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作成年月日:2014年12月4日

海外情報プラス

海外情報−中国11月分

作成者:中国 上海 佐藤 忠幸
分野タグ:人事・労務、異文化、その他(企業経営)

中国でも日本以上に

10月下旬、異業種交流会の勉強会として『先進的モデル企業に学ぶ』を実施しました。

蘇州のモデル企業K社を見学し、総経理(社長)自らそこまでのご苦労とこれからの豊富を語っていただき参加者50名弱の多くに感銘と共感をいただきました。

今号はその一端をご紹介します。

K社は、旺盛な改善意欲と徹底した5S運動、そして熱心な社員教育で企業発展目ざましい会社です。稼働している生の姿を見たいということで平日に伺いました。

この機会に経営環境厳しき日系企業の改革・改善のヒントが得られればとの思いで、K社にお願いしたところ快く引き受けてくださりました。

企業としてやるべきことをやる

2003年の会社創立以来成長を続け、2009年には第二期工場、2013年には第三期工場が完成し従業員は400〜500名を数えるまでになっています。売上も年々上昇を続けており、その成長の秘訣を聞かせていただきました。その主な内容は次ですが、考えてみれば企業として本来やるべきことをしているだけかもしれません。

【徹底した教育】

2010年に始まった幹部教育、2011年からの監督者教育は今も形や内容を変えてシリーズ化しており、意識改革と経営理念の共有化がなされ、言い訳を許さない環境を作っています。新人も、配属前の集合教育で5S運動(特にしつけや清掃の仕方)そして経営理念を叩き込んでいます。

【5S運動の推進】

2008年本格的に全社運動として開始。当初はスムーズにできなかったが外部講師を招き指導を行ったところ半年後にはまともな活動ができるようになりました。 これをさらに定着させ、中国では難しいと言われる「しつけ」を強化しており、次の事項を継続的に行っています。

・出勤時間の挨拶運動

・朝の全員ラジオ体操

・朝令の徹底

・毎朝全員で大掃除と始業点検

・倉庫を含めて、物の整理・整頓の徹底

・5Sパトロール、5S委員会の定例開催

はじめの4項目は主にしつけに役立っています。出勤して公私の切り替えをし、心身ともにすっきりとさせて仕事に望んでいます。何れも「我が社でもやっているよ」といわれる方もおられるでしょうが、K社の違うところは、それらを社員が実に自然体で行なっており、やらされ感が薄いことです。

【改善活動の推進】

2009年より5S運動を土台として、QCサークルが始まり、全社運動にまで成長し、これが次期幹部養成の場にも変化しています。

・ 改善活動を通してリーダーシップ養成

・ 本当のカイゼンへ発展

・ QC活動、改善活動を通して、経営参加意識の向上と会社との一体感強化をねらう。

【人事・賃金制度の導入】

2008年からK社独自の人事賃金制度を導入しました。当初は職階等級制度であり、一部には年功序列賃金も含んでいましたが、透明性をもたせ能力および実績評価を強くすべく、2011年と2013年に改正を行い、新しい職能等級制度が出来上がました。

人事・賃金制度は、公平・公正であり透明性が絶対だということで制度の概要を全社員に配布しています。これは何をどのように努力すればどういうレベルの仕事ができそれの成績によって幾らの賃金をもらえるかという明確なものです。

これらの全ては日本の親会社以上に進んでおり、日本から幹部の視察が絶えないそうです。

“心身ともに気持ちのよい会社だ“

工場は三組に分かれて約一時間じっくりと見せていただきました。

社員は、たくさんの見学者が通っても脇目もふらず仕事に専念しています。もちろん通路でお会いした場合はきちんと止まって挨拶をしてくれます。手を休めて挨拶されたらその度に不良を作らないか心配ですが、ここなら安心して発注できそうだという気分になりました。

そして、床や窓含めて職場は全てピカピカです。「心身ともに気持ちの良い会社だ!」が実感できたのではないでしょうか。

後で伺ったら、この見学会のために特別な大掃除をしたわけではなく、普段どおりをありのままに見せていただいたそうです。

人材の現地化の徹底

今後の課題と取り組みとしては、まずは人材の現地化です。組織の長は全て中国人とすべく人材養成中です。社員研修もその一環ですが、実は改善活動はそのためでもあります。

中国人だけでチームを作り、自分たちで考えて行動する、もちろんそのリーダーは中国人です。改善活動はそのリーダー養成には最も適しているそうです。

「日本人が決めて行動する会社というのは、実は親会社が決めてその指示により行動する会社だ、中国人が、自ら、会社の利益を考えて行動する企業文化へ変えたい」と総経理は強く語っていました。

日々に改善努力している会社はその姿を他人に見られることを恥ずかしいとは思わず、むしろ見られることにより、より一層頑張ろうという気持ちになるそうです。

工場長からのご挨拶「皆さんが見学に来ていただけることは、私も社員も励みになります。また是非いらしてください。」、そして、総経理から「「以前より悪くなった」と言われぬよう進化する活動であり続けたいと思います。」とのお言葉が印象的です。

ここは中国だから・・・・、中国人だから・・・・、と諦めて、やるべきことが中途で挫折している企業が大部分なのに、親会社以上のことが何故出来るのでしょうか?

総経理曰く、「日本以上を目指さなければ何もできないですよ。」。

以 上