各国・地域情報

インド

作成年月日:2013年11月

海外情報プラス

中銀新総裁、利上げ断行
市場は大歓迎、SENSEX過去最高

9月にインド準備銀行総裁に就任したばかりの50歳のラジャン総裁は29日、政策金利を7.50%から7.75%に引き上げた。これはラジャン総裁の下、9月に続き2回目の引き上げとなった。30日の市場は引き上げを好感し、インドの代表的な株価指数であるSENSEXは前日比0.5%増の2万1022で、2010年11月に記録した最高値を更新し、過去最高の終値で引けた。

ラジャン新総裁は、昨今のルピー安を通した物価上昇抑制を最重要事項として、利上げによる物価上昇を抑えることで、2ケタの経済高成長に向けた環境整備を整えると述べている。インフラ改善、人材教育、規制撤廃の必要性も強調している。インドの2012年度のGDP成長率は、10年続いた8%から5%に減速していた。卸売物価は9月、前年同期比6.46%となり2か月で6%を上回っていた。

インド、中国と国境防衛協力協定
中国ビジネスパークも提案

シン首相は23日、中国の李克強首相と北京で首脳会談を行った。4か月前に中国政件が新体制になった時、李首相は初の外遊先にインドを選んだが、シン首相の今回の訪問は答礼の意味を持つものだが、来春の総選挙を控えているシン首相にとっては、国内向けにも中国との関係改善促進をアピールする必要があったと見る向きも多い。インドと中国の最大の課題は国境問題であり、過去にも3回、国境地域の緊張緩和と信頼授醸成を目的とした協定が結ばれたが、今年に入り中国軍がカシミール地方の実効支配地域に侵入し、インド国内でも中国に対する現インド政権の弱腰を批判する声も高くなっていた。

今回署名された「国境防衛協定」には、国境周辺地域で軍事演習を行う際の事前通告、国防当局間のホットライン開設、衝突が起きた場合の武力行使の抑制などが盛り込まれているが、協定の実効に対しては懐疑的に見る向きが多い。

この他、インド側が強力に働きかけていた国境地域を流れる河川の管理協力に関する協定も結ばれた。これによりインド側は中国領のブラマプトラ上流地域での水力発電プロジェクト開発について中国側と協議に入れることになった。 両国間の貿易・投資の拡大についても一致した。インド側の関心事は年間400億ドルになっている貿易不均衡の解消であり、李首相は中国企業のインド投資を拡大するためにインド側から提案されている「中国ビジネスパーク」設立に協力することを約束した。

インド・ロシア首脳会談
経済協力と軍事技術協力で合意

シン首相は北京訪問に先立ち、モスクワを訪れプーチン大統領と21日、首脳会談を行い、経済関係と軍事技術協力を拡大することで合意した。

インドは非同盟政策を取っていた60年前からロシアと特に軍事協力関係で密接な関係を築いてきており、ロシアはインドの武器の最大供給国であった。 しかし最近、インドは武器調達分野で米国、イスラエルとの接触を密接にしてきたので、ロシア側は憂慮していた。シン首相は、「ロシアは軍事面でインドの得難いパートナーであり、将来的にも技術移転、合弁事業、共同開発、共同生産面での重要なパートナーである」と共同声明で述べた。更に、「エネルギー分野でも重要なパートナーである。特に原子力エネルギー分野では長期協力関係構築を積極的に進めたい。石油、ガス、代替エネルギー分野でも密接なパートナー関係を構築したい」と述べた。

原子力協力では、ロシアはインド南部のクダンクラム原子力発電所の建設に参加しており、今年7月に1号機が運転を開始した。 経済分野の協力について、貿易額を15年までに12年の2倍の200億ドルにまで引き上げる方針で合意した。

 

以 上