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インドネシア

作成年月日:2018年4月
インドネシア共和国

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インドネシア国情報2018年3月

今月のテーマ

「インドネシアの多様性を感じる」


インドネシアは、インド洋と太平洋に挟まれたところに位置する世界でもっとも大きな島嶼(とうしょ)国家です。17,000以上ある島々が東西に5,120キロ、南北に1,760キロにわたって並んでいます。そんなインドネシアには400を超える民族がいると言われており、地域によってまったく違った独特の文化を形成しています。また、イスラム教徒最大の国と言われるインドネシアですが、イスラム教以外にも、キリスト教、ヒンドゥー教、仏教、儒教、土着信仰など宗教もいろいろです。インドネシア語という統一言語と「Bhinneka Tunggal Ika(多様性のなかの統一)」という国是によってひとつの国としてまとめられており、ジャカルタに滞在していると各地の文化に触れる機会は少なく、インドネシアの多様性を感じる機会はあまり多くないかもしれません。今回はそんなインドネシアの多様性を体験できるお祭りやイベントを紹介したいと思います。

 

■年間を通して見られるイベント

・タマン・ミニ・インドネシア・インダー(ジャカルタ)

タマン・ミニ・インドネシア・インダーは、インドネシアの文化を取り上げたテーマパークです。インドネシア各地の伝統的な建造物、衣装、生活用品などを見ることができ、毎週日曜日にはステージで舞踊などを観賞することもできます。また、伝統文化だけでなくインドネシアで見られる動植物を観ることができる植物園、水族館、爬虫類館、バードパークなどもあり、インドネシアの自然の豊かさも感じることができます。

・バンブー・アンクルン・ショー(バンドン)

アンクルンとは、スンダ民族伝統の竹製楽器で、楽器を振ることで竹筒が揺れて音がなります。ひとつの楽器からひとつの音階が出るようになっており、竹筒の大きさによって音階が異なるアンクルンを複数の人がそれぞれの音階を担当して演奏します。バンブー・アンクルン・ショーでは、アンクルンのオーケストラやスンダ舞踊が鑑賞できるほか、自らも演奏に参加することができます。

・プランバナン・ラーマヤナバレット(ジョグジャ)

ラーマヤナやマハーバーラタというインドの叙事詩をテーマにした伝統的なジャワ舞踊のパフォーマンスです。世界遺産のプランバナン寺院を背景に、200人以上が演じる本格的なダンスやジャワ伝統の青銅楽器であるガムラン音楽を楽しめます。

・ワヤン影絵(ジョグジャ)

ガムランという伝統楽器のメロディーにのせて、水牛の角から彫刻され、美しい色が施されたワヤンと呼ばれる革の人形を操作し、ジャワ語独特のなまりの効いたナレーションで行われる影絵芝居です。善と悪の人間生活をテーマにした物語になっていて、日曜日以外は毎晩観ることができます。

・デブダン・ショー(バリ)

主人公がインドネシア各地を巡り、各地の文化と多様性を発見するという物語の演劇です。衣装や演出がとても豪華なショーになっており、インドネシア各地の伝統的な歌や踊りをテンポよくまとめて観られます。他のショーと比べて物語りがわかりやすく、新しいインドネシアの文化とも混合したダンスやステージを楽しむことができます。

・ウルワトゥ・ケチャックダンス(バリ)

ケチャックダンスとは、バリ島の代表的な踊りのひとつで、上半身裸で腰布を巻いた数十人の男性が円陣を組んで合唱をするなかで行われるラーマヤナ舞踏劇のことです。ガムランのようなメロディのないリズム・パートを口三味線で唱えるのが特徴で、その合唱が「ケチャ」と聞こえることに名前が由来しています。ケチャックダンスは崖にそびえるバリ・ヒンドゥー教のウルワトゥ寺院で行われ、物語とともに夕日が沈む情景は圧巻です。

・レオッグダンス(バリ)

レオッグダンスもケチャックダンスと同じくバリ島を代表する踊りです。ポノゴロ王国の王様とライオンのようなバロンと呼ばれる生き物の戦いを踊りで表現しており、バロンの大きなマスクはトラやレオパードの頭皮とクジャクの羽で作られており、2.5メートルもの大きさがあります。その30から40キロある重いマスクを歯でくわえて支えながら、若い踊り手を頭に抱えて踊ります。

 

■限られた時期にだけ見られるイベント

・パソーラ祭り(スンバ)

馬に乗った男性たちが2組に分かれ、槍を持って戦う祭りです。パソーラ祭りは2月から3月にかけて満月の数日後、海辺に稲の精霊とされるニャレと呼ばれる虫が現れた日に豊作を願って、スンバ島のいたる村で開催されます。

・チャップゴーメイ祭り(西カリマンタン)

中華系人口の多いシンカワンでは中国旧暦新年から15日後にチャップゴーメイ祭りが開催されます。中国の文化と西カリマンタンのダヤック族の文化が混合した独特なお祭りで、シンカワンの街をドラムの音を轟かせながらパレードが行われます。悪霊を除き、新年の幸運を祈って、ナイフや中国剣を体や顔に突き刺す奇祭です。

・ニュピ(バリ)

バリ島で使われているサカ暦の新年にあたります。ニュピの日は静寂の日として、一切外出することが許されず、その日は空港も閉鎖されます。ニュピの数日前には寺院のご神体を海で清める儀式や、前日にはオゴオゴと呼ばれる山車等の行事を見ることができます。

・ワイサック(佛教大祭)

ワイサックは仏陀の誕生を祝うための仏教徒最大の宗教行事です。世界遺産でもあるボロブドゥール寺院をはじめとする仏教寺院に世界中から仏教徒や僧侶が集まります。前日の準備の儀式から始り、当日は朝から多くの仏教徒や僧侶がボロブドゥール寺院まで行列を作って行進し、ボロブドゥールに到着すると経文を唱えながら寺院の周りを3周し、その後宗派ごとの祈りや瞑想などの儀式が行われます。この儀式の後には民族舞踊なども披露されます。

・インドネシア独立記念日(インドネシア各地)

インドネシアの独立記念日である8月17日は、全国各地で朝から独立記念式典が行われ、メラ・プティと呼ばれる紅白旗を掲揚して祝われます。またインドネシアの伝統スポーツや伝統芸能などが各地で行われているのを観ることができます。

・犠牲祭(インドネシア各地)

アブラハムが息子をアッラーに生贄に捧げたことを記念する日でイドゥル・アドハと呼ばれています。この日は朝から合同礼拝を行い、モスクや広場で地域ごとに集まり、牛やヤギを捌いて地域で分け合います。

・水牛レース(マドゥーラ)

ジャワ島のスラバヤ近くに位置するマドゥーラ島では、収穫時期の終わった9月から10月にかけて水牛レースが開催されています。決勝戦はマドゥーラ島の中心地であるパメカサンで行われています。

・トラジャの葬送儀式(タナ・トラジャ)

この地域では通常収穫期である7月から9月に葬儀が行われます。そのため死を迎えると遺体はトンコナンと呼ばれる伝統家屋で葬儀まで安置されています。葬儀では参列者から贈られる水牛や豚が屠殺されますが、その人物が持つ権力が大きいほど屠殺される頭数も増えます。捌いた動物は参列者に振舞われ、葬儀後に遺体ははじめて棺に収められ、洞窟などに安置されます。

・ニャレ・マンダリカ祭り(ロンボク)

・イセン・ムラン文化フェスティバル(中央カリマンタン)

・バリ芸術フェスティバル(バリ)

・バリエム渓谷フェスティバル(パプア)

・スリウィジャヤフェスティバル(パレンバン)

・ペラン・トパット(ロンボク)、他

 

このようなお祭りやイベントに参加すると、よりインドネシアの文化の豊かさや多様性を認識できることと思います。ここに挙げた以外にも各地で地域振興や文化に根付いた様々な催し物が行われています。その一部はインドネシア観光省のホームページでも紹介されており、インドネシア語だけでなく日本語や英語でも読むことができます。開催時期が毎年異なる催し物が多いため、開催時期の確認は必須です。必ず事前に開催日を確認してから行くようにしましょう。


以 上