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インド

作成年月日:2019年8月18日

海外情報プラス

インド情報 2019年7月

●賃金法案、全労働者に最低賃金を保証へ

労働・雇用省次官が「賃金規定法案が制定されれば、5億人に上るインドの全労働者に最低賃金が保証される」と発言した。5億人の中には、これまで最低賃金の保証から漏れていた農業従事者や家事使用人(お手伝いさん)も含まれる。

●電気自動車のGST税率を5%に引き下げ、GST評議会

GST評議会は7月27日、電気自動車(EV)およびEV用充電器のGST税率を引き下げる決定を行った。EVのGST税率は現在の12%から5%に引き下げられた。
現在、ガソリン車およびディーゼル車のGST税率は28%であるため、税率ではEVがかなり有利になる。

●自動車部品産業、100万人の雇用不安、自動車部品工業会

インド自動車部品工業会(ACMA)は、過去11カ月間におけるインド自動車産業の不振により、自動車部品産業では80万〜100万人の雇用に不安が出ているとした。ACMAによると、自動車部品産業で起きつつある雇用削減は大部分が自動車産業の不振によるものであり、地域的にはハリヤナ州グルグラム(グルガオン)〜マネサール、マハラシュトラ州プネ、ジャルカンド州ジャムシェドプル、マディヤプラデシュ州ピタムプルなどの自動車産業の中心で起きている。

●インド企業の36%は「廃業」

インド国内で登記されている189万4,146社(2019年5月時点)のうち、36%余りに当たる68万3,317社が「廃業」に分類されることが、企業省の資料で分かった。2017年3月時点では廃業に分類された企業の比率は20%を下回っており、2年余りで急増したことになる。

●インドのR&D支出、GDPのわずか0.6%

モディ首相直属の経済諮問委員会(PMEAC)は、インドの研究開発(R&D)支出が国内総生産(GDP)に占める割合が0.6〜0.7%にとどまっていると発表した。持続的な経済成長を実現するため、2022年までに2%に引き上げる必要があると 提言している。

●政府が中国EC商品に50%課税か

インド政府は、中国の電子商取引(EC)サイトで購入してインドに配達される商品に対して、一律50%の課税を検討しているもようだ。中国のECサイトで販売される商品は、「贈答品」の名目で免税の状態で大量にインドに流れ込んでおり、政府はこういった違法な流入を防ぐ方法を模索している。

●各地で水不足続く、西部でダムの貯水率低下

インドではモンスーンが到来した現在も各地で水不足が続いている。西部ではダムの貯水率の低下が著しい。西部マハラシュトラ州では現在、ダムの平均貯水率が25%と、前年同期の46.5%から大幅に低下した。干ばつが深刻な同州マラスワダでは0.82%にまで落ち込んでいる。原因は降雨量の不足だ。

●専門職の給与、2桁伸びる予測

インドの専門職の昇給率は今年、国内の主要都市の大半で10〜11%と2桁の伸びを記録する見通しだ。地場の人事コンサルティング大手チームリース・サービシズが年次報告書で指摘した。

●2019年の予想成長率、IMFが7.0%に引下げ

国際通貨基金(IMF)はインドの2019年度の国内総生産(GDP)成長率を7.0%と予測した。内需の見通しが予想を下回ったことを反映し、4月時点の7.3%から引き下げた。2020年度の見通しも4月時点の7.5%から7.2%に下方修正した。

●デリーでATM不正被害2,900万ルピー

インド準備銀行によると、2019年度の首都デリーにおける現金自動預払機(ATM)の不正引き出しの被害総額は約2,900万ルピー(約4,536万円)に上った。被害件数は179件で、2018年度から47件増加している。

●住宅購入の負担増加、月収の60倍超に

インドの主要都市で住宅購入の負担が増している。インド準備銀行によると、2019年3月の住宅価格は月収の61.5倍と、2015年3月の56.1倍 から上昇した。

●映画・テレビ産業の児童労働に懸念、労働・雇用省

労働・雇用省は映画・テレビ産業の児童労働に懸念を示し、映画・テレビ産業を管轄する情報・放送省に産業による児童労働規制法規遵守の徹底を要請した。 労働・雇用省は「映画・テレビ産業において、1986年児童・未成年者労働(規制・禁止)法(2016年改正)および同法に基づき制定された諸規則が厳格に守られていないことが見いだされた」としている。

●中古車販売台数、昨年度は新車の1.4倍

インドで乗用車の中古車市場が拡大している。2019年度の市場規模は900億米ドル(約9兆6,900億円)に達し、2年前の780億米ドルから15%拡大した。過去5年間の年平均成長率は12%。販売台数では2019年度の新車販売台数338万台の1.4倍となる480万台に達した。

●専門小売業FDI規制を緩和へ、ゴヤル商工相

ゴヤル商工相はインドの単一ブランド小売業(専門店)の外国直接投資(FDI)規制について、まもなく緩和を予定しているとする一方、複数ブランド小売業(総合小売業)についての規制は継続すると述べた。

●外貨準備、3週連続で過去最高に、7月5日時点、4,299億米ドル

インド準備銀行によると、印外貨準備高は2019年7月5日現在で4,299億1,140万。1週間前(2019年6月28日時点)の4,276億7,880万米ドルと比べて22億3,260万米ドルの増加。3週連続で増えるとともに、過去最高水準も3週続けて更新した。

●地下水の水位、過去10年間で低下、政府

政府が観測している全国の井戸の半分以上で、過去10年間に水位の低下がみられたことが明らかになった。新設された水力省のシェカワット大臣は、中央地下水委員会(CGWB)が州政府と共同で定期的な観測を行っている全国1万3,628カ所の井戸のうち62%で地下水位の低下がみられたと述べた。残りの38%では水位は上昇している。

●失業率7.9%に、6月、33カ月ぶりの高水準

民間シンクタンクのインド経済調査センター(CMIE)はこのほど、印失業率が2019年6月には7.9%になったと発表した。1カ月前(2019年5月)の7.2%と比べて0.7%ポイントの上昇。

●耐久消費財市場、2023年に360億ドル規模に

米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)とグーグル・インディアは、インドの耐久消費財市場が2023年に360億米ドル(約3兆9,000億円)規模に成長するとの予想を示した。同市場のオンライン販売額は、全体の28%(100億米ドル)を占める見通し。さらに情報収集など何らかの形(購入を含む)でインターネットを利用した人の購入額が売上高全体に占める割合は、63%(230億米ドル)に達すると予測している。

●アドハーなしの納税者番号、9月から無効に

インド政府は、国民皆番号制度「アドハー(Aadhaar)」とひも付いていない納税者番号(PAN)カードを9月1日から無効とする方針だ。政府は、全ての納税者番号をアドハーと関連付けたい考え。納税者番号は高額取引の本人確認にも使われており、カードの偽造や悪用を防ぐ狙いがある。財務省筋によると、発行済みの納税者番号カード4億枚のうち、1億8,000万枚はアドハーとひも付いていない。

●労働者安全法案を承認、内閣

内閣は10日、労働者の安全や健康を確保することを目的とする2019年職業安全・健康・労働条件法案(the Code of Occupational Safety, Health and Working Conditions Bill, 2019)を承認した。同法案は労働関連44法を4法に統合する計画の第2弾。内閣は第1弾として、今月3日に賃金関連の法律を統合した2019年賃金法案を承認している。両法案ともに今会期中に国会に提出される見込みだ。

●高額取引の本人確認、アドハーで代用可能に

インド財務省のアジャイ・パンデイ歳入局長は6日、5万ルピー(約7万9,000円)以上の現金決済などに義務付けられる納税者番号(PAN)による本人確認について、国民皆番号制度「アドハー(Aadhaar)」の代用を認める方針を示した。アドハーは生体認証による本人確認が特徴。国民の利便性を高めるとともに、納税者番号の悪用を防ぐ狙いがある。納税者番号による本人確認が義務付けられるのは、5万ルピーを超える現金の預け入れと引き出し、ホテル宿泊料の支払いのほか、100万ルピーを超える不動産の購入など。パンデイ局長によると、今後は納税者番号の提示が必要な全ての取引でアドハーによる代用が認められる。

●2030年代に高齢化社会へ、インド政府経済調査

インド財務省は7月4日に発表した2019年度の経済調査報告書で、インドは2030年代に高齢化社会への移行が始まると指摘した。一人の女性が生涯に産む子どもの数に当たる合計特殊出生率は、2021年に人口の維持に必要な人口置換水準である2.1を下回る見通しだ。

●野党ガンジー総裁が辞任、下院選敗北で引責

インド最大野党、国民会議派のラフル・ガンジー総裁は今年の下院選で敗北した責任を取って総裁を辞任したとツイッターで明らかにした。5月25日に辞意を表明したが、党が慰留し、いったんは続投方針が示されていた。党関係者も3日、総裁辞任を確認した。インド政界の名門「ネール、ガンジー家」の子息であるラフル氏は「党は劇的に変わらなければならない」と表明。同家以外からの総裁を求めているとされ、伝統政党の動きが注目される。

●6月の二輪車販売、不振続く

スズキ・モーターサイクル・インディア(SMIPL)はプラス成長を達成したものの、その他5社の販売台数はいずれも前年同月を下回ったもようだ。最大手ヒーロー・モトコープの販売台数は61万6,526台だった。ホンダ・モーターサイクルアンドスクーター・インディア(HMSI)は45万888台。ともに前年同月の実績を10%以上下回ったと報じている。

●意図的な債務不履行、昨年度は1.5兆ルピー

インドの公営銀行が2019年度に1兆5,000億ルピー(約2兆3,470億円)の融 資を「意図的な債務不履行(デフォルト)」に分類していたことが、シタラマン財務相の国会での答弁で分かった。意図的な債務不履行は、返済能力があるにもかかわらず、故意に返済を回避する行為を指す。

●サムスン、1千人規模の人員削減計画

韓国のサムスン電子は、インドで人員整理を進めている。解雇者は1,000人に達するもようだ。人員整理の対象部門は、販売やマーケティング、研究開発(R&D)、製造、財務、人事など幅広く、業績が基準に満たない従業員に退職を促しているという。

●淘汰終わり、大手2社の成長期待

インドでオンラインフードデリバリー市場が順調に拡大する見通しだ。ドイツの調査会社スタティスタによると、2018年の業界の売上高は前年比22%増の60億800万米ドル(約 6,470億円)に達した。業界は激しい競争と淘汰(とうた)を経て地場の「ゾマト」と「スウィッギー」を中心に集約され、インド人の間で出前アプリを利用する習慣が定着したため、投資専門家は業界の成長を「前途洋々」と見ている。

●6月の失業率は7.9%、前月から悪化

インドの独立系シンクタンクのインド経済監視センター(CMIE)によると、2019年6月の失業率は7.91%だった。前月の7.17%(改定値)から0.74 ポイント、前年同月の5.75%から2.16ポイントそれぞれ悪化した。


以 上