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作成年月日:2012年5月

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海外情報4月分  インド

第1回・日印閣僚級経済対話開かれる
産業大動脈構想など幅広い討議

 第1回日本・インド閣僚級経済対話が4月30日、デリーで開催された。
 デリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)、チェンナイ・バンガロール間の統合開発計画、貨物専用鉄道計画(DFC)、高速鉄道計画構想などインフラ開発プロジェクト、レアアース、包括的経済連携協定(CEPA)のフォローアップ、ビジネス環境整備として情報通信技術(ICT)、金融分野、エネルギー・環境分野での協力等について協議された。

1)DMICについては、グジャラート州の海水淡水化案件について本年3月、共同開発について合意がなされた。またインフラ整備と併せてインドの国家製造業政策への支援が行われることになった。

2)チェンナイ・バンガロール間包括的統合プランについては、インド南部に進出が増加している日系企業から要望が強い、道路、港湾、電力、工業用水などのインフラ整備の改善について、問題解決に向けて具体的な成果を出すべく双方で協力することについて合意した。

3)貨物専用鉄道建設計画(DFC)については、2017年3月までの完成を目指して早期に具体化を進めることになった。高速鉄道計画構想については、インド側から、日本の新幹線技術の導入に高い関心が示された。

4)ビジネス環境整備として、日本側から情報通信技術(ICT)分野、金融分野における課題について要請が出され、金融分野では、邦銀の都市部への支店開設や保険分野における規制緩和の要請等を行った。

5)エネルギー・環境分野について、気候変動分野で両国で連携していくこと、二国間オフセット・クレジット制度における協力について両国で更に協議していくことなどで一致した。

印株式、111億ルピーの売り越し
外国機関投資家、4月

 インド証券取引委員会(SEBI)の発表によると、外国機関投資家(FII)は2012年4月、発行市場と流通市場の合計で110億9,100万ルピーの印株式を売り越した(売却>購入)。2012年に入ってから初の売却超過。
主因は、以下の3点だ。

@ インド準備銀行(中央銀行、RBI)が3月15日に開いた金融政策決定会合で、期待されていた利下げを見送った上、印政府が翌16日に発表した12-13年度(12年4月〜13年3月)の国家予算で、11-12年度(11年4月〜12年3月)実績の5兆1千億ルピーを上回る5兆6,900億ルピーの国債を同年度中に発行する計画を明らかにしたところから、金利先安観が後退し、企業収益の改善や景気の回復を通じた株価の上昇に対する期待に水を差した。

A 12-13年度国家予算で提案された一般的租税回避否認規定(GAAR)の導入に伴い、印証券の国際取引にも課税が及ぶとの懸念が高まり、FIIが保有するインド株を処分した。

B FIIは対外経常収支や財政収支の赤字幅拡大、成長の鈍化、インフレ率の高止まりなどを印ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の悪化と捉え、印株式の購入意欲を低下させた。

 ただし、FIIは12年1〜4月の合計では依然として4,284億1,700万ルピーの印株式を買い越しており(購入>売却)、通年で281億2,100万ルピーの売り越しだった11年とは様変わりの様相を呈している。

国内乗用車販売台数伸び率、8.93%増に減速
4月、大手8社の合計

 インドの2012年4月の国内乗用車販売台数は自動車メーカー大手8社合計で17万1,130台となり、1年前(11年3月)の15万7,101台に比べて8.93%増加した。伸び率は1カ月前(12年2月)の前年同月比18.20%(大手10社の合計)から9.27%ポイント低下。

減速の主因は、以下の2点だ。

@ 3月16日に発表された12-13年度(12年4月〜13年3月)国家予算の提案を受け、物品税など自動車にかかる税金の税率が4月から引き上げられた。

A 増税の実施を前にした駆け込み需要が12年2〜3月に発生しており、4月には反動が生じた。

 メーカー別では、数字が報告されている8社のうち、4社は販売台数が1年前を上回り、うち3社は二ケタ以上の伸びを達成。残る4社では前年割れした。最大手であるマルチ・スズキ(MSIL)の販売が4カ月連続で前年同月比プラスに浮上。ホンダ・シエル(HSCI)は小型ハッチバック車「ブリオ」の発売などに伴い、販売台数が1年前の3.52倍に急増したほか、トヨタ・キルロスカ(TKM)はスポーツ多目的車(SUV)の「フォーチュナー」や多目的車(MPV)の「イノーバ」、小型車「エティオス」シリーズ(セダンとハッチバック)の販売が引き続き好調に推移した。メーカー別の販売台数と変化率は下表の通り。