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インドネシア

作成年月日:2018年3月
インドネシア共和国

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インドネシア国情報2018年2月

今月のテーマ

「Asian Games 2018」


今年8月18日から9月2日にかけてインドネシアでAsian Games 2018(第18回アジア競技大会)が開催されます。アジア競技大会とは、アジア・オリンピック評議会が主催するアジア地域を対象にした国際総合競技大会で、オリンピックに次いで大きな国際大会として知られています。今年は45カ国・地域が大会に参加し、40競技、462種目で競われます。オリンピックと同様の陸上競技や水泳などの種目をはじめ、アジアの多様なスポーツ文化が盛り込まれていることが特徴で、東南アジアのセパタクロー、プンチャック・シラット、南アジアのカバディ、東アジアの武術太極拳なども行われます。また、今年は2020年に東京五輪で追加された野球、ソフトボール、空手、スポーツクライミングが先駆けて開催されるほか、さらに興味深いことにトランプゲームのコントラクトブリッジも競技種目に含まれています。

 

■参加国・地域

アフガニスタン・バーレーン、バングラディッシュ、ブータン、ブルネイ・ダルサラム、カンボジア、中国、北朝鮮、香港、イラン、インド、インドネシア、イラク、日本、ヨルダン、カザフスタン、韓国、キルギス、ラオス、レバノン、マカオ、マレーシア、モルディブ、モンゴル、ミャンマー、ネパール、オマーン、パキスタン、パレスチナ、フィリピン、カタール、サウジアラビア、シンガポール、スリランカ、シリア、台北、タジキスタン、タイ、東ティモール、トルクメニスタン、アラブ首長国連邦、ウズベキスタン、ベトナム、イエメン、オリンピック独立参加選手団

 

■競技一覧

ボーリング、水中競技、アーチェリー、バドミントン、野球、ボクシング、カヌー/カヤック、サイクリング、馬術、フェンシング、サッカー、ゴルフ、体操、ハンドボール、ホッケー、柔道、カバディ、空手、近代五種競技(射撃・フェンシング・水泳・馬術・ランニング)、ボート競技、ラグビー、セパタクロー、ヨット競技、射撃、ソフトボール、スカッシュ、卓球、テコンドー、テニス、トライアスロン、バレーボール、重量挙げ、ジェットスキー、パラグライダー、バスケットボール、陸上競技、レスリング、ソフトテニス、ローラースポーツ、プンチャック・シラット、柔術、クラッシュ、スポーツクライミング、コンタクトブリッジ、武術太極拳、サンボ

 

アジア競技大会は、1951年にインドのニューデリーで第1回夏季大会が行われて以来、原則として4年ごとに開催されています。当初、第18回大会はベトナムのハノイでの開催が決まっていましたが、財政難や大会施設が不十分であることから開催国を辞退したため、比較的交通インフラが整い、競技場、その他宿泊施設が十分であると判断されたインドネシアが開催国に選ばれました。インドネシアがホスト国になるのは今回が2回目で、前回は1962年にジャカルタで開催された第4回大会でした。開催都市がジャカルタとパレンバンの二都市で行われるのは大会史上今回がはじめてのことです。

 

アジア競技大会の開催が近くなり、街の中心には大会までのカウントダウンボードが設置され、「ジャカルタ・パレンバン2018」、「エナジー・オブ・アジア」と書かれた文字、エネルギーの象徴である太陽が八方向にアジア全域に広がるをイメージを描いたエンブレム、多様性を表現したインドネシア特有の動物たちがマスコットキャラクターの看板がいたるところに掲げられ、大会に向けて雰囲気も盛り上がりを見せています。マスコットキャラクターは、パワーを象徴したジャワサイの「カカ」、スピードを象徴したバウェアンジカの「アトゥン」、戦略を象徴したオオフウチョウの「ビンビン」の3体がデザインされました。

 

開催都市のひとつであるジャカルタでは、大規模な改修工事が行われたスナヤンのグロラ・ブンカルノ競技場のメーンスタジアムも2月に完工し、現在は立体駐車場、各競技施設を結ぶインナーリングロードの建設、Wi-fiスポットの設置と通信電波の全エリアカバー、街路灯や監視カメラの設置が進められています。西ジャワ州ボゴール市のサブ会場となるスタジアムでも、国際サッカー連盟(FIFA)の規格に準拠した天然芝の敷設やアルミニウム製のゴールポスト、夜間にも使用可能なLED照明の設置、ロッカールームや選手ベンチ、客席の改装などの準備が進められています。クマヨランの選手村でも準備はほぼ完了しており、2万人以上の選手や関係者を収容できる施設になっています。

 

ジャカルタから飛行機で1時間ほどの距離にある、もうひとつの開催都市パレンバンでは10競技が行われる予定で、インフラ整備や競技場の建設が着々と進んでいます。空港から競技会場の複合競技施設ジャカバリン・スポーツ・シティ(JSC)につながる高架式の次世代型交通システム(LRT)は、全長約23キロ、13駅で2018年6月を完了予定としています。すでにレール部分はつながっており、高架駅の建設が行われています。空港から競技会場の途中にあるムシ川をわたす橋も増設作業中で、渋滞対策の強化も欠かしません。こちらも2,000人を収容できる選手村が完成しています。

 

アジア競技大会には、45カ国・地域から選手だけでも1万5,000人が参加するため、その7割が開催されるジャカルタでは、国内外から多数の観客が訪問、滞在することになります。競技が開催される8月18日から9月2日までは交通渋滞が大幅に深刻化し、各競技会場周辺を通過する際の所要時間は平時の最大3倍に悪化すると国家警察は予想しています。渋滞悪化の原因となってきた立体交差、大量高速鉄道(MRT)の建設工事は7月中に地上部分の工事を終え、車線数の回復を目指していますが、そのほかにも学校休校や就業時間をずらすなどして交通量減を図り、渋滞による大会の進行遅延を回避するため、高速道路に選手送迎専用レーンを設置して対応する計画です。

 

アジア競技大会のスムーズな運営のためにテストイベントが2月に実施され、日本を含む18カ国・地域が参加し、バスケットボール、テコンドー、アーチェリー、プンチャック・シラット、重量挙げ、陸上、ボクシング、バレーボールの全8競技が行われました。選手の送迎では、選手村から競技会場まで1時間20分かかった選手団もあったほか、宿泊施設も体格の大きな選手もいるためベッドのサイズが小さいなど大会本番までに取り組むべき課題もいくつか見つかっています。

 

インドネシアは、2014年に韓国のインチョンで開催された第17回アジア競技大会では、金メダル4枚、銀メダル5枚、銅メダル11枚の合計20枚を獲得しましたが、最終メダル順位では17位に留まりました。第18回アジア競技大会で金メダルを20枚を獲得し、最終メダル順位で10位を目指し、ホスト国としてアジア競技大会の開催を成功させるだけでなく、その存在感をアジア各国に示したい意向です。特に期待されているのは、バドミントン、格闘技種目、ボート競技、スポーツクライミングです。日本とインドネシアの活躍に注目です。

 

以 上