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インド

作成年月日:2014年12月

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インド情報 2014年11月

モディ政権6か月
メディアは及第点

民主主義が定着していると言われるインドでは、政府に気兼ねせず、自由に論調を張るメディアは世論の代弁者であると高く評価されている。

モディ政権は6か月が経ったが、政権に対するメディアの評価を日刊各紙の社説から見てみたい。 総論的には各紙とも及第点をあげているが、これはモディ政権の努力というより、運が良かったとしているところが多い。運も実力の内と、インド人の好きな占星術を持ち出しているメディアもある。

世界の資源価格の下落によって、輸入に頼る石油価格が下がることにより、食糧価格も下がり、インフレ傾向に足止めをもたらしたとしている。勿論、政権の経費削減の姿勢、しっかりした準備銀行の金融政策もプラス効果をもたらした。

エコノミック・タイムス紙は、これがモディ政権の唯一最大の成果であるが、経済成長、財政赤字、GDP、輸出の面では失望としている。2011−12年度に減速した投資も回復していない。行政改革もモディ政権の意向がまだ末端まで浸透していない。しかし、幸運も単なる巡り会わせではなく、UPA前政権のやり残したプロジェクトや政策を、前政権では考えられなかった革命的な方法で実行に移すことで引き寄せたとしている。例えば、前政権で動きが鈍かった財政改革、トイレ普及などの清掃運動に新しい息吹きを入れ、国民の目に見える形にしたのを好例として挙げている。同様に前政権の目玉政策であった技術開発、農村電力化、Aadhaar(国民番号制度)も、これらを葬ることなく継承し新しい活力を注入した、と好意的に見ている。

外交面では特に点数を稼いだ。モディ首相の日本、米国訪問は大成功で両国との関係が強化され、両国からの投資の道を開き、モディミクスの実現度が高まり雇用増大への期待感が現実的なものになった、と高い点数をあげている。周近平中国主席の訪印も中国のモディ政権重視の表われであり、対パキスタン関係改善にも希望が持てるとしている。

ハリヤナ、マハラシュトラ両州の選挙勝利もモディ政権の基盤を強化した。 今後の問題点として挙げているのは、BJP党の支持母体であるヒンドゥ右派集団の民族義勇団(RSS)からの圧力。対応を誤ると多民族、多宗教国家のインドでは、モディ政権のアキレス腱になる恐れがあると、各メディアは懸念を示している。 (了)

インドのネット通販市場
2015年、200億米ドルに拡大

エコノミック・タイムス紙によれば、インドのネット通販市場は37%成長を続け、2015年に200億米ドルに達すると報じている。現在は110億米ドル。 現在、オンライン・トラベルが最大で、71%を占めている。次いで物販の16%であるが、将来的には物販がトラベルを抜き、2016年には70億米ドルに達すると予想している。物販の内、ファッションの伸びが大きい。ファッションは2013年、5億5千9百万米ドルであった。2016年には30〜60億米ドルが予想されている。市場拡大に伴い、参入者も多くなり値下げ競争が激化するとしている。

2016年、利用者は1億人に 一方、グーグルの年次通販報告によれば、ネット通販利用者は2016年に1億人に達するとしている。2012年は800万人であったが、2014年末には3,500万人が確実とされている。伸び率の大きさが分る。

インターネット利用者は2014年末には3億人になると予想しているが、「インドの場合、ネット通販利用者はデスクトップ・ユーザーよりも圧倒的に携帯ユーザーの方が多い。」としている。グーグルは50市町村で調査を行い、6,859人から回答があった。 グーグルは2016年のネット通販市場規模を150億米ドルと控えめに見ている。 65%の回答者は、ネット通販利用は「便利さ」と「多様性」を挙げている。 現在は家電製品がトップ。今後は家庭用品、化粧品、ベビー用品分野が成長分野としている。(了)

職場でのハラスメント
55%の労働者が体験

調査会社キャリアー・ビルダーが1,000人(17-70才)の会社労働者を対象に行った調査によると、インドの労働者の55%が職場で何らかの形でハラスメントに会っているとのこと。最も多いハラスメントは自分が犯してないミスで上司から叱責された(33%)。次いで無視、提言が拒絶された(32%)となっている。31%はコンスタントに上司や同僚からいじめに会っていると思っている。29%は意図的にミィーティングなどから疎外されていると思っている。

いじめに会っても、40%は人事部や上司に報告しない。31%が報告して、会社が何らかのアクションを取ってもらったとしているが、21%は何もしてもらえなかった、とのこと。47%は年長者からいじめとのこと。

上司のいじめが25%、同僚からが22%、顧客からが7%となっている。17%がいじめは悪くなる一方と回答している。

多民族、多宗教、またカースト制度が現在でも厳然と生きているインド社会で、職場でのハラスメントの実体を把握することは難しいが、進出外国企業にとっては労働力効率化の上からも避けて通れない問題であろう。(了)