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インドネシア

作成年月日:2014年7月
インドネシア共和国

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インドネシア国情報2014年6月

※ 人材の雇用について
※ 人材を採用する手段について(エージェント活用)

1.人材の雇用について

インドネシアの法律は労働者重視の考え方が強く、正社員として雇用することが前提としてあります。そのため、契約社員は以下に該当する一部業務への就業しか認められていません。法令に反した場合は、対象社員を直接雇用する必要性や退職金などの一時金を支払う可能性が出てくるため、十分に注意をする必要があります。

アルバイトという概念はありませんが、ローカル会社では同様の形態で就業している話しも耳にします。しかし、法令上ではグレーであるが運用ができている企業の情報を前提に日本企業が導入してしまうと、コンプライアンスに反する可能性が出てくるため、法的見解を持った上での導入が望ましいです。

なお、契約社員の契約書は、勤務開始後7日以内に労働局へ提出しなければなりません

<契約社員として認められる業務>

(1)1回で終了する業務、もしくは期間限定の業務

(2)業務完了までの期間が3年以下の業務

(3)季節的な業務(季節・天候に左右される)

(4)新製品や試験・開発中の製品に関する業務

(5)作業量や時間が定まらない業務(月の労働日数が21日以下)

2.人材を採用する手段について

aエージェントの活用
@人材紹介

インドネシアにも多くの日系の人材紹介会社があります。インドネシアのマーケットを把握しているか否かという観点から鑑みると、最近進出してきた企業と以前より進出している企業の間にサービスの差はあると思われます。しかし、日系企業の求める人材像はほぼ似通っているため、買い手市場においては、いかに企業が求める人材を確保することができるか否かが重要となります。

具体的には、既存の人材のみならず、将来人材となりうる人材へのPRやアプローチができている企業に日系企業が欲しい人材が集まると考えられます。

他に、優秀な人材会社の営業社員が貴社の担当となることも、人材紹介会社を活用し成功する大きなポイントとなります。

参考までに、インドネシアの日系企業向けの人材紹介マーケットでは、上位2社で70%以上のシェア占めていますが、日系の人材紹介会社が次から次へと進出しています。

インドネシアへ出張の際は、無料で配付されているライフネシアに多くの人材紹介会社の情報が掲載されていますので見ると良いでしょう。

<人材紹介会社を活用するコツ>

初回は、多くの人材会社へ人材の依頼をすることをお勧めします。貴社の社員数が多いほど、今後も人の入れ替わりが発生しますので、人材紹介会社の優秀な社員と出会えると、貴社のニーズを正確に把握できマッチング精度が高まります。勿論、貴社の依頼内容を正確に把握できなくとも、推薦者の数で勝負してくる会社もあります。貴社の手間は増えますが、採用する人材と同時に人材会社の社員や人材会社のスタンスを見極めることが重要です。

<人材採用の流れ>

大まかな流れは以下のとおりとなり、日本の流れとほとんど変わりません。

しかし、インドネシア人は欧米人のように仕事をよく変わりますので、欲しい人材であればあるほど、即断即決をすることが求められます。

人材紹介会社から採用したい候補者の履歴書が送られて来た場合は、候補者を待たせないために、現地で判断を完結できることが望ましいです。本社判断が必要な場合等、採用までに時間がかかりそうな場合でも、Skypeなどの面接を挟み候補者が保留の状態にしないようにしなければなりません。

インドネシアにおいて日本企業が欲しい人材は、【需要>供給】の状態なので、常に貴社が選ばれるというスタンスで採用活動に臨む必要があります。

なお、ほとんどの人が、他社就業中に新たな就業先を見つけます。前職を退職する場合、1ヶ月以上前に書面で退職願を提出すれば退職金を受け取ることが出来ますので、採用活動から入社まで十分な期間をとってください。また、前任者との引き継ぎ期間を考慮することは勿論ですが、採用が決まった人材が急遽入社をキャンセルすることも良く起こりますので、内定者が入社するまでしっかりとフォローをする必要があります。



A人材派遣

現在、インドネシアで人材派遣が認められているのは、以下5つの職種のみとなります。
「清掃」「料理の配達」「警備」「労働者送迎」「石油・鉱山補助業務」
人材派遣は【雇用の不安定】と【賃金抑制】の元凶と見なされている向きもありますので、オフィスワークにおいて派遣は活用できないと考えてください。

先述しましたが、インドネシアの法律は労働者重視の考え方が強いため、人材派遣も不安定な雇用形態と見なされ、派遣できる職種は制限されています。

Bマガン制度(国内実習制度)

日本にはない就業形態であり、最も近い形はインターンシップになります。

企業にも送り出し側にも、研修生との間に雇用契約は発生しませんが、お小遣いという名目で最低賃金に充当する金銭を、企業から直接もしくは送り出し企業経由で研修生に支払います。

企業の直接雇用人数(正社員・契約社員合計)の30%までの受入れが可能となり、研修期間は最長1年までですが、評価の高い人材は研修期間終了後に正社員としての受入れが可能です。

なお、本制度は労働移住省認可の合法的な職業訓練制度ですが、人材派遣同様【雇用の不安定】と【賃金抑制】の面から反対の立場を取る労組もあるため、労使間の関係が良好であることが前提であり、労組のある会社は労組に導入の承認を取った後に受入れる必要があります。

いずれにしても安価な労働力として受入れた場合、先々問題が発生する可能性を含んでしまうため、日本で言う手数料の発生しない「紹介予定派遣」の位置付けとして活用すべきだと考えます。

                                      以 上