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作成年月日:2016年2月

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インド情報 2016年1月

オランド仏大統領 訪印
インド共和国記念日の主賓として

1月26日、インドは第67回目の共和国記念日を迎えた。かつて、英国の植民地であった国々が英国の“くびき”から解放された日として、オーストラリアなど英連邦諸国でもこの日を建国の日として祝う国がある。

今年の記念日で注目を集めたのは、大統領官邸からインド門を結ぶ大通り、“ラジパト”の祝賀パレード観閲式の主賓にオランド仏大統領が招かれたことであった。従来は近隣諸国の元首が招かれるのが通例であり、儀式的な要素が強いものであった。しかし、モディ氏が首相に就任して以来、昨年はオバマ米大統領夫妻、今年は仏大統領と、儀式的なものよりもモディ首相の外交政策の成功をアッピールする場になったと評論する識者もいる。巷では、「モディはインドを世界の一流国に肩を並べる国にしてくれる」とモディの外交面での実行力を高く評価する声は大きい。「来年はどこの元首が招待されるのか」と、来年の主賓のことがすでに話題になっているほどだ。

初めて外国軍隊がパレードに参加

国民の注目を集めたのは、祝賀パレードに初めて外国の軍隊が参加したことであった。軍楽隊48人を含むフランス軍隊76人がパレードに参加した。 フランス軍は1月8日から8日間、インド軍と一緒にパレードの訓練をした。  今年のパレードでは、“初めて”がいくつかあった。外国軍隊の参加、婦人オートバイ・スタント部隊の参加、26年ぶりの軍用犬部隊の参加などであるが、面白かったのは、初めてVIPの座席がガラスで四方を囲まれたことであった。 昨年のオバマ米大統領夫妻が観閲した共和国記念日パレードの途中で雨が降ったことに学んだようであった。

ラファール戦闘機36機購入で合意

モディ首相とオランド仏大統領は首脳会談後、仏のラファール戦闘機購入で合意したことを発表した。オランド大統領は「残る金銭的な問題は近々解決する。合意は評価すべき前進」と述べた。インドは当初、ラファール戦闘機126機を購入する予定であったが、交渉を加速させるために36機購入に縮小した。 インドは国境を接している中国や、長年対立関係にあるパキスタンとの防衛問題を最優先事項として、空軍の近代化を急いでいる。 共同声明によると、両首脳はまた、仏アレバ社がインドで原子炉6基を建設する計画について、2017年初頭の建設開始を目指し、交渉を加速させることで合意した。

仏は唯一信用できる大国

著名な某インド人評論家は、「フランスはインドが唯一信用できる大国」と述べている。インドとフランスの関係は1980年代のミッテラン大統領時代から始まっており、90年代のシラク大統領、2000年代のサルコジ大統領と長い間有効な関係を保ってきた。米国、英国、中国の大国はインドが対立するパキスタンと程度の差はあれ、軍事的関係を持っており、ロシアも冷戦時代は反中国、反パキスタンのスタンスで、インドの味方と思われていたが、現在は、中国、パキスタンへの接近を強めている。

評論家は、「歴史的に見てもフランスが唯一“浮気をせずに”インドに味方してくれる大国。モディ首相もこの辺のことは良く理解しており、全方位外交の重要なパートナーとして、フランスとの関係を更に深めるだろう。」と評論している。

(了)

インドの輸出13か月連続減少
12月の貿易赤字116.6億ドルに拡大

 インド商工省の発表によると、インドの製品輸出は13か月連続して減少しており、2015年12月は前年同月対比14.75%減少して222億9千万米ドルを記録したに過ぎなかった。石油製品と工業製品の輸出減少が大きかった。12月の貿易赤字幅は前年同月の91億7千万ドルから116億6千万ドルに拡大した。一方、輸入は前年同月から3.88%増えて339億6千万ドルを記録した。        今年度2015年4月〜12月、9か月間の輸出は18.06%減少して、1,966億ドルであった。一方、輸入は2,958億1千万ドルで15.87%増大している。4月〜12月の貿易赤字は992億7百万ドルで、前年同期の1,116億8千5百万ドルより改善された。今会計年度は残す3か月となったが、輸出は前年対比減少が予測されている。2014−15年度の輸出は3,103億4千万ドル、輸入は4,480億3千万ドルであった。                                    

2016年度の経済成長見通し

上記の数値を見ると、今年度のインドの経済成長に暗雲が垂れ込めて来たかの感があるが、悲観的な見方をしている評論家は少ない。昨年11月に発表された2015年7月〜9月のインド経済成長率は前年同期比7.4%増で、主要国では世界最高の水準だった。12億人という巨大な人口と高い人口増加率に支えられた内需・消費の拡大に加え、諸外国に比べ旺盛な投資が経済成長を引き続きけん引するものと見られる。投資については国内の貯蓄不足で投資を補いきれない面もあり、現政権は外資誘致に力を入れている。インフレ率は低下傾向にあるものの、2015年12月の消費者物価指数は前年対比5.61%増となっており、諸外国と比較すると比較的高い状況が続いている。2016年度も諸外国に比較して高い経済成長率を維持するものと見て良かろう。

(了)

最初のスマート・シティ・20都市発表
政府、5年で5千80億ルピー投資

ナイドゥ中央政府都市開発相は28日、最初のスマート・シティ候補、20都市を発表した。スマート・シティ・プロジェクトはモディ首相のペット・プロジェクトで、2014年、政権の発足直後、全土に100のスマート・シティを作ることを発表した。スマート・シティ構想は2022年までに既存、新規建設を含めた100都市で、十分な水と電力供給、良好な衛生環境、効率的な公共交通、良好なインターネット、女性と子供に安全な環境、安価な住宅供給などを目指すもの。インドの都市人口は2050年には総人口の30〜50%に増えることが見込まれるので、それに対応するプロジェクト。インド500都市が参加、17〜18国に協力国になってもらい、インド政府は4,800億ルピー拠出するプロジェクトであるが、あまりのスケールの大きさに、「実現可能性」に疑問を投げかける声は大きかった。今回の発表でモディ政権のスマート・シティ構想実現に対する真剣度が分るようだ。

ブバネスワルがトップ

オディシャ(オリッサ)州のブバネスワルが20都市のトップにリストアップされている。次いでプネ、ジャイプール、スラット、コーチ、アーメダバード、ジャバルプル(MP州)、ヴィサカプトナム(マハラシュトラ州)、ダバナグレ(カルナタカ州)、インドール、ニューデリー首都圏、コインバートレ、カキナダ(AP州)、ベラガヴィ(カルナタカ州)、ウダイプール、グワハティ、チェンナイ、ルディアナ、ボパールの順位になっている。

政府、5千80億ルピー投資

ナイドゥ都市開発相によれば、政府は20都市に5年間で5千80億ルピーを投資する。各都市への投資規模は、最小でルディアナの104億9千万ルピー、最大はインドールの509億9千万ルピーとなっている。投資対象も各都市によって違っている。例えば、ブバネスワルの場合は、主に鉄道中央駅付近の985エーカーの土地再開発に投資されるが、ジャイプールの場合は600エーカーの城壁都市の観光資源の改善の為に投資される。

(了)

 

奇数・偶数車乗り入れ規制
通学と新規車購入増加が問題

北京よりも深刻といわれるデリーの大気汚染対策として、ケジリワル・デリー首都圏首相は1月1日から15日間、試験的に自動車の番号を奇数・偶数に分け、デリー市内への乗り入れを規制した。その結果を検討する会議が18日、開かれた。会議で指摘された問題点は2点で、一つは生徒・学生の通学手段の確保と、二つは通勤者がもう一台自動車を購入することへの規制であった。規制が行われた15日間は学校が休みの時であった。学校が始まった場合、多くの父兄は子女の送り迎えを行うので、それをどのように規制するかが問題と指摘された。新規に車を購入するケースが増えることは、メキシコの場合が好例として、有効な購入規制の必要性も指摘された。

2回目の乗り入れ規制は未定

ライ州交通相は、「会議で指摘された2点の解決策を各関連部局で検討し、早急に第2回目の会議を開きたい。」と述べた。また、「今回の規制の対象にならなかった二輪車の乗り入れを規制することは考えていない。」とも述べた。

(了)