各国・地域情報

インド

<次の記事へ
作成年月日:2018年11月1日

海外情報プラス

インド情報 2018年10月

●高額紙幣廃止に批判、実施2年で効果に疑問

インドのモディ政権が2016年11月に突然打ち出した高額紙幣の廃止を巡り、実際には 効果がなかったとの批判が起きている。脱税や偽札の対策が目的だったが、インド準備銀行は8月、廃止紙幣の99.3%は合法なものとして回収されたと発表。来年の総選挙を前に野党は攻勢を強めている。突然の廃止で新紙幣の供給が間に合わず現金不足となり、個人消費が冷え込むといった混乱を招いた。政府が狙った電子取引の普及も伸び悩み、現金取引は廃止前より伸びたとの報道もある。

●インドの有機食品輸出が拡大、昨年度39%増

欧米を中心にインドの有機食品の人気が高まっている。インド商工省・農業加工食品輸出開発局によると、2017年度の有機食品輸出額は、前年度比40%増の5億ドル(約580億円)に達した。(輸出量は45万8,000トン)

●航空旅客は2037年に80億人超、印は世界3位に

国際航空運送協会(IATA)は世界の航空旅客数が20年後の2037年には82億人に倍増するとの予想を公表した。国別では現在2位の中国が首位、インドが3位に躍進するとの予想。

●2020年以降、BS-IV 対応車の販売禁止、最高裁

最高裁は自動車の排ガス基準「BS-VI(バーラト・ステージ VI)」が施行される2020年4月1日以降は、現在の主流である「BS-IV」対応車の販売・車両登録を禁止するとする命令を出した。インド政府は2020年4月1日に、現在の基準である「BS-IV」から「BS-V」を飛ばして「BS-VI」に移行することを発表している。

●原油輸入額、本年度は42%増の見通し

インド石油・天然ガス省傘下の石油製品計画分析所(PPAC)は、本年度の原油輸入額が前年比42%増の1,250億米ドル(約14兆440億円)になるとの予測を発表した。PPACは、前回の発表で輸入額を1,050億米ドルと予想していたが、原油価格の上昇と通貨ルピーの急落を受けて見通しを修正した。輸入量は、前年比4.1%増の2億2,900万トンとみている。 原油価格が1米ドル上昇すると、経常収支赤字に10億米ドルの影響があるとされている。

●有力校の人材呼込み、日本企業10社が説明会

インドのIT産業集積地として知られる南部ハイデラバードで有力校のインド工科大(IIT)の学生を対象に、日本企業10社による合同の企業説明会が開かれた。IT業界を中心に各国企業はインドでの採用活動を進めている。日本国内の少子化で優秀な人材の獲得合戦が激しくなる中、日本企業も動きを加速したい考えだ。

●オラとウーバーの運転手、運賃引上げを要求

インドの大手配車サービス「OLA(オラ)」と米同企業ウーバー・テクノロジーズの契約ドライバーは運賃の引き上げを求めて、ニューデリーとムンバイでストライキを実施した。運賃引き上げを要請している理由は、燃料費の高騰を受けて収入が減少しているため。国内の燃料価格は年初から2割を超える上昇を示している。

●列車事故の死者、2015〜2017年で5万人

インド国内で2015年から2017年にかけて、列車にはねられて4万9,790人が命を落としたことが、国鉄の資料で分かった。歩行者の線路への侵入や、線路横断中の携帯電話の操作などが事故の原因となっている。

●「日本式ものづくり学校」、第2期生が入学、マルチ・スズキ

スズキのインド子会社のマルチ・スズキは同社が運営しているグジャラート州メーサナ地区の職業訓練校「マルチ・スズキJIM(ガンパット・ ヴィディヤナガル、メーサナ)」に第2期生の362人が入学したと発表した。同校は日印両政府が2016年11月11日に合意した「ものづくり技能移転推進プログラム」の一環として、経済産業省から「日本式ものづくり学校(JIM)」の第1号に認定されたもの。印製造業向け人材の育成支援を目的としている。

●結婚可能年齢引き下げを棄却、最高裁

最高裁は 法律上男性の結婚が可能になる年齢を現在の21歳から18歳に引き下げるよう求める訴えを棄却した。訴えは児童婚防止法、特別婚姻法、ヒンドゥー婚姻法などに定められている男性の結婚可能年齢である21歳は「非合理、不当、不適切」で、憲法で保証されている基本的人権を侵害するとともに、宗教・人種・カースト・性別などによる差別を禁じた憲法第15条に違反するとして、結婚可能年齢 を引き下げるよう求めていた。

●印企業の雇用の伸び、昨年度は3.8%に鈍化

インド企業の2017年度の採用活動が減速したことが、地場格付け大手CAREレーティングスの調査で分かった。雇用者数の増加率は3.8%で、2016年度の4.2%を下回った。CAREは増加率の縮小について、規模の小さい企業が従業員を減らしたことが主因と分析している。

●首都圏の給油所がスト、VAT引下げ拒否で

インド首都圏の給油所が加盟するデリー石油販売業者協会(DPDA)は22日朝、24時間のストライキに突入した。燃料の付加価値税(VAT)引き下げ要求にデリー政府が応じなかったことを受けた措置。首都圏の給油所約400店が営業を停止した。圧縮天然ガス(CNG)の充●(じゅうてん)施設も含まれる。

●チェンナイで給水業者がスト、産業界に打撃

インド南部タミルナド州チェンナイの産業界が、水不足に陥っている。操業の一時停止を決めた化学工場もあるようだ。水不足は、地下水の利用を禁じたマドラス高等裁判所の指示に抗議し、民間の給水業者が15日に開始したストライキが原因。チェンナイは給水に依存する事業者が多く、市北部に多い化学工場のほか、地場インフォシスや米系コグニザントなど、市南部にあるIT企業の事務所も閉鎖を余儀なくされる可能性がある。

●デリーの大気汚染、「極めて悪い」に悪化

インドの首都ニューデリーの大気汚染が深刻化している。中央汚染管理局(CPCB)は20日、ニューデリーの汚染度が悪い方から2番目の「極めて悪い」に悪化したと報告した。最悪の指標である「深刻な状況」と判断された場合は、首都へのトラックの乗り入れ規制などに乗り出す方針だ。CPCBは大気汚染が進んだ要因として、ヒンズー教の大祭「ダシェラ」期間中の爆竹が大きく影響していると指摘。さらに自動車の排ガスや建設活動に加え、風向きが汚染状況を深刻化させたと説明している。

●セクハラ疑惑の大臣が辞任、疑惑は否定

前職のニュース編集者時代に同僚の女性ジャーナリストらにセクシャル・ハラスメントをした疑いが持たれているアクバル外務担当国務大臣は17日、告発した女性ジャーナリストを名誉棄損罪で逆告訴した裁判が開始されるのを前に大臣職からの辞任を表明した。同大臣は、名誉棄損罪の裁判が18日から開始されることから、「裁判所において個人の資格で正義を求めたいと決心しており、辞任したうえで個人の資格で私に対する誤った非難と戦うのが適切だと考えている」としている。大統領府は同日の声明で、アクバル大臣の辞任が受け入れられたと発表した。アクバル大臣に対するセクハラの告発は、最初に告発した元同僚のプリヤ・ラマニ氏をはじめ15人にのぼっている。

●インドへのFDI、世界第10位の216億米ドル、UNCTAD、1〜6月

国際連合・貿易開発会議(UNCTAD)が15日付で発表した最新の「インベストメント・ トレンズ・モニター」によると、外国企業によるインドへの直接投資(FDI)は2018年1〜6月には216億米ドルとなった。世界のFDIに占めるインドのランクは第10位で、1年前(2017年1〜6 月)と同じ。2018年1〜6月の第1位は中国の702億米ドル、第2位は英国の655億米ドル、第3位は米国の465億米ドル、第4位はオランダの448億米ドル、第5位はオーストラリアの361億米ドル。

●訪日インド人、15.5%増 、9月、1万3千人

日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客数の推計値によると、日本を訪問したインド人が2018年9月には1万3,300人となった 1年前(2017年9月)の1万1,513人と比べて15.5% の増加。9月としての過去最多を記録した。

●グジャラートでものづくり人材育成学校開校、豊田通商インディア

豊田通商インディアは、グジャラート州マンダルに「TOYOTA TSUSHO NTTF TRANING CENTER(TNTC)」を開校した。同社プラグ・アンド・プレイ(レンタル)工場内で開催され、同州出身でマンダル地域周辺の25の村から選出された35名が入学した。 TNTC設立の背景としては、グジャラート州マンダル地域周辺で加速している日系企業進出に伴い、課題となっている同州出身のものづくり人材不足の解消がある。

●日本語教師育成センターの修了式を開催、ジャワハルラル・ネルー大学で

在インド日本国大使館は、デリーのジャワハルラル・ネルー大学(JNU)にある大学認証委員会人的資源開発センター(UGC-HRDC)で、日本語教師育成センター教師育成コース A(360時間)の修了式が行われ、日本側から平松駐インド日本国大使など、インド側からは外務省のチャウラ顧問、 JNU のクマール学長などが出席したと発表した。

●競争委、酒造大手 3 社を強制捜査、価格操作の疑い

インド競争委員会(CCI)(日本の公正取引委員会)は11日早朝、インド国内の少なくとも2都市 において、酒造大手ユナイテッド・ブリュワリーズ、カールスバーグ、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)の事務所などの強制捜査を実施した。共同で価格操作を行った疑い。 関係者によると、CCIは上記3社のうちの1社が価格操作の詳細の提供を条件に罰則の軽減を申し入れてきたことをきっかけに、約1年間調査を続けてきたという。

●駐在員が暮らしやすい国ランク、印は12位

英金融大手HSBCが発表した2018年の「外国人駐在員にとって暮らしやすい国」調査で、インドは12位だった。2017年調査から2つ順位を下げたが、家族と共に過ごす生活環境などで高い評価を得た。

●ルピーが最安値更新、金利据え置きも影響

インドの通貨ルピーの対米ドル相場は9日、一時1ドル=74.39 ルピーとなり、史上最安値をさらに更新した。背景にあるのは、経常赤字の拡大と資金の海外流出への懸念。インド準備銀行が政策金利を据え置いたことも一因になったとみられる。

●インドの個人資産総額、2022年に5兆ドルに

米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG) は、インドの個人資産総額が2022 年までに5兆米ドル(約566兆円)に増加し、世界11位の規模に達すると予測した

●移民労働者の流出続く、グジャラート州

グジャラート州で、幼児性的暴行事件をきっかけにビハール州など北インドからの移民に対する暴力事件が多発する状況となり、移民の流出が続いている。同州のルパニ首相は移民に身の安全を約束した。9月24日に幼児が北インドからの移民労働者に性的暴行を受けたという噂が広まり、主に北グジャラートの6県でビハール、ウッタルプラデシュ、マディヤプラデシュ州からの移民に対する暴力事件が発生した。警察はこれまで100件以上の事件で431人を逮捕したとしている。

●2019年昇給率、10%見込み、アジア太平洋で最高

インドの2019年の昇給率は平均10%となり、アジア太平洋地域の主要国で最大の伸びを記録する見通しだ。安定した経済成長や力強い行政改革、各業界が将来に対して楽観的観測を持っていることから、過去3年と同じ10%の伸びを予測した。

●南部の二輪車工場スト、2社で沈静化

インド南部チェンナイの自動車工場で同時多発的に起きたストライキが沈静化したもようだ。ヤマハ発動機とロイヤル・エンフィールドは、工場の生産態勢が先週から通常に戻っていることを明らかにした。ただ、現地報道によると、工員による抗議活動は続いているという。

●失業率、9月は6.61%に悪化

インドのボンベイ証券取引所(BSE)と独立系シンクタンクのインド経済監視センター(CMIE)によると、9月の失業率は6.61%だった。前月の6.31%から0.30ポイント、前年同月の4.29%から2.32ポイント悪化した。

●ヒンドゥー寺院の女人禁制は違憲 最高裁

最高裁は、ケララ州のヒンドゥー教巡礼地サバリマラにあるヒンドゥー寺院の女性参拝客禁止の慣習について、女性差別的であり違憲であるとし、すべての女性に参拝を認めるとする判決を下した。同寺院では、初潮前および閉経後を除く女性の参拝を男性参拝者の信仰の妨げになるとして認めてこなかった。最高裁は「(女性参拝禁止は)一方で女神を崇拝しながら、もう一方で一定の年齢層の女性を不浄と考えるものだ。」としている。

●農民2万人が抗議デモ、ローン免除など求め

インド北部で農民による抗議デモが起こった。農民組織のバーティヤ・キサン・ユニオン(BKU)が率いる約2万人が、政府に対してローンの免除やサトウキビの未払金清算といった15項目の要求を掲げ、北部ウッタ ラカンド州ハリドワルから首都ニューデリーに向けてデモ行進を行った。要求には、◇農家への最低限の収入の保証、◇60歳以上の小規模・辺境の農業経営者に対する月5,000ルピー(約7,800円)の年金支給、◇自殺した農民の家族に対する各種ケアの提供などが含まれている。

 

以 上


<次の記事へ