各国・地域情報

インド

作成年月日:2012年8月

海外情報プラス

海外情報7月分  インド

チダンバラム内相が財務相に復帰
内閣改造
 31日、内閣改造が行われ、チダンバラム内相が3年半ぶりに財務相に復帰した。
  内閣改造は、8月8日から始まる国会モンスーン会期に向け、ムカルジー前財務相の大統領就任で空席(シン首相が兼任で代行)になっていた財務相を決めることが直接の目的。しかし、経済停滞で政府や与党国民会議派の人気が落ち込む中、2014年の総選挙に向け、経済運営に強い手腕を発揮できる人物を財務相にしたいという背景もあったようだ。
  チダンバラム内相が約3年半ぶりに財務相に復帰。内相にはスシル・クマール・シンデー電力相が横滑りした。空席となる電力相はモイリー企業相が兼任する。
  チダンバラム新財務相は、1996年からのゴウダ政権時代にも財務相を務めており、今回で3回目の財務相就任となる。財務相としての実績には問題ない新財務相だが、野党との関係が良くないことを不安視する声もある。内相時代には、第2世代携帯電話(2G)不正事件に関与したとして、責任を追及する野党が国会審議でチダンバラム氏をボイコットすることもあった。野党の協力が得られずに経済改革が難航する可能性がある。電力相が交代、後任をモイリー企業相の兼任としたことについては、7月30、31日に送電線網のトラブルにより広域にわたる停電が発生しており、電力政策の改革を求める声が強まっていることから、政府の電力問題への対応が不十分との批判が出るとみられている。

今年度の成長率、6.5%に
準備銀、「経済・金融動向」
 インド準備銀行(中央銀行、RBI)は30日、2012-13年度(12年4月〜13年3月)に入って第3回目の金融政策決定会合を翌日に控えて、「12-13年度第1四半期(12年4月〜6月)の経済・金融動向」報告を発表し、同年度全体(12年4月〜13年3月)の実質国内総生産(GDP)成長率は前年比6.5%との予測結果を明らかにした。経済調査機関の12年6月現在における見通しを集計したもの。国内景気の減速が続いている状況を踏まえ、12年3月時点の予測値である同7.2%から0.7%ポイント引き下げた。産業別では、鉱工業の成長率見通しを12年3月の前年比6.0%から同4.0%へ2.0%ポイントと大幅に下方修正。サービス産業についても、同8.8%から同8.0%へ0.8%ポイント引き下げた。
  また、12-13年度平均の総合卸売物価指数(WPI)上昇率は前年比7.3%と予想。12年3月時点で予想した同6.9%から0.4%ポイント上方修正し、足下の実績(12年6月、同7.25%)とほぼ同水準に収まるとの見方を示した。

マルチ・スズキの工場で暴動
1人死亡、40人けが
 7月18日の朝、スズキのインド製造販売子会社「マルチ・スズキ・インディア・リミテッド(マルチ・スズキ)」のマネサル工場(ハリヤナ州)での休憩時間にインド人班長がインド人労働者に仕事のことで注意をしたところ、インド人労働者がインド人班長に暴力を振るった。インド人班長は人事部に報告し、その労働者の停職処分を決定した。
  その後、インド人労働者は労働組合に救済を申し出、労働組合は停職処分の撤回を求めてきた。同日15時ごろから早番の勤務を終えたインド人労働者が構内に集結し始めた。この間、グルガオンの労働官とマルチ・スズキの労働組合、人事部がマネサル工場内事務所で話し合いを行っていた。 その後、19時30分ごろ、約100人の暴徒化したインド人労働者が事務所に乱入し、事務所にいたスタッフに暴力を加えた。その結果、死亡1人、負傷者は41人が入院し、46人が病院で治療した。建物は、事務所と守衛所が放火された。設備については大きな被害は無いが調査中である。
  暴徒は100人前後で、当初40人ほどの警察官が来たが、沈静化した後は検挙のため数百人の警官が敷地に入り調査を開始した。今回の暴動が計画的に発生したのか、偶発的に発生した問題かを調査していく。会社側はこのような行為は、国家や会社に対する暴力行為と受け止め、厳正な態度で臨むとして工場のロックアウトを続けており、生産再開の見通しが立っていない。
  死亡したインド人幹部はマネサル工場の人事部長で、温厚な人物だったとしている。 マルチ・スズキのマネサル工場では、11年6月に約1カ月のストライキが発生した。しかし、その後も労働組合が会社側の労働協約違反を訴えるなど、問題が続いていた。