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作成年月日:2019年9月1日

海外情報プラス

インド情報 2019年8月

●FDI規制緩和、小売に追い風 ネット販売と現地調達で見直し

インド内閣は28日、小売りをはじめ複数の分野を対象に、海外直接投資(FDI)の規制緩和を承認した。減速傾向にある国内経済の刺激策として外資の呼び込みを促進する。単一ブランドを扱う小売業に対しては、オンライン販売と現地調達率に関する規制を緩和する。

●ルピーの下落幅、過去6年間で最悪の水準

インドの通貨ルピーの対米ドル相場が、8月に入って急速に下落した。1カ月間の下落幅としては、過去6年間で最大となる見通しだ。8月の下落幅は、おおよそ年初来の上昇幅に相当する。急落の主な原因は国内経済の減速と、株式市場での海外資金の流出。

●鉄道全線を10年で全面電化、鉄道相が表明

インドのゴヤル鉄道相は28日、国内の鉄道路線を10年以内に全面電化する目標を明らかにした。二酸化炭素(CO2)排出量の削減に向けた取り組みの一環。必要な電力は、再生可能エネルギーのみで調達するという。インド国鉄の2018年度の電力消費量は、約204億4,000万ユニット(キロワッ ト時=kWh)だった

●自部品メーカー、販売不振で事業の見直し

インドで自動車販売の不振が続いていることを受け、自動車部品メーカー各社は事業の見直しなどを進めている。資産売却を計画しているメーカーもある。地場リコ・オート・インダストリーズは保有地の売却に向けた準備に着手。南部タミルナド州コインバトールを拠点とするプリコルは、債務を縮小するため、海外子会社を売却する予定だ。乗用車と商用車を合わせたインドの新車販売は昨年11月以降、9カ月連続で前年同月の実績を下回っている。

●EV促進策を一時抑制=政府関係者

インド政府は、電動車を促進する政策を向こう数カ月間にわたりスローダウンさせるもようだ。販売不振に苦しむ自動車業界への配慮が狙い。政策立案機関のNITIアーヨグによる「2023年までに三輪車、2025年までに排気量150cc以下の二輪車を完全に電動化すべき」との提案は、当面は積極的に進めない方針だ。また、電気自動車(EV)に関する複数の促進策については、内燃機関(ICE)車両の販売を減退させているとして、棚上げにすることが検討されている。

●今年度の成長率、6.7%に下方修正、インディア・レーティングス

フィッチ・グループの印格付け会社であるインディア・レーティングス・アンド・リサーチは28日、2019年度の印実質国内総生産(GDP)成長率を前年比6.7%と予測した。従来の見通しである同7.3%と比べて0.6%ポイントの下方修正。農産物価格の下落などを受けて、農家の所得が伸び悩んでいる上、都市居住者の給与も減速しているところから、個人消費の伸びが鈍化し、メーカーが減産に踏み切っているためだ。

●雇用者数、72万人増、6月、過去21カ月間の最多

インド政府は23日、国内の雇用者数が2019年6月には72万1,728人ほど増加したと発表した。従業員年金基金機構(EPFO)が集計した従業員年金基金(EPF)への新規加入者数と、同基金からの脱退者数に基づく数字。2019年6月の雇用増は1カ月前(2019年5月)の30万3,941人(改定値)を大幅に上回るとともに、当該データの公表が始まった2017年9月以降の1年9カ月(21カ月)間における最多記録を更新した。

●CSR 規定違反の刑事罰を撤回 財務省

シタラマン財務相は23日に発表した経済刺激策の一環として、会社法のCSR規定違反に対して禁固などの刑事罰を定めた会社法改正を撤回すると発表した。政府は先の国会で、会社法CSR活動義務付け規則の違反に禁固2年までの刑事罰を科するとの改正法案を可決したが、刑罰が重すぎるとして、企業から不安の声が出ていた。

●「税務ハラスメント」、軽減へ 財務省

シタラマン財務相は、税務官による恣意的な税務調査などのいわゆる「税務ハラスメント」の防止措置を発表した。財務相は、10月1日以降に税務局が発行するすべての税務通達、召喚状、その他の命令は中央集権化されたコンピューター・システムを通じてのみ発行されるとした。また、こうして発行されるすべての通達には、コンピューターが自動的割り振る文書番号が付されるとした。通達の発行をコンピューター化することにより、税務官個人の恣意的な行動を排除でき、かつ、事後の調査も容易になると見込まれる。

●使い捨てプラスチック使用禁止へ、インド鉄道

インド鉄道は、10月2日から鉄道駅や列車内での使い捨てプラスチック製品の禁止することを決定した。プラスチック・ゴミの原因になっている飲料水のペットボトルについては、主要360駅に合計1,853台のペットボトル粉砕機を設置するほか、販売業者に使用済ボトルの回収を要請する。また、すべての売店でのビニール袋の使用を禁止し、インド鉄道従業員には再利用可能な袋の持参を促進する。

●マヒンドラが非正規社員削減、4月以降1,500人

インドの自動車大手マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)は、今年4月1日以降に約1,500人の非正規社員を削減したことを明らかにした。販売不振が続けば、さらなる雇用調整を実施するという。

●自動車業界、4月以降で35万人失職

インドの自動車業界で、4月以降に35万人の雇用が失われたもようだ。インドでは、過去最悪とされる自動車市場の冷え込みが続いている。失職者の内訳は、二輪・四輪メーカーが1万5,000人、部品メーカーが10万人、残りは販売店の関係者。解雇されたメーカーの関係者は、主に契約労働者とみられる。

●政策金利5.4%に引下げ、過去9年で最低に

インド準備銀行(中央銀行)は、7日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.35%引き下げ5.40%とすることを決め、即日実施した。金利の引き下げは4会合連続。今回の引き下げにより、政策金利は2010年4月以降で最低となった。

● J&K 州を分割、連邦直轄領に 憲法の特権条項は廃止

政府はジャンムー・カシミール(J&K)州を分割して2つの連邦直轄領を設立する法案を国会に提出した。政府はまた、同州に自治的な特権を付与していた憲法35A条および370条を廃止した。

●スズキの純利益半減、インド不振で4〜6月期

スズキが5日発表した2019年4〜6月期連結決算は売上高が前年同期比8.1%減の9,075 億円、純利益が52.8%減の405億円だった。主力市場のインドで景気停滞が長引き、自動車の販売台数が大幅に減少したことが響いた。


以 上

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