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インドネシア

作成年月日:2016年2月
インドネシア共和国

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インドネシア国情報2016年1月

今月のテーマ

2016年最低賃金


インドネシアでは12月に全国の最低賃金が決定し、今年1月1日よりその新たに決定した最低賃金額が施行されました。本来は11月21日までに決定しなければなりませんが、毎年のように12月中旬まで決定がずれ込んでいるのが現状です。 今回は、インドネシアの最低賃金について話します。

 

◇2016年の最低賃金

日系企業が多く進出する地域の最低賃金を以下の通りまとめています。

地域とセクター

2015年

2016年

上昇率

ジャカルタ特別州 

2,700,000

3,100,000

14.8%

  ブカシ県

2,925,000

3,261,375

11.5%

    ■第1セクター(病院・クリニック)

2,470,000

2,754,050

11.5%

    ■第2セクター(飲料・繊維など)

2,927,000

3,263,605

11.5%

    ■第3セクター(食品・医薬品など)

3,125,000

3,484,375

11.5%

    ■第4セクター(自動車・玩具など)

3,268,000

3,643,820

11.5%

  ブカシ市

2,984,000

3,327,160

11.5%

    ■第1セクター(木材・食品など)

3,250,000

3,623,750

11.5%

    ■第2セクター(金属・自動車など)

3,398,000

3,788,770

11.5%

  カラワン県

2,987,000

3,330,505

11.5%

    ■第1セクター(繊維・衣料など)

2,989,000

3,332,735

11.5%

    ■第2セクター(木材・金融など)

3,250,000

3,623,750

11.5%

    ■第3セクター(食品・建設など)

3,400,000

3,791,000

11.5%

    ■第4セクター(自動車・ゴムなど)

3,415,000

3,807,725

11.5%

  プルワカルタ県

2,626,000

2,927,990

11.5%

    ■第1セクター(塗料・射出成型品など)

2,900,000

3,233,500

11.5%

    ■第2セクター(レーヨンなど)

3,200,000

3,568,000

11.5%

    ■第3セクター(自動車・食品など)

3,400,000

3,791,000

11.5%

    ■第4セクター(木材・建設など)

3,400,000

3,791,000

11.5%

  タンゲラン県

2,710,000

3,021,650

11.5%

・ セクター別最低賃金は、その会社の業種により、該当するセクターが無かった場合は、県/市が定める最低賃金額が適用されます。

・ ブカシ市は、ブカシ県ブカシ市に所在する会社のみに適用します。

 

◇インドネシア最低賃金の特徴について◇

これまで毎年11月から12月にかけて各地域(州・県・市)の政・労・使の三者協議で、今年1月からの最低賃金額を決定していましたが、特に「労」側の意向が強く反映されていたことから、年や地域によっては、前年比30〜40%アップしたこともあり、インドネシア政府が外国政府や国内外の投資家から批判を受けることがありました。

そのような状況を打開するため、インドネシア政府は、2016年最低賃金より適用させることとなった『賃金に関する政令2015年78号』に基づき、上昇率は10%前後にすると指針を示しました。

実際に、多くの地域では、2016年の最低賃金を昨年比11.5%程度の上昇率で決定しています。

 

◇法律上の理解◇

以下の規定が定められていることを理解しなければなりません。

1) 月額の「固定給」が、最低賃金額を満たしていること。

※固定給とは、「基本給」と「固定手当」を合算した賃金のことを言います。

2) 最低賃金は、「勤続1年未満」、「独身」、「最も低い職務に従事する」従業員に対し適用する。

※既に勤続1年を超えた従業員などに最低賃金額を適用させたい場合は、その地域の最低賃金額に1万ルピア程度上乗せして支払われるケースが一般的です。

2015年に国家開発企画庁は「最低賃金の改定方式を2年毎にする」ことを提案し、また、労働省は「最低賃金の算出指標とされる適正生活水準を年1回の算出から5年ごとに見直す」と発表したが、労働者団体は強く反発をしている。 これらの一連の動きは、海外からの直接投資の回復を図り、結果として、インドネシア経済回復のカギともなると考えられていることから、今後の動きを注視する必要があります。

(了)