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インド

作成年月日:2017年6月

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インド情報 2017年5月

外貨準備高、3793億ドルで過去最高更新

RBI(インド準備銀行)が5月26日に発表した5月19日時点の外貨準備高は、3,793億 1,050万米ドル(約42兆2,300億円)。前週から40億3,640万米ドル増え、過去最高を更新した。

日本企業の対インドFDI、昨年度は8割増

インドの2016年度の海外直接投資(FDI)受け入れ額のうち、日本は47億900万米ドル(約5,243億円)だった。前年度の26億1,400万米ドルから8割増加した。 商工省によると、インドの2016年度のFDI受け入れ額は前年度8.7%増の434億7,800万米ドル。日本は10.8%を占め、国・地域別でモーリシャス(157億2,800万米ドル)、シンガポール(87億1,100万米ドル)に次ぐ3番目の規模。

マルチ・スズキ、職業訓練校に自動車技能向上センター開設

マルチ・スズキ・インディアは5月25日、社会的責任(CSR)活動の一環として、政府が運営する職業訓練校(ITI)計15校に「自動車技能向上センター(ASEC)」を設置すると発表。今年8月の全施設開設を目指しており、総事業費は6,000万ルピーとなる見込み。

各センターには自動車関連サービスや修理の実践的な訓練ができる整備工場を設置。マルチの新型車のほか、最新の工具・設備なども導入する。年間600人程度の学生の訓練を実施する方針。

国内の自動車整備工場では、向こう5年間で12万5,000人程度の技術者需要が発生するとみられている。

モディ首相、医療機器の国産化呼び掛け

ナレンドラ・モディ首相は5月25日、新興企業に対して、医療機器の国産化に取り組むよう呼び掛けた。貧困層に手頃な医療サービスを提供するため、輸入品への依存度を引き下げたい考え。

「医療用設備のうち約7割を輸入品が占めており、治療費を大きく引き上げている。この状況は変えていかなくてはならない」と主張し、「新興企業に、自ら志願して医療機器の国産化に向けた調査を行うよう呼び掛けたい。患者が恩恵を受けられるように、医療機器を国産化したい」とモディ首相は述べている。

タタ・モーターズ、管理職1,500人を削減へ

タタ・モーターズは5月23日、管理職1,500人を削減する意向を明らかにした。業務のスリム化やオートメーションの導入などを背景に人員の削減に踏み切る企業は多く、タタもそうした組織再編を行う構えだ。 2016年度の決算発表に出席したギュンター・ブチェックCEO兼社長はこの日、報道陣に対して、組織再編について言及。同社には1万3,000人規模の管理職がいるとした上で「ホワイトカラー(事務職)の10〜12%程度が減るとみている」と発言した。

タタではこれまで14種類に分かれていた管理職を5段階に集約するため、1年近くをかけて組織を検証。リストラを検討するに至ったという。同社の最高財務責任者(CFO)を務めるC・ラマクリシュナン氏は作業について「実績やリーダーとしての力量を加味しながら、職務やその要件、適性を含む包括的な取り組みを実施した」と説明。すでに検証作業を終え、まもなく新たな組織図を発表するとしている。

●ステンレス鋼生産量、日本抜き世界2位に

インド・ステンレス鋼開発協会は5月22日、インドの2016年のステンレス鋼生産量が日本を抜き、中国に次ぐ世界第2位の規模になったと発表。インドの2016年の生産量は332万トンと、前年(300万トン)を約9%上回った。

携帯電話の加入件数、3月末は11.7億件

2017 年3月末 時点の携帯電話サービス加入件数が11億7,018万件で。前月から0.5%増加し、純増数は598万件。

地域別の比率は、都市部が57.5%、農村部が42.5%。純増数は、都市部が78万件、農村部が519万件。携帯電話の電話回線密度(人口100人当たりの通信回線数)は、都市部166.7 本、農村部が56.5 本。全国平均は91.1本。

職業訓練校の格付け実施へ

技能開発・起業省は、全国1万3,000カ所以上で政府が運営する職業訓練校(ITI)の施設や訓練内容、実績を評価し、星の数で格付けを表す方針だ。政府幹部職員によると、最上級は五つ星。すでに3,500校余りの評価が終了している。

国内では約700万人が職能開発のための訓練所で学んでいるが、そのうち約36%が政府のITIで研修を受けている。

評価は、自己評価と技能開発・起業省訓練局(DGT)による詳細な査定の2段階で行われる。判断項目は、インフラ、企業との関わり、機械・器具類の仕様や台数、資格を持つ教員や常勤の校長の有無、就職実績、合格率などとなっている。

ITIが三つ星以上を獲得すれば、世界銀行の支援を受けた政府のプログラムなどからの資金援助、国内の中核施設や海外での校長・教員の研修など特典を利用することができるようになる。

無電力村の電化、今年10月までに完了へ─電力相

ピユーシュ・ゴヤル電力相は5月19日、国内の無電力村の電化事業を今年10月までに完了する意向を示した。実現できれば、無電力村を2018年5月1日までに電化するという政府目標を前倒しで達成することになる。

モディ首相は2015年7月、農村部で1日24時間の電力供給を可能にするための電力改革プロジェクトを始動。同年4月時点で1万8,452カ村あった無電力村について、2018年5月1日までに電化することを目標に掲げていた。

ホンダ四輪のノイダ工場、一時操業停止

ホンダがインドの北部ウッタルプラデシュ州グレーターノイダに置く工場が、操業を停止している。敷地内の発電関連機器で火災があり、電力供給に一時支障が出たため。5月29日に再稼働する予定という。 出火したのは5月18日で、数時間で鎮火した。人的被害はなく、原因を調査中という。

再生可能エネの国別魅力順位、インドは2位に浮上─EY調査

会計・コンサルティング大手のアーンスト・アンド・ヤング(EY)が発表した最新の「再生可能エネルギー国別魅力指数(RECAI)」のランキングで、インドが2位に浮上した。

インドは前回3位だった。今回順位を上げた背景には、政府が進める強力な普及策に加え、経済状況の魅力が高まっていることなどがあるようだ。政府は2022年までに再生可能エネルギーによる発電容量を1億7,500万キロワット(kW)に引き上げることを目標に掲げ、2040年までに設備容量の40%を再生可能エネルギーとすることを目指している。

スズキ現法時価総額、地場2社の合計に迫る

自動車最大手マルチ・スズキの時価総額が、地場同業タタ・モーターズとマヒンドラ&マヒンドラの合計を追い抜くペースで増加している。業績が低迷する地場2社を尻目に、好調な自動車販売が追い風となって、株価が上昇していることが背景にある。

マルチの5月16日の株価は過去最高の6,952ルピー(約1万2,000円)となり、時価総額は2兆1,002億ルピーに達した。一方、タタの同日の株価は過去52週で最高だった598ルピーから27%低下。M&Mの株価も過去52週で最高の1,509ルピーから9%落ち込んだ。 タタとM&Mのそれぞれの時価総額は1兆2,626億ルピー、8,492億ルピー。合計は2兆 1,119 億ルピーで、マルチとの差は117億ルピーになっている。

サイバー攻撃の目立った被害なし─政府

世界各地で報告されたコンピューターウイルスによるサイバー攻撃について、インド政府は5月15日、一部で個別の事例があるものの深刻な被害は出ていないとの認識を示した。 コンピューターを復旧する見返りに報酬を求めるウイルス「ランサムウエア」による被害は、欧州をはじめ日本でも報告されている。

[IT]サービス各社、今後1〜2年はレイオフを継続─人材各社予想

デジタル化や自動化の浸透を受け、インフォシスやコグニザント・テクノロジーズ、テック・マヒンドラなどITサービス大手は今後1〜2年間、継続的に一時解雇(レイオフ)を行う──人材サービス各社がこのような見通しを示している。

首都圏の1人当たり所得、全国平均の3倍

インドのデリー首都圏(NCR)政府の推計によると、2016年度の地域内の1人当たり所得は30万3,073ルピー(約54万円)だった。全国平均10万3,818ルピーの2.9倍に達した。首都圏政府は「域内の1人当たり所得は年を追うごとに急増している」と強調した。

企業の純雇用予測、4〜9月は6ポイント減

インドの人事コンサルティング大手チームリース・サービシズによると、国内企業の 2017年度上半期の純雇用予測は89%と、前半期から6ポイント低下していることが分かった。

純雇用予測とは、「増員する」と回答した企業の割合から「減員する」と回答した企業の割合を引いた値。2017年度上半期に「人員を増やす」と答えた企業は93%、「減らす」と答えた企業は4%だった。

生保公社、長期養老プランを発表

生命保険公社(LIC)は、長期の養老保険プランの提供を開始した。

同プランでは、満期から99歳になるまで、基本保険金の8%に相当する生存給付金が毎年支払われる。また、満期時または契約者が満期を迎える前に死亡した場合は、基本保険金あるいは支払い済み保険料に所定の上乗せ分をプラスした一時金が支給される。

基本保険金の最低額は20万ルピー。上限は設けられていないが、2万5,000ルピーを単位として支払われる予定だ。加入対象年齢は生後90日から55歳までとなっており、契約期間は15、20、25、30年から選べる。

マルチ・スズキ、CSR活動費を14億ルピーに増額(5月15日)

マルチ・スズキ・インディアは2017年度の社会的責任(CSR)活動の予算として、前年より56%余り多い14億ルピーを割り当てている。道路の安全性や交通管理などでの技術研究のほか、村落の開発などを進める構えだ。マルチ・スズキでCSR責任者を務めるランジット・シン氏は、活動を行った村の生活水準は向上していると説明。90%以上で家庭用トイレが設置・活用されているとしている。

食用穀物の収穫量、今年度は8.7%増へ、過去最高の約2億7千万トンに

インド政府の農業省は 主要農産物に関する 2016年度の第3次生産予測を発表し、食用穀物の収穫量が2億7,338 万トンと、2015年度の2億5,157万トンに比べて8.7%増加するとともに、過去最高水準を更新するとの見方を示した。

平松大使がハリヤナ州首相と会談─学校設置で協力要請

平松賢司駐インド大使はハリヤナ州のマノーハル・ラール・カッタル首相と会談し、日本人学校の設立や若者の技能訓練を行う「日印製造技術研究所」の設置などについて協力を求めた。

平松大使は、「昨年インドに進出した日本企業を見ると、ハリヤナ州に事業所を構えた会社が最も多い。

これは信頼が高まっている証しだ」と述べ、州在住の日本人に安全な環境を提供していることに謝意を示した。

その上で、「現時点で州内には日本企業約341社が事業を展開しており、約2,500人が居住している」と指摘しながら、日本人向けの学校を設置するよう求めた。場所はグルガオンが望ましいとの見解を示している。

日本の技術に高い関心―ジャイトリー国防相

財務相兼国防相は、インドは日本との防衛関係強化を目指しているとしながら、防衛装備品の国産化に向け日本の技術に関心を示した。

同相はアジア開発銀行(ADB)の年次総会出席のため5月8日まで3日間の日程で訪日。滞在中に麻生太郎財務相、稲田朋美防衛相と会談したほか、投資誘致のための会議などに参加した。

インド軍と自衛隊は非常に強固な関係があるとした上で、これまでにも共同訓練や演習など、多くの活動を行っていると説明。地域の平和と安定のために戦略的パートナーシップを推し進めていくと強調した。さらに「日本には多数の防衛技術があり、軍備の内製化を目指すインドとしては大いにそうした技術を必要としている」と述べ、日本からの技術調達に高い関心をのぞかせた。

産給付金改正法、「守らない企業は恥を知るべき」─CII新会長

インド工業連盟(CII)のショバナ・カミネニ新会長は、4月から施行された「2017年出産給付金(改正)法」をめぐり、「順守しない企業は恥を知るべき」と発言。

2017年出産給付金(改正)法では、これまで12週間となっていた産前産後休業期間が26週間に延長されたほか、一定規模の事業所に対する託児所の設置義務なども盛り込まれている。

インフォシス、米国で米国人1万人雇用へ

インドのITサービス大手インフォシスは、向こう2年間で米国の4カ所に技術拠点を設置し、米国人1万人を雇用すると発表した。IT業界が迎えている大きな技術面での変化、それに伴う事業モデルの変更へ対応する。ただ、インフォシスを含めたインドのIT各社は自国民の雇用を重視するトランプ米政権から批判を浴びており、同政権への配慮と、専門技術を持った外国人向けの就労ビザ(査証)「H1B」の発給要件の厳格化を見越した動きとみられる。

日立、現法社長に初のインド人

日立製作所はインド子会社である日立インディアの新社長にバラット・コーシャル氏が就任すると発表した。インド人が同社を率いるのは初めて。異動は6月1日付。

コーシャル氏は現在、三井住友銀行のインド法人で会長を務めている。

現社長の中北浩仁氏は、日立インディアと日立アジアの会長を兼務する。

中北氏は「インドはわれわれにとって戦略的に重要な新興市場だ。バラット氏は日立の社会イノベーション事業を推進するにふさわしい人物だ」とコメントしている。

マルチ・スズキ、2016年度3月期は過去最高益

マルチ・スズキ・インディアの2016年度3月期決算は、純利益が前年比36.6%増の751億1,000万ルピーとなり、過去最高を更新した。販売台数が伸び、利ざやの大きい上級車の割合が増えたほか、工場の稼働状況を含む業務の効率化が寄与した。

売上高は同18.5%増の6,690億9,400万ルピー。2016年度の販売台数は9.8%増の156万8,603台を記録した。

 

以 上