,905
      合 計 135,280 314,817 450,097
    ※出典:
    BNP2TKI, October-December 2008.

    表5‐2 地域別労働力送出   (単位:人)
    地 域 男 性 女 性 合 計
    アジア/太平洋/アメリカ 87,050 179,265 266,315
    中近東/アフリカ 17,066 166,651 183,717
    ヨーロッパ 59 6 65
    合 計 104,175 345,922 450,097
    ※出典:
    BNP2TKI, October-December 2008.

5.3 労働力移動の要因

  1. 労働力受入れの要因
     海外からの投資、特に大きな資本投資は海外労働者が移入するきっかけとなる。インドネシアは外資に関する1967年の法令第1号で外国からの投資を誘致している。

  2. 労働力送出の要因
     インドネシアは高い失業率と非常に限られた国内の雇用状態に直面し、その解決策の1つとして国外に雇用機会を求めた。もう1つの問題点として、教育レベルの低い人的資源の問題があるが、彼らの多くは非公式部門で吸収されている。

5.4 送り出しの所管機関

 インドネシア国内で働く労働者の職業紹介は、労働省の下で、職業紹介長官が監督している。政府間協定の下、国外で働くインドネシア人は、BNP2TKI(インドネシア人労働者の紹介と保護の国家機関)により行われる。この国家機関はインドネシア共和国の大統領に報告を行う。この機関の長官は労働省長官と同じ地位にあり、その職員の多くが労働省の出身である。政府間協定のない国、あるいは非公式部門における国外インドネシア人労働者については、国外インドネシア人職業紹介長官が行う。
 2004年の法令第39条が発表され、BNP2TKIが設立されてから、労働機関の体系は、生産性向上のための職業訓練長官、インドネシア国内職業紹介長官、産業関連と労働者の社会保障長官及び労働検査官長官の4人に見直された。
 BNP2TKIは非局機関であり、インドネシア共和国の大統領の下に置かれる。その機関のメンバーは、国外インドネシア人労働者の斡旋と保護の政策の実施者として政府を代表する。各機関の仕事は、労働問題、移民問題、国際問題、市民権管理、保健、警察及びその他必要とされる分野が対象である。政府機関を代表するメンバーは、各機関の権限を有し、また各機関との調整を行う。BNP2TKIはインドネシア政府と労働者を使用する側の政府、あるいは民間企業との協定に基づき労働者の紹介を行う。BNP2TKIは以下の事柄の実施、調整及び検査を行う。

  1. 書類の作成
  2. 職業紹介のため労働者の最終的な提供
  3. 労働争議の解決
  4. 資金と財源
  5. 出国と入国
  6. 候補労働者の質の改善
  7. 情報
  8. 職業紹介のレベル
  9. 労働者とその家族の福祉の向上

 業務遂行のため、国家機関は労働大臣と連携をとらなければならない。

 海外におけるインドネシア人労働者の紹介先は、インドネシア政府と協定に調印した国でなければならない。労働者の安全の見地より、インドネシア政府は特定の国に対しては労働者の派遣を行わないことを決定している。この声明は労働省省令で決められている。

5.5 送出労働力の属性

 インドネシアの国外労働者、あるいは移民労働者は、時により“外国為替生産者”とも呼ばれている。これは彼らがその家族の生活を支えるために、海外から送金を行っているからである。インドネシア語で彼らは、Tenaga Kerja Indonesia(TKI)と呼ばれる。現実には、合法的な手続きなしに国外で仕事を探す労働者もいる。時には非合法の機関によりパスポートも書類も持たず送られる場合があり、この種の労働者は不法移民労働者と呼ばれる。不法移民労働者をコントロールすることは難しい。彼らの多くはマレーシアのパームオイルかゴム園で働いている。雇用者は必要とする人材の供給源として低賃金の不法移民労働者を使う。これは不法移民労働者に対する搾取ともいえる。マレーシア政府は毎年不法労働者を捕らえて本国へ送還しているが、この雇用の慣習は今でもなくなっていない。
 そのほかの国外労働者として、掘削エンジニア、地質学者、採掘専門家、あるいは石油産業関連等、石油とガス産業で働く専門労働者、レストラン、ホテル等の観光部門で働く専門労働者もいる。また、海上運送の船の乗組員、航空機の搭乗員、地上勤務員等が国外専門労働者と呼ばれる。

5.5.1 受入国

 インドネシア人労働者の受入国は、以下のとおりである。

  • 北米:米国、カナダ
  • 中東:アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、カタール、ヨルダン、イエメン、オマーン
  • アフリカ:チュニジア
  • アジア:マレーシア、シンガポール、ブルネイ、香港、韓国、日本、台湾、マカオ、中国、東ティモール、トルコ
  • オセアニア:パラオ
  • ヨーロッパ:ドイツ、スペイン、イタリア、ジブラルタル

 労働局のデータでは、過去数年間、労働力の受入国として日本が挙げられている。インドネシアから日本への送出労働者の実習が実施されたが、この制度は政府間協定の下にある。このため、この制度の実施は労働省の下に置かれており、BNP2TKIの下には置かれていない。その他の受入国側との民間協定は、BNP2TKIの下でなされている。

表5‐3 2008年度インドネシア人労働力受入国
No. 受入れ国 公式 非公式 合計
男性 女性 男性 女性
1 マレーシア 126,672 57,023 34 18,158 201,887
2 シンガポール - - - 25,087 25,087
3 ブルネイ 5 2 2,407 2,564 4,978
4 香港 - 6 2 12,135 12,143
5 韓国 4,020 484 - 2 4,506
6 日本/ヨーロッパ/米国 102 12 - - 114
7 台湾 3,704 829 346 43,697 48,576
  合 計 134,503 58,356 2,789 101,643 297,291
※出典:
Manpower Department.

5.5.2 職種

 未熟練労働者については、女性労働者の多くが中東、マレーシアで働いており、家庭内での労働か、使用人として働いている。正規部門と非正規部門の労働者の割合はほとんど同じぐらいである。インドネシア人労働者の2007年のアジア太平洋地域と米国における正規、非正規の労働者数は以下のとおりである。

表5‐4 部門別労働者数(2007年)
部門 労働者数
正規 124,827
非正規 114,933
合 計 239,760
※出典:
BNP2TKI, Agustus 2007.

 正規と非正規部門における仕事の種類についてのデータはないが、それぞれの仕事には次のようなものがある。

  1. 正規部門
    • 建設労働者
    • 重荷オペレーター
    • パイロット、航空機乗務員、船長、船の乗務員、ドライバーなど輸送部門
    • 掘削エンジニア、地質学者、製造者、溶接工、パイプライン等の石油産業
    • ホテルのマネジャー、ルームサービス、料理人、バーテンダー等の観光部門
    • ラインでの生産、メンテナンス、メカニクス、管理監督者、製造マネジャー
    • ITエンジニア、プログラマー等のIT分野
    • 医者、看護師等、病院の分野
  2. 非正規分野
    • 家庭内使用人、ドライバー、ハウスキーピング
    • 農場労働者、ゴム園、パームオイル農場等
    • 小企業、食品センター従業員、店員

5.5.3 年齢

 2003年の法令第13号によると労働者の最低年齢は15歳である。しかしながら、2004年の法令第39号によると、国外で働く労働者の最低年齢は18歳であり、個人の雇用主の場合は21歳以上でなければならない。国外労働者の年齢についての記録はないが、大部分は生産年齢である20〜45歳である。日本向け労働者の場合は20〜27歳程度であることを要する。一方、韓国の場合、年齢の要件は18〜39歳である。

5.5.4 技能水準

 正規の分野においては、雇用者あるいは受入国側の技能水準の要件を明確に確認できる。しかしながら非正規の分野の場合の要件は明確でない。インドネシアの技能水準は4つの水準に分類できる。

  1. 教育を受けてない水準、あるいは低い技能水準
  2. 中間の技能水準
  3. 特殊な技能水準
  4. 高度の技能水準

5.6 送出労働力の技能水準の評価制度

 送出労働志願者を訓練する多数の職業訓練制度があるが、志願者は能力評価のために労働事務所の試験を受けて、その証明書を取得しなくてはならない。政府間協定の場合は、受入国が必要とする水準に従って技能テストを行う。

5.7 受入れの所管機関

 外交官は受入れ労働力の対象とはならない。個人の雇用主は外国人労働者を雇えない。雇用主は企業でなくてはならない。また雇用主は労働大臣の許可を申請しなくてはならない。

5.8 受入労働力の属性

 外国人労働者を雇うには、外国人労働者雇用計画書(Rencana Penggunaan Tenaga Kerja Asing:RPTKA)が必要で、発行から5年間有効である。
 RPTKAに関しては労働移住省の省令に規定されている。このRPTKAを外国人労働者雇用許可証(Izin Mempekerjakan Tenaga Kerja Asing:IMTA)の取得に使うことができる。IMTAに関しては、外国人労働者雇用許可証取得手続きに関する労働移住省令第20/MEN/2004と、外国人労働者雇用許可手続き簡素化に係わる労働移住省令7/MEN/III/2006に規定されている。

  1. 外国人労働者雇用計画書(RPTKA)
    外国人労働者の雇用許可申請には3つの種類がある
    1. 新規採用のためのRPTKA申請の条件
      • 雇用主からの書面での申請
      • RPTKAフォームの提出
      • 事業許可証の写し
      • 法的裏書
      • 地方政府からの事業の法的住所
      • 組織体系
      • 加わるインドネシア人労働者任命書の写し
      • 労働者報告義務の写し
      • サービス企業の場合の契約書の写し

    2. RPTKAへの延長申請のための条件
      • 雇用主からの書面申請
      • RPTKAフォームの提出
      • 事業許可証の写し
      • 法的裏書
      • 地方政府からの事業の法的住所
      • 組織体系
      • 加わるインドネシア人労働者任命書の写し
      • 労働者報告義務の写し
      • サービス企業の場合契約書の写し
      • インドネシア人労働者のための訓練プログラム実施レポート

    3. RPTKAの変更申請の条件
      雇用主は以下の変更を申請できる。
      1. 外国人労働者数とインドネシア人労働者数の変更
      2. 職業の地位の変更
      3. 配置の変更
      また以下の書類が必要である。
      1. 事業の拡大
      2. 送出労働者の書類
      3. 製造形態の変更

  2. 外国人労働雇用許可証(IMATA)取得のための手続き
    1. 大臣令第07/III/2006による新規IMATAの手続き条件
      • RPTKAの写し
      • 外国人労働者のパスポートコピー
      • 外国人労働者の健康情報
      • 労働経験証明のコピー
      • 外国人労働者に加わるインドネシア人労働者任命の写し
      • 労働契約のドラフト
      • 外国人労働者雇用報酬費用の送金レシート
      • 労働者の写真(4×6)
      • 印紙、6,000ルピー
       この許可申請を労働事務所に行い、移民局で手続きがなされ、そして労働局よりIMATAが発行される。

    2. IMATA 延長申請手続き
      • 旧IMATA
      • 報酬費送金のレシート
      • 外国人労働者に加わるインドネシア人労働者の教育レポート
      • 有効なRPTKAの写し
      • 労働者の写真(4×6)
      • 印紙、6,000ルピー

5.8.1 送出国

 国別のデータはないが、地域別の受入労働者数は以下のとおりである。

表5‐5 地域別受入労働者数
No. 地 域 総数(男性) 割合(%)
1 アセアン以外のアジア 39,893 47.80
2 アセアン 17,376 20.82
3 米国 7,134 8.55
4 EU 6,273 7.52
5 その他のヨーロッパ諸国 5,178 6.20
6 オーストラリア 6,788 8.13
7 アフリカ 810 0.97
  合 計 83,452 100.00
※出典:
Ditjen. Binapenta, Depnakertrans Desember 2008.

5.8.2 職種

受入労働者の職種は以下のとおりである。

表5‐6 職種別受入労働者数
No. 職 種 総数(男性) 割合(%)
1 専門家 32,294 38.70
2 長官 604 0.72
3 取締役 6,700 8.03
4 管理者 14,442 17.31
5 監督者 6,520 7.81
6 技術者 17,192 20.60
7 アドバイザー/コンサルタント 5,695 6.82
8 その他 5 0.01
  合 計 83,452 100.00
※出典:
Ditjen. Binapenta, Depnakertrans, December 2008.

5.8.3 技能水準

 正規分野におけるインドネシアの技能水準は、送出労働力と同様に4つの水準に分類できる。

  1. 教育を受けてない水準、あるいは低い技能水準
  2. 中間の技能水準
  3. 特殊な技能水準
  4. 高度の技能水準

5.9 受入労働力の技能水準の評価

 契約終了後の受入労働者は、雇用した企業から働いた期間の労働経験と技能レベルを記載した推薦状をもらう。契約終了後も引き続き受入労働者を雇用する必要がある場合は、雇用する企業が個別に新しい契約書を作成することになる。

5.10 労働力送出・受入れに関する二国間・多国間協定

 インドネシア政府と日本政府並びに韓国政府との間では二国間協定が結ばれている。

  1. 韓国への送出労働力募集のための政府間協定
    1. 韓国への派遣に関し、必要とする条件を知るために、地方、あるいは地方労働局にある「国外インドネシア人労働者の紹介と保護の国家機関」に出向く。
    2. 志願者は韓国言語検定(KLP)に登録しなくてはならない。行われる試験は指定の韓国語学技能検定試験である。
    3. 募集手続きの案内書の配布が必要。
    4. IDカード、ファミリーカード、証明書、パスポートコピー、韓国語学起原協会による試験証明書コピー、医学的検査等を添付の上、登録用紙に書き込みを行う。
    5. 契約の締結。
    6. ビザの発行。
    7. 予備研修に10日を要する。
    8. 韓国へ出発。
    9. 韓国到着後再度医学的検査を受け、数日にわたり、2、3の試験を受ける。
    10. 3年契約の韓国での労働が完了すると、さらに1年間の延長が可能。
     3年で契約が終了した場合、労働者はインドネシアに戻り、6カ月後に再登録することが可能。もし企業がその労働者を呼び戻したい場合は、斡旋書類を手配することにより労働者はその手配から1カ月後に復帰できる。

  2. インドネシアと日本との政府間協定
     インドネシアと日本は1〜3年の実習プログラムを策定している。インドネシアからの候補者選択の方法は、国際研修協力機構(JITICO)と中小企業国際人材育成事業団(IMM Japan:アイム・ジャパン)の協力により、日本政府と、地方のBNP2TKIで代表される地方政府、あるいは地方労働事務所への登録からスタートする。
     募集は地方のBNP2TKI/労働事務所を通し地方レベルで行われる。選ばれた候補者はベカシ、レンバン、スマラン、あるいはマランの職業訓練協会で3カ月間訓練が行われ、さらに他の訓練が日本で1カ月間行われた後、職務に就く。食事、宿泊、訓練、そしてジャカルタ−日本間のチケットの費用が支払われる。初年度の報酬は月8万円で、2年目は9万円、3年目は10万円が支給される。そして3年間終了後、インドネシアでの起業資金として60万円が支給される。

  3. インドネシア日本経済連携協定/IJ-EPA
     2005年から定期的に交渉と政府に対する広報活動が日本とインドネシアの交渉団により行われた結果、2007年8月20日、ジャカルタでの両国友好50周年記念式典の際、当時の日本の安倍晋三首相とインドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領との間で経済連携協定(EPA)が調印された。協定は2008年7月1日に発効した。EPAの主要内容は以下のとおりである。
    • 商品取引:関税と非関税基準、原産地規則、貿易救済措置
    • サービス貿易
    • 通関手続き
    • 投資
    • 人的資源の移動
    • エネルギーと鉱物資源
    • 知的財産権
    • 政府調達
    • 競争
    • ビジネス環境の改善とビジネスの信頼の促進
    • 協力
     人的資源の移動に関する協定として、2008年7月19日インドネシア共和国の労働省において、「インドネシア労働者の斡旋と保護の国家機関」(BNP2TKI)と日本国際厚生事業団(JICWELS)が両国を代表して、インドネシアから日本への看護師と介護士の斡旋に関する覚書が署名された。このイベントにインドネシア側から、インドネシア共和国労働大臣、貿易大臣、インドネシア国内労働者紹介長官、インドネシア労働者の斡旋と保護の国家機関(BNP2TKI)の長官が立ち会った。また日本側からは、新井インドネシア日本大使館公使、また労働衛生と日本社会福祉代表を代理した、JICWELS専務理事の角田隆氏が立ち会った。2008年7月1日、インドネシアのマリ・パンゲツ貿易大臣は日本インドネシア経済連携協定の発効の初日を記念するため来日した。2年間の試験的なプロジェクトとして、日本政府はインドネシアに1,000人の看護師と介護士の枠を与えた。2008年その手始めとして、インドネシア政府は200人の看護師と300人の介護士を日本に派遣した。

5.11 労働力移動の問題点

 グローバル化が労働者の国から国への移動を促進させている。労働者はより良い仕事と、より良い生活を求めて移動する。この移住労働者は、WTOのメンバー国の規則の変更と合法的な移民に沿って、年々増加している。この状態は、先進国と開発途上国の違いに起因するものである。先進国において経済成長が給与をより高い水準に引き上げる。その一方で、技能労働者と非技能労働者へのニーズがある。先進国は技能労働者と開発途上国からの非技能労働者と交換することで、非技能労働者が先進国に来ることになる。


参考文献

  1. ANTARA News.
    http://www.antara.co.id
  2. BNP2TKI.
    http://www.bnp2tki.go.id/
  3. Ditjen. Binapenta, Depnakertrans, Desember 2008.
  4. Ministry of Manpower and Transmigration of the Republic of the Indonesia.
    http://www.nakertrans.go.id/

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