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作成年月日:2014年7月

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インド情報2014年6月

新政権スタート1か月 モディの「トップダウン」

ナレンドラ・モディ内閣が発足して1か月が過ぎたが、モディ政権にはインド人民党(BJP)が10年振りに政権を獲得したというお祭り的雰囲気はなく、モディ首相の個人的な、地に足が着いた「トップダウン」政治を示唆する動きを見ることが出来る。具体的には選挙公約の「最小の政府で、最大の統治」を実行し、閣僚数は首相を含め45人と近代インド政府では最小となった。

従来、インドの政治は選挙後、論功勲章や政権運営を考えたポストのばら撒きが普通であったが、モディはその様な政治的配慮をせずに、女性閣僚を多く登用した実務型内閣を作った。各省大臣に対し「100日間の実行プラン」作成を命じて、選挙公約の「経済再建」の実現に向け、しっかりとした実行可能なステップを取ろうとしているようだ。

これらの動きは国民の好感を呼んでおり、巷では生活の向上改善の期待感が高まっている。しかし、庶民の必需品である玉ねぎの小売化価格キロ100ルピーと1年前と比較して3倍に高騰しており、鉄道運賃の値上げ、燃料費の値上げ、またエルニーニョ現象の影響を受けての凶作などあれば、耐乏生活に慣らされている国民といえども何時まで我慢が出来るかが問題だ。モディは前政権のように国民の関心を買うためのばら撒き政策はしないだろう。モディは経済再建には10年は必要と公言しており、汚職や縁故主義の排除が本物であることが国民に認知されれば、長期政権になる可能性は十分だ。

まずは7月第2週発表の国家予算案を注視したい。ブータンに次ぎ7月初めの最重要パートナー国の日本訪問が一部メディアに報じられていたが、予算成立後に延期された。このあたりを見ても、モディの経済再建にかける真剣度が窺える。政権1か月の動きは、派手さは無いが内外の期待感に応えるものと言えよう。

6月の国内自動車販売 物品税軽減 日本車好調

6月の国内自動車販売は、物品税軽減の効果が出て、マルティ・スズキが前年対比31%増の10万964台の販売を記録した。ライバルの現代自動車は9.5%増の3万3,514台。日本勢は好調でホンダが75%大幅増の1万6,316台。トヨタは9%増の1万2,010台であった。

一方、欧米メーカーは明暗を分け、フォードは1.58%増の7,258台であったが、GMは21%減。現地メーカーのタタは不調で33%減の7,911台であった。

物品税軽減は2月、前政権の補正予算で、6月末の期限付きで導入されたが、新政権はこれを12月末まで延長することを決めた。新政権への期待と秋のお祭りシーズンの到来で、今後の販売増大が期待出来そうだ。

二輪車ではホンダ・モーターサイクルが28%増、ヤマハが14%を記録した。

国民車ナノ、一時生産停止 35-40日、タタ・モーター

現地自動車メーカーのタタ・モーターはグジャラート州サナンドの「ナノ」の生産工場を35-40日閉めることを発表した。「ナノ」は2008年、10万ルピーの国民車として鳴り物入りで大々的に売り出され、世界中の注目を集めたが、販売が伸びず、工場は過去6か月、週、2〜3日しか稼働しておらず、生産台数も月2,000〜2,400台であった。2014年の販売台数も2万1,536台と低迷を続けていた。サナンド工場の生産能力は年間25万台であるので10%に満たない稼働率で、在庫も8千〜1万台あるようだ。

CNGエンジンやパワーステアリングの導入で、1,000〜1,500台から2,000〜2,500台に販売が改善されていたが、「1分に1台」のスローガンで作られた投資額200億ルピーのサナンド工場の財務改善には焼け石に水であった。

会社筋はオートメ車の導入で月、5,000台の販売を達成し、加えて2015年発売予定の新車kitaの生産工場として活性化すると述べている。

モディ首相の置き土産 グジャラート・ファイナンス・テックシティ

モディ首相のペット プロジェクトとして知られているグジャラート・インターナショナル・ファイナンス・テックシティ(GIFT)は、インド最大の金融サービスセンターを目指し2002年の完成予定で本格的に動き出した。

完成の暁には100万人の雇用を創出するとしている。GIFTはグジャラート州政府のプロジェクトで、アーメダバード国際空港から12キロのサバルマティ河沿いの886エーカーの土地に総工費6,500億ルピーを投じて作られる。

その内GIFTは673エーカーを所有。250エーカーは特別経済特区に、423エーカーは国内金融センター並びに関連施設に充てられる。プロジェクトは3期に分け行われる。モディの首相就任で実現性は濃厚となったようだ。

 

(了)